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【立山黒部アルペンルート旅行記(2)】 室堂平散策に絶景の大観峰、そして大迫力の黒部ダム!

大観峰展望台から後立山連峰と黒部湖を望む 旅行
大観峰展望台から後立山連峰と黒部湖を望む
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立山黒部アルペンルートの旅、二日目は、すがすがしく晴れ渡った室堂平の散策からスタート。大観峰からの後ろ立山連峰の絶景、黒部ダムの大迫力の観光放水など、見どころ満載の一日となりました。

一日目の記事はこちら → 【立山黒部アルペンルート旅行記(1)】 弥陀ヶ原・室堂平散策に満天の星空ウォッチング! - ひさのゆる登山日記

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さわやかな朝の室堂平を散策

ホテル立山で一泊したあと、午前中のまだ雲が出ていない時間帯に散策にでかけます。といっても、昨日と同じくミクリガ池の周りを散策するだけですが…。

まだ午前9時過ぎですが、すでにバスがたくさん到着していて、観光客でにぎわっていました。昨日の午後は曇りがちだった室堂平ですが、今日は青空が広がっています。

ということで、早速、高山植物を探しながらミクリガ池方面へ。

室堂平で見つけた「タテヤマリンドウ」
室堂平で見つけた「タテヤマリンドウ」

これはタテヤマリンドウでしょうか?(間違ってたらごめんなさい)

 

小さなひまわりのような「ウサギギク」
小さなひまわりのような「ウサギギク」

これはウサギギク。小さなひまわりのような花ですね。室堂のあちこちで見られました。

室堂平の散策路の脇で見つけた「ウラジロタデ」
室堂平の散策路の脇で見つけた「ウラジロタデ」

ウラジロタデでしょうか? 散策路のすぐ脇に見られました。

朝の爽やかな「ミクリガ池」
朝の爽やかな「ミクリガ池」

高山植物を鑑賞しながら、室堂のシンボル、ミクリガ池までやってきました。このあたりまでは、軽装の観光客でにぎわっていました(自分たちもですが)。ここから先は、トレッキングや登山の用意をした人たちが多いようです。

エンマ台展望台から眺めた「地獄谷」
エンマ台展望台から眺めた「地獄谷」

ミクリガ池から少し上がったところにあるエンマ台展望台から眺めた地獄谷。谷の中にも遊歩道が整備されていますが、最近は火山ガスの発生が多く、立ち入り禁止になっていました。ミクリガ池側の緑が美しい風景とは対照的なのが面白いですね。

ミクリガ池付近から見た「立山三山」
ミクリガ池付近から見た「立山三山」

ミクリガ池付近から見た立山三山。中央の台形の山が、いわゆる立山と呼ばれている山々だそうです。「立山」という単独の山があるわけではなく、右側から、雄山、大汝山、富士ノ折立の三峰を総称して立山と言うそうです。3000メートルを超える山々ですが、室堂自体が2450メートルもあるため、それほど高山には見えません。

ということで、二日間にわたって室堂散策を満喫しました。二日目は天気も良く、本当に気持ちよかったです。一つ残念なのはライチョウに会えなかったこと。どうしてもライチョウを見たいという方は、双眼鏡を持って行ったほうがよさそうです。

このあとは、いろいろな乗り物を乗り継いで黒部ダムに向かいます。

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絶景の大観峰!

室堂ターミナルに戻り、10時45分発の立山トンネルトロリーバスで大観峰へ向かいます。トンネルトロリーバスは、架線から電気をもらって走るバスです。

このトンネルトロリーバス、先ほど見てきた立山三山の下を走り、室堂と反対側の大観峰に出ます。ずっとトンネルの中を走るので景色は全く見られません。

乗ってしまえばわずか10分で大観峰に到着です。

大観峰からはロープウェイで黒部平に向かいますが、少し待ち時間があります。室堂でトンネルトロリーバスに乗るときに、大観峰からのロープウェイの整理券を配っていて、その順番が来るまで、約20分ほどありました。

大観峰駅は山の斜面の極めて小さなスペースに立っているので、外に出ることができません。ただ、駅の屋上に「大観峰雲上テラス」があって景色が眺められるということで、行ってみました。

大観峰からの後立山連峰の絶景
大観峰からの後立山連峰の絶景

こんな絶景が見られます! 室堂平の穏やかな景色とはまた違った雄大さがあります。

正面の山々が後立山連峰で、この山々の向こう側が長野県です。後立山連峰の手前の湖が黒部湖です。この写真の後ろ側が、先ほどトンネルトロリーバスで抜けてきた立山という位置関係です。

ワンスパンの立山ロープウェイで黒部平へ
立山ロープウェイに乗り込みます。立山ロープウェイは、ワンスパン方式という、途中に支柱が一本もない方式のロープウェイでは日本一の長さだそうです。乗車前の駅員さんの説明によると、冬季の雪崩による被害を避けるためにワンスパン方式を採用しているとのこと。

この立山ロープウェイは、まさに動く展望台です。前方の後立山連峰と黒部湖、後方の立山の雄大な景色を満喫できます。ただ、輸送力が他の乗り物より少ないようで、結構詰め込まれてしまい、景色が見られる方向が限られてしまうのが残念ですね。

立山ロープウェイ、作業員がゴンドラの上に乗っています!
立山ロープウェイ、作業員がゴンドラの上に乗っています!

黒部平駅の屋上展望台から見た立山ロープウェイです。 このように途中に支柱がありません。よく見ると、作業員がロープウェイの上に乗っているではありませんか! 何かの点検作業だと思いますが、それにしても命がけですよね…。

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黒部ケーブルカーで黒部湖へ

どんどん乗り物を乗り継いでいきます。

次は黒部ケーブルカーで黒部湖に向かいます。黒部平12時発のケーブルカーに乗りました。黒部ケーブルカーは、日本で唯一の全線地下式ということで、景色は見られません。標高でいうと一気に400メートルを下ります。約5分ほどで黒部湖に到着。

黒部湖駅に到着した黒部ケーブルカー
黒部湖駅に到着した黒部ケーブルカー

黒部湖駅に到着したケーブルカー。まあ、普通のケーブルカーですね。

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黒部ダム名物、大迫力の観光放水!

観光放水が大迫力の「黒部ダム」
観光放水が大迫力の「黒部ダム」

ということで、いよいよ黒部ダムにやってきました。ケーブルカーを降りて、トンネルのような通路をしばらく歩くと、もうそこが黒部ダムの堰堤です。

観光放水が始まっており、黒部ダムから大量の水が放水されています。上の写真は、ダムの堰堤上から、放水している側を上から撮ったものです。高さ186メートルからの放水は大迫力! 風に舞った水しぶきが容赦なく降り注いできます。

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こちらも黒部ダム名物? ダムカレーとはサイダーで昼食

ダムの堰堤を歩いて、黒部ダムレストハウスへ。ダムを見学する前に、まずは腹ごしらえです。

黒部ダムといえばダムカレー。そう、これを食べないと始まりません。夏休みの最初の日曜日ということもあり、レストハウスは家族連れの観光客で混雑していますが、ダムカレーだけは何としても食します。

黒部ダム名物「グリーンダムカレー」
黒部ダム名物「グリーンダムカレー」

これが念願の(?)グリーンダムカレー。結構辛いです。

黒部ダム名物「ハサイダー」
黒部ダム名物「ハサイダー」

ついでに、黒部ダム名物「ハサイダー」。ダム工事の際に、破砕帯から大量の出水があり、難工事となった黒部ダムですが、その破砕帯の水で作ったサイダーとのこと。普通のサイダーですが、炭酸は控えめで飲みやすかったです。レストハウス1階の売店で売っています。

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ダム新展望広場から間近で黒部ダムの観光放水を見学

おなかもいっぱいになったところで、ダム見学へ。昨年完成したばかりというダム新展望広場へ。堰堤より低いところに作られた広場からは、放水が間近に眺められます。近すぎて、かなりの水しぶきが飛んできます。

間近で眺める大迫力の黒部ダムの放水
間近で眺める大迫力の黒部ダムの放水

こんな感じで、堰堤からかなり低いところから見学できます。それにしてもこのダムの巨大さには圧倒されます。今ですらそうなのですが、いわゆるくろよんプロジェクトとして黒部ダムが建設されたのが昭和38年というのですから驚きです。

ここでしばらく黒部ダムの放水を堪能し、最後にダム横にある殉職者慰霊碑に手を合わせて、黒部ダム駅へ向かいます。

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アルペンルート最後の乗り物 関電トンネルトロリーバス

15時半過ぎに黒部ダム駅に到着すると、すでにたくさんの人がバスを待っています。これはしばらく待つかと思いましたが、バスが5台も到着。すぐに乗り込むことができました。

関電トンネルトロリーバスは、黒部ダム駅と、アルペンルートの長野側の起点駅である扇沢駅を結ぶ、全線トンネルのトロリーバスです。今日最初に乗った立山トンネルトロリーバスよりもずっと長く、約16分もかかります。トンネルは、赤沢岳の下をまっすぐに貫いています。もとは黒部ダム建設時の資材運搬用に掘られたトンネルとのこと。今は大勢の観光客を運んでいます。

トンネルが長いため、途中で行き違いのできるスペースが設けられています。まるで単線の鉄道のようで面白いです。

しばらくするとトンネルを抜けて地上へ。扇沢駅は地上にあるのです。バスターミナルのような作りですが、架線が張り巡らされていて、路面電車の終着駅のような雰囲気です。

今日は、扇沢から路線バスで15分ほどの大町温泉郷に宿泊します。

2019年に「関電トンネル電気バス」がデビュー!

上で紹介した「関電トンネルトロリーバス」は2018年11月で運行を終え、2019年にはバッテリーを搭載した「関電トンネル電気バス」がデビューしました。
詳しくはこちら → 電気バス|観光情報|黒部ダムオフィシャルサイト

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【大町観光】大町山岳博物館

大町山岳博物館
大町山岳博物館

最終日は、大町周辺を観光します。大町温泉郷から路線バスで信濃大町駅に出て、そこから「信濃大町ぐるりん号」という、大町市が運行しているコミュニティバスで観光スポットを巡ります。

まず訪れたのは、上の写真にある「大町山岳博物館」です。大町温泉郷とは、信濃大町駅を挟んで線路の反対側の少し山を登ったところにあります。

この博物館では、北アルプスの成り立ちや、北アルプスに生息する生き物、北アルプスと人の関係などについての展示が多くあります。北アルプスが地質時代では最も若い地殻変動で形成されたことや、フォッサマグナに代表されるように、今も地殻変動や火山活動が活発であることなどが、模型や映像で詳しく紹介されています。

大町山岳博物館 展望ラウンジからの北アルプスの眺め
大町山岳博物館 展望ラウンジからの北アルプスの眺め

博物館の最上階には展望ラウンジがあり、大町の市街地の向こうに北アルプスの山々がそびえる景色が眺められます。この日は、残念ながら小雨模様で、北アルプスは雲に隠されていました。晴れていれば、上の写真の手前の低山の向こう側に、昨日、アルペンルートで通過してきた後立山連峰が見えるそうです。

博物館を見学したあとは、ミュージアムカフェで休憩して、次の目的地に向かいます。

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【大町観光】塩の道ちょうじや

信濃大町駅から徒歩で10分ほどのところにある「塩の道ちょうじや」を訪れます。歩いてもすぐでしたが、あいにくの天気なので、駅からぐるりん号に乗っていきます。

「塩の道」とは、糸魚川と松本を結ぶ千国街道のことだそうです。昔は、この千国街道を通って、日本海に面した糸魚川から内陸の松本まで、塩や海産物を運んでいたとのこと。大町はその中間にあり、宿場町として発展したそうです。塩の道ちょうじやは、昔の塩問屋の建物をそのまま利用した博物館です。

入場料を払い、1階で建物の簡単な説明を聞いた後は自由に見学できます。

 

塩の道ちょうじやの内部
塩の道ちょうじやの内部

母屋の2階には、塩の道に関する貴重な資料な古道具などが展示されています。建物のつくりや、上の写真左側に写っている狭くて急な階段も昔のままのようです。

塩の道は、有名なことわざ「敵に塩を送る」の語源にもなったところだそうです。経済封鎖を受けていた甲斐の武田家に対して、犬猿の仲であった越後の上杉家が、この塩の道を通って塩を送ったというお話があり、それがことわざの語源になったとか。

塩の道ちょうじやの塩蔵
塩の道ちょうじやの塩蔵

母屋の横には塩蔵も残っていて、内部を自由に見学できました。この塩蔵には、「にがりだめ」という珍しいものが残っています。空気中の湿気を塩が吸うとにがりができ、それを蔵に掘られた溝のようなところを通して集める仕組みです。

 

母屋1階のカフェでいただく「ミルクかき氷(抹茶味)」
母屋1階のカフェでいただく「ミルクかき氷(抹茶味)」

一通り見学したあとは、母屋の1階にある小さなカフェで休憩。地元の松田乳業の牛乳を使った「ミルクかき氷(抹茶味)」です。牛乳の濃厚な味と、抹茶のさわやかな口当たりがちょうどよい感じで美味でした。

かなり雨も降ってきたので、小降りになるまでカフェでのんびりし、お土産を買ってから駅まで戻ります。

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観光列車「リゾートビューふるさと」で帰路へ

長野~南小谷を走る観光列車「リゾートビューふるさと」
長野~南小谷を走る観光列車「リゾートビューふるさと」

観光を終えてあとは東京に帰るだけですが、単なる移動だけではもったいないということで、リゾート列車「リゾートビューふるさと」で長野まで行きます。

リゾートビューふるさとは、HB-E300系という新型のハイブリッド列車です。観光シーズンのほぼ毎日、長野~松本~南小谷を1日1往復しています。

16時18分信濃大町発ですが、5分ほど前に列車が到着しました。上の写真を撮ったりしているとすぐに出発のベルが鳴ります。

あいにくの雨模様で、北アルプスの山々を望むことはできません。それでも、安曇野の田園風景の中を快調に進みます。

特筆すべきは、この座席でしょうか。新幹線よりも広い座席で、足を伸ばしてゆったりくつろげます。これで、運賃と指定席料金520円だけで利用できるのですからお得です。今の時期であれば青春18きっぷでも乗車できますね。

それにしても車内はがらがらです。夏休みとはいえ、月曜日の午後で、この天気ですから仕方がないかもしれません。それをよいことに、車内を探検します。

「リゾートビューふるさと」運転席後ろの展望スペースからの前面展望
「リゾートビューふるさと」運転席後ろの展望スペースからの前面展望

 運転席の後は展望スペースになっています。展望スペースから進行方向の景色をパチリ。ずっとまっすぐ続く線路が印象的です。ちなみに、大糸線は単線の電化路線ですが、架線柱をできるだけ東側、つまり、北アルプスや仁科三湖が眺められる方向と反対側に立てることで、景色を楽しめるようにしているとのこと。観光路線として力を入れているのですね。

 松本に到着するとしばらく停車します。ここから篠ノ井線に入るため、進行方向が変わります。停車時間の間に座席を回転させます。

松本を出発すると、犀川に沿って少し北に戻るように進み、しばらくすると東側へカーブ。先ほどまでの安曇野ののどか風景とは異なり、山の中へ分け入っていきます。

日本三大車窓の一つ姨捨駅
日本三大車窓の一つ姨捨駅

18時06分、日本三大車窓の一つとして有名な姨捨駅に停車です。あいにく雨模様のため車窓もいまいちですが、それでも善光寺平を一望にできます。もう少し暗くなって夜景が見られるとよかったかもですね。

この長野行きのリゾートビューふるさとは、姨捨には短時間停車ですが、午前中の南小谷行きは15分程度停車するので、景色を楽しんだり、写真を撮ったりできそうです。

さらに、姨捨駅はスイッチバック駅としても有名です。長野行きの場合は、そのまま姨捨駅のホームに入って停車したあと、バックして少し戻り、その後、本線を長野へ向かうという感じです。

姨捨を出ると、どんどん高度を下げ、あっという間にしなの鉄道との合流駅、篠ノ井に到着です。ここからは北陸新幹線の高架の下を進み、18時28分、定刻どおり長野に到着です。

長野からは、北陸新幹線のかがやき号で一気に帰京です。無事に、2泊3日のアルペンルート周遊の旅が終わりました。


以上、立山黒部アルペンルート旅行記をお届けしました。登山の準備がなくても、2500メートルの室堂平へ手軽にアクセスできる立山黒部アルペンルート。立山の山々の絶景や、貴重な高山植物など、見どころ満載です。ぜひ一度は訪れてみてください。

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