日本百名山の一つ、谷川岳に登ってきました。初めての谷川岳でしたので、天神平から天神尾根をピストンするルートを選択。ちょっとした岩場あり、雪渓ありの楽しいルートでした。終始、快晴の谷川岳山頂からは、絶景を眺めることができて、非常に満足感の高い山行となりました。
日本百名山「谷川岳」とは?
谷川岳は、新潟県と群馬県の県境に位置する山です。山頂は双耳峰(二つの山頂が耳のように並んでいる)になっていて、トマノ耳(標高1,963メートル)とオキノ耳(標高1,977メートル)という二つの山頂があります。
谷川岳の特徴は、標高のわりにアルペン的な景観を楽しめるというところです。谷川岳は三国山脈の山の一つですが、万太郎山、仙ノ倉山、平標山へと続く谷川連峰の主脈をはじめとして、標高2,000メートルに満たない山とは思えないほどの絶景を眺めることができます。峻険な尾根が続く谷川連峰主脈は、非常に見ごたえがあります。
通常、関東地方では、標高2,000メートルに満たない山では、山頂まで樹林帯が続いているのですが、谷川岳は標高1,500メートルくらいで森林限界となります。日本海側の気候と太平洋側の気候の境目にあり、冬季の豪雪をはじめとして、非常に厳しい気候条件となります。そのため、森林限界が低く、高山帯が広がっているため、標高のわりに、高山的な景観を楽しめるのです。
今回のコースは以下のとおりです。
今回は、初めての谷川岳登山だったので、最もベーシックなコースとなる天神尾根ルートを選択しました。谷川岳ロープウェイで上がった天神平がスタート地点。天神平から天神尾根を歩いて、谷川岳山頂のトマノ耳、オキノ耳へと至るルートです。下山は同じコースを下りました。
天神平の標高が1,319メートル、谷川岳最高峰のオキノ耳が1,977メートルですので、標高差は約650メートル。距離は片道で約3.5kmですので、コースとしては長いものではありません。
今回の行程は以下のとおりです。
- 09:40 天神平 出発
- 10:45 天狗の留まり場
- 11:30 肩ノ小屋
- 11:40 谷川岳 オキノ耳 到着
- 12:30 谷川岳 オキノ耳 出発
- 12:45 谷川岳 トマノ耳 到着
- 13:00 谷川岳 トマノ耳 出発
- 14:30 天神平 下山
谷川岳登山口 天神平へのアクセス
今回の天神尾根ルートの出発地点となる天神平へは、谷川岳ロープウェイを利用してアクセスします。東京方面からのアクセスは以下のとおりです。
- 鉄道で上毛高原駅か水上駅へアクセス
- 上越新幹線 東京 → 上毛高原
- 高崎線・上越線 東京 → 高崎 → 水上
- 関越交通バス(谷川岳ロープウェイ行き)
- 上毛高原駅 → 水上駅 → 谷川岳ロープウェイ駅
- 谷川岳ロープウェイ
- 土合口駅 → 天神平駅
鉄道で上毛高原駅(上越新幹線)か水上駅(上越線)へアクセスし、関越交通の路線バスに乗り換えます。
谷川岳ロープウェイの土合口駅に到着したら、谷川岳ロープウェイのチケット(往復2,100円)を購入して、ロープウェイ乗り場へ。約15分で天神平駅に到着します。
谷川岳ロープウェイは営業時間が決められています。特に下りのロープウェイの時間をよく確かめておきましょう。乗り遅れると、歩いて下山する羽目になりますので。
【谷川岳ロープウェイ】15分の空の散歩で天神平へ
2021年6月上旬の平日、上越新幹線「たにがわ401号」で上毛高原駅へ。新幹線に接続する関越交通バスの谷川岳ロープウェイ行きに乗り換ます。
路線バスは、平日にもかかわらず、上毛高原駅発車時点で座席はおおむね埋まりました。さらに、水上駅からも同じくらいの乗車があり、車内は混雑したまま、午前9時前、谷川岳ロープウェイの土合口駅に到着しました。
チケット売り場で天神平への往復チケット(2,100円)を購入して、7階にあるロープウェイ乗り場へと向かいます。新型コロナウイルス感染症の影響で、平日の営業開始が午前9時になっていますので、営業開始まではロープウェイの列に並んで待ちます。
営業開始直後のためか、平日で乗客が少ないためか、ゴンドラは3~4分に1台しかやってきません。乗車人員を制限していることもあり、営業開始から15分ほど待って、ようやくロープウェイに乗車できました。
路線バスの車内からも谷川岳はバッチリ見えていましたが、ロープウェイからもその雄姿をしっかりと見ることができました。谷筋に雪渓が残る姿は、この時期ならではですね。ここから山頂が見えるということは、山頂からの絶景も期待できそう、ということでテンションも上がってきます。
天神平に到着後、登山の準備をします。いつものとおり、軽く準備運動をして、膝サポーターを装着。さらに、今回は、日焼け止めを塗り、その上から虫よけスプレーもしました。樹林帯では小さな虫が多いという情報があったので、念のためです。
天神平からは、さらに約200メートル標高の高い天神峠まで、観光リフトがあります。ただ、谷川岳へ向かうコースタイムはそれほど変わらないので、天神平から歩いていくことにします。天神平からも谷川岳の山頂がしっかりと見えていました。
【天神尾根】エゾハルゼミの大合唱の中、樹林帯を登り熊穴沢避難小屋へ
天神平からは、まず樹林帯の道を歩いていきます。谷川岳ロープウェイの天神平駅から見ると、観光リフトの向こう側に登山口があります。
すぐに新緑の木々に囲まれた樹林帯の道になります。木道や階段が整備されていますし、傾斜も緩やかなので、歩きやすい道です。ウォーミングアップにはちょうどよいですね。
季節的に小さな虫が多いのですが、思ったよりも気になりませんでした。
樹林帯の道とはいえ、ところどころで眺望があります。天神平から少し歩いただけですが、谷川岳がかなり大きく見えるようになりました。
写真の真ん中に見える猫の耳のような二つの頂上に登るのですが、この様子だと、後半は急登になりそうです。樹林帯の道ではオーバーペースにならないように、少しセーブしながら登っていきます。
15分ほどで、天神峠からの道との合流点に到着。観光リフトに乗って、天神峠からスタートすると、最初は下りになるようですね。リフトの乗車時間を考えると、トータルの所要時間はそれほど変わらない気もしますが、登りは少しラクになるのかもしれません。
樹林帯では、エゾハルゼミの大合唱が聞こえます。6月に発生するセミだそうで、カエルの鳴き声に少し似ていました。最初は、本当にカエルかと思ったくらいです。
写真には取れませんでしたが、気がつくと、1匹のセミがトレッキングパンツにとまっていました。羽が透明な小型のかわいらしいセミでした。
この先も、樹林帯を抜けるまで、エゾハルゼミの声を聞きながらの登山が続きます。
約20分で天神平から1km地点に到着。西側の眺望があり、谷川岳から続く稜線が見えました。谷川岳もそうですが、尾根が峻険でカッコイイですね。
ここから先、少し急なところも出てきますが、木の階段が整備されているので、問題なく登っていきます。
登山道の脇には、イワカガミの小さな花がたくさん咲いていました。他の花もいくつかありましたが、イワカガミが圧倒的に多く、目立っていました。この時期はイワカガミの最盛期なのでしょうね。
山の斜面のトラバースするところもあります。鎖もありましたが、特につかまなくても危なくはありませんでした。ただ、斜面の下側はかなりの崖になっているので、落ちないように気をつけて進みます。
新緑のトンネルの中を進む、気持ちの良い道が続きます。このあたりまでは、低山でもよくあるような登山道、それも、かなり整備されていて、ハイキング感覚で登ってくることができます。
天神平から約40分で、熊穴沢避難小屋に到着。天神平から2.1km、谷川岳山頂まで1.8kmと、距離的にはすでに半分を過ぎているのですが、標高差650メートルのうち、まだ150メートルしか登っていません。これからが谷川岳登山の本番なのです。
【天神尾根】岩場の急登を登り天狗の留まり場へ
熊穴沢避難小屋を過ぎると、本格的な登りになります。
すぐに、小さな岩や石がゴロゴロした急な登りが始まります。ロープや鎖があるところもありますが、足場は比較的しっかりとしているので、手を使って登ったほうが安全かもしれません。私は、ロープに頼らず、足場に注意しながら、手を使って登るようにしました。
こんな鎖場もありました。ここも、足場がしっかりしているので、鎖に頼らなくても登ることができました。そんなに岩場や鎖場の経験がない私でも、それほど苦労せずに登れるレベルです。ただ、かなり急なことには違いはないので、足を大きく上げる必要があり、負担がかかります。
登り切ったあとに振り返ってみると、こんな感じです。下りのほうが恐そうですね。登頂した後はここを戻るのですが……。
気がつくと背の高い樹木が消え、灌木だけになっていました。標高は1,600メートルを超えているので、このあたりが森林限界なのかもしれません。
森林限界を超えると、眺望が開けてきます。西側に見えるのは谷川連峰の主脈でしょうか。険しい尾根が続くアルペン的な風景が素晴らしいです。
登ってきた道を振り返ってみると、こんな絶景が! 左奥に連なる山々は赤城山でしょうか。その手前に広がる街は高崎か前橋あたりでしょうか。
そして、岩の間に目を向けると、ミヤマスミレの花が咲いていました。岩と岩の隙間に健気に咲く姿がかわいらしいです。
10時45分頃、「天狗の留まり場」に到着。大きな岩があり、上に登ることもできるようです。実際、何名かの登山者が岩の上で休んでいました。
「天狗の留まり場」で小休止。振り返ると、眼下にスタート地点の天神平のロープウェイ駅が見えました。登山開始から1時間ちょっとですが、かなり登ってきたようです。
【天神尾根】雪渓を登り切って肩ノ小屋へ!
天狗の留まり場から先も、まだまだ岩場の急登が続きます。天神平から谷川岳山頂までの標高差は700メートル弱ですが、こんな岩場の急登が続くので、かなり疲れます。そして、足に負担がかかりますね。岩場の途中でも、息を整えるためか、休んでいる人も多く見かけました。
まだまだ続きます。後半になってこんな直登ですので、かなり堪えます。休み休み、そして、一歩一歩登っていくしかありません。
そして最後の難所、雪渓の下までたどり着きました。もう6月、東京では30℃を超える真夏日もある時期ですが、上越国境の山、谷川岳には雪渓があちこちに残っています。ただ、天神尾根ルートでは、この部分だけでした。
チェーンスパイクも持ってきていましたが、ザラメ状のとても緩そうな雪質なので、あまり意味がないかもと思い、装着せずに登ることに。前を登る人たちを見習って、トレッキングポールを支えにして登っていくことにします。
大勢の人が登った後だからか、階段状に雪を踏み固めた跡ができているので、そこに足を載せるようにして登っていきます。それでも、たまにズルっと滑りますが、それほど傾斜が急ではないので、下まで滑り落ちるようなことはありませんでした。
コツをつかんでしまえば、それほど難しいことはなく、無事に登り切ることができました。でも、下山時にここを下るのはちょっと怖いな……。
11時25分、登山開始から1時間45分で、「肩ノ小屋」に到着しました。肩ノ小屋は営業中の山小屋で、宿泊もできるようです。トイレもあります。
肩ノ小屋前が広場になっていて、ベンチもいくつか置いてあるので、ここで小休止。水分補給をします。
肩ノ小屋の西側からは、谷川連峰の主脈が伸びています。この尾根道をずっと行くと、仙ノ倉山を経て、平標山へとつながります。見るからに気持ちの良さそうな尾根道ですが、実際にはかなりアップダウンがありますし、途中に宿泊できる山小屋がないので、健脚向きのコースなんだそうです。
【オキノ耳】谷川岳最高峰、360度大展望の「オキノ耳」へ!
肩ノ小屋まで登ってしまえば、山頂まではあとわずか。おなかも空いてきたので、早く山頂についてお昼にしましょう。
肩ノ小屋から10分ほどで、双耳峰の一つ「トマノ耳」の直下までやってきたのですが、山頂は大勢の登山客で混雑していたので、帰りに寄ることにして、もう一つの山頂「オキノ耳」を目指します。
上の写真の尾根道が、トマノ耳~オキノ耳を結ぶ登山道です。左側が新潟県、右側が群馬県で、この尾根道が県境になっています。そして、ただの県境ではなく、分水嶺でもあります。左側に降った雨は日本海へ、右側に降った雨は太平洋に注ぎます。
それにしても、素晴らしい稜線です。とても、標高が2,000メートルに満たない山の稜線とは思えません。
オキノ耳へ向けて登る途中で振り返ると、トマノ耳が見えます。トマノ耳の群馬県側は断崖絶壁ですね。
山頂が近づいてきました。そして……
11時50分、谷川岳最高峰の「オキノ耳」に登頂! この抜けるような青空、素晴らしいです!
登ってきた方向を振り返ると、トマノ耳が一望できます。あちらの山頂にも大勢の登山者がいるようです。谷川岳は群馬県側が断崖絶壁で切れ落ちていることがよくわかりますね。
群馬県側(東側)の眺望です。直下の谷を流れるのは湯檜曽川で、利根川に合流して、銚子付近で太平洋に注ぎます。
遥か向こう、最も奥の山脈のさらに奥から山頂付近が覗いているのが尾瀬にある燧ヶ岳。その手前右側が至仏山です。
反対側の新潟県側(西側)は、肩ノ小屋からも見えた谷川連峰の主脈が続いています。谷川連峰主脈は、万太郎山~仙ノ倉山~平標山と続いています。中央奥の最も高く見える山が仙ノ倉山でしょうか。
仙ノ倉山~平標山は、谷川岳のような険しい山容とは異なり、高原のような緩やかな稜線が続く山です。2020年秋に登りましたが、紅葉が素晴らしかったです。
オキノ耳から、少し下ったところにスペースを見つけて休憩します。目の前には群馬県側の大展望が広がる中でのランチ休憩です。
今日のお昼は、駅のコンビニ「NEWDAYS」で購入した「のり弁にぎりました」です。大きなおにぎりの中に、のり弁の具材7種類がすべて入っているという、まさに「片手で食べられるのり弁」です。味はのり弁そのもの。価格は300円、カロリーは400kcalと、普通ののり弁と大差ないのではないかと思いますが、手軽に食べられるという意味では、山ご飯に向いていますね。
【トマノ耳】肩ノ小屋からすぐの山頂「トマノ耳」へ
あまりにも天気が良く、風もほとんどなく、心地よい陽気だったため、山頂付近で1時間近くも休憩してしまいました。オキノ耳の山頂から、わずかに一ノ倉岳のほうへ下ったところですが、休憩にちょうどよく、多くの登山者が休んでいました。ただし、群馬県側の足元は断崖絶壁なので注意です。
十分に休憩したので、先ほどスルーしてしまった「トマノ耳」に寄ってから下山します。
オキノ耳からトマノ耳への稜線では、ところどころに、シャクナゲの花が咲いていました。この稜線、冬は季節風で極寒でしょうし、雪も多いと思うのですが、こんなところでもシャクナゲは咲いているのですね。
トマノ耳から15分ほどで「オキノ耳」に到着。こちらは標高1,963メートルで、トマノ耳よりわずかに低いですが、周囲の様子からすると山頂といっても良いところですね。
午前中、オキノ耳へ向かうときは大混雑だったのですが、だいぶ空いてきて、山頂には数名が休んでいるだけでした。
トマノ耳の標柱の向こうには、先ほどまで休憩していたオキノ耳も見えています。そして、背後には、まだ雪がところどころ残る越後の山々が連なります。
せっかくなので、トマノ耳の山頂付近で、ザックをおろして、少し休憩していきます。ついでに軽く水分補給も。南側を眺めると、肩ノ小屋と、谷川連峰の主脈が一望できます。この主脈は本当に見事ですね。
【天神尾根】雪渓を下り、天神平へ下山
10分ほど休憩してから、下山を開始します。
といっても、5分ほど下った肩ノ小屋で再び小休止。小屋の裏側にあるトイレを借りていきます。肩ノ小屋の西側から眺める主脈は素晴らしいです。
さて、登山靴の靴ひもを結びなおして、本格的な下山を開始します。
肩ノ小屋のすぐ下は雪渓。登りはそれほど問題はなかったのですが、下りはかなり滑って怖かったです。日中の日差しで雪が緩んだせいか、多くの登山者が歩いたせいか、登るときにはあった踏み跡がほとんどなくなっていたので、靴のかかとを雪面にかけるようにして下りました。
ただ、斜面が急になってくると、それでも滑ってしまうので、横向きになって、トレッキングポールで滑り落ちないように支えながら、少しずつ下ってきました。
何とか大きく滑ることなく、雪渓を下り終えました。下から見ると、思ったより急でしたね。ここから先は、岩場が続くので、トレッキングポールをしまって下ることにします。
雪渓の下は、雪解け水が流れて、小さな沢のようになっていました。
雪渓の少し下には「天神ザンゲ岩」なる大きな岩がありました。登りでは休んでいる人が多くてスルーしてしまったのですが、下りではしっかり写真に納めてみました。
このあとは順調に下り、山頂から約1時間半、雪渓の下からは約1時間で、天神平に下山しました。
このまますぐにロープウェイで下ってもよかったのですが、計画よりもだいぶ早く下山できたので、天神平にある「ビューテラスてんじん」へ。谷川岳を望むレストランです。
山頂には混雑していたのに、「ビューテラスてんじん」はガラガラ。45分ほど滞在しましたが、その間にやってきたのは、谷川岳から下山したと思われる登山者2組だけでした。
せっかくなので、生ビールと枝豆で乾杯! 残念ながら食事メニューが終わってしまっていて、ドリンクしかないとのことだったので、これになりました。でも枝豆はありました(笑)
天神平は風が爽やかで、とても気持ちがよかったですね。冬はスキー場になるところですが、夏でも谷川岳ロープウェイと観光リフトを使えば、登山の準備がなくても、天神平と天神峠へは登ることができます。
ロープウェイで下る直前、15時半頃でしたが、まだ谷川岳はくっきりと見えていました。この日は、朝からずっと雲がかかることがありませんでした。天気が良い日に登れて本当に良かったです。
ということで、谷川岳ロープウェイで土合口駅まで下り、関越交通バス、上越新幹線と乗り継いで帰宅したのでした。
山頂からの眺望が素晴らしい日本百名山「谷川岳」、日帰りでも十分楽しめます!
ということで、初めて谷川岳に登ってきました。梅雨入り前に登っておきたいと思っていたのですが、快晴の日の登ることができて大満足でした。
今回は、谷川岳ロープウェイで登った天神平から、天神尾根ルートをピストンする定番のコースでした。標高差は700メートル弱、コースタイムは往復4時間半~5時間なので、低山に登りなれた方なら問題なく登れるコースです。
とはいえ、コースの後半は岩場や直登が続くので、標高差や距離のわりには体力を使うな、という印象です。「谷川岳」という山名に恐れる必要はないですが、「お手軽」というわけにもいかない、そんな登山コースでした。
山頂からの展望は本当に素晴らしい! 360度の展望がありますし、谷川連峰主脈をはじめ、標高2,000メートルに満たない山からの景色とは思えません。ぜひ、一度、この絶景を眺めてみることをおすすめします。
記事の冒頭でも書きましたが、谷川岳は、標高こそ高くないものの、日本海側と太平洋側の空気がぶつかる上越国境にある山ですので、天候が非常に変わりやすいです。それに、森林限界が低く、1,500メートルから上は遮るものがないので、荒天に見舞われると高山と同じようなリスクがあると思われます。天候をしっかり確認するのはもちろんのこと、いざというときのための装備をきちんと用意しておくことも大事だと思います。
今回の登山装備
- 化繊の長袖Tシャツ(モンベル)
- 半袖シャツ(ワークマン/Field Core)
- ライトシェルパーカ(モンベル) ※使用せず
- トレッキングパンツ(モンベル)
- 登山用靴下(FITS)
- 登山靴(モンベル アルパインクルーザー2300)
- チェーンスパイク ※使用せず
- ザック(グレゴリー ZULU30)
- レインウェア上下
- 膝サポーター(ザムスト EK-3)
- トレッキングポール(シナノ)
- 飲み物(ペットボトル500ml×3本)
- 日焼け止め
- 虫よけスプレー
登山開始から下山まで、化繊の長袖Tシャツと半袖シャツの2枚で十分でした。森林限界から上は風が強いと寒いかと思い、ライトシェルパーカを持って行ったのですが、風は非常に穏やかで必要ありませんでした。むしろ、直射日光があたると、山頂でも暑いくらいです。
雪渓があることはわかっていたので、チェーンスパイクを持っていきましたが、雪がかなりズルズルだったので、使いませんでした。下りでは使ってもよかったかもしれませんが……。
樹林帯は虫が多いという情報があったのと、紫外線が強い6月ですので、日焼け止めと虫よけスプレーを持っていきました。
以上、「【谷川連峰】天神尾根ルートで快晴の谷川岳から絶景を満喫する山旅!」でした。天気に恵まれて大満足の山行となりました。いつもの日帰り登山と比べると、コースは短めですが、岩場あり、雪渓あり、そして絶景の稜線ありと、変化に富んでいて楽しかったですね。
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