高尾山の北側に連なる低山の山並み「北高尾山稜」を歩いてきました。八王子城跡(八王子城山)から富士見台を経由して堂所山まで約10km、アップダウンが続く樹林帯の道を歩きます。堂所山からは奥高尾縦走路に入って、景信山~小仏城山~高尾山とつなぎ、高尾山口駅に下山。全長22kmの歩きごたえのあるコースでした。
北高尾山稜とは?
北高尾山稜は、高尾山の北側に連なる低山の山並みです。全長は約10kmにもなるうえに、無数の小ピークを超えていくためアップダウンが多く、低山ながら侮れないコースです。高尾山の近くにありながら、歩く人が多くないため、静かな山歩きを楽しむことができます。
北高尾山稜へは、駒木野バス停から入るコースと、八王子城山から入るコースがあるようです。今回は、八王子城跡を見てみたかったため、八王子城山から入るコースを選択しました。
今回歩いてきたコースを地図に示すと、以下のようになります。
高尾駅北口からバスで8分ほどのところにある「霊園前・八王子城跡入口バス停」からスタート。八王子城山に登り、八王子城跡を見学したあと、富士見台を経由して堂所山まで北高尾山稜を歩きます。
堂所山でお昼休憩をとったあと、奥高尾縦走路に入って、景信山~小仏城山~高尾山と歩き、6号路から高尾山口駅へと下山しました。
霊園前のバス停から堂所山まで、北高尾山稜は約10kmほどです。堂所山から景信山へ出て小仏バス停に下るとプラス5kmで、全行程で15kmくらいになります。今回もその予定でしたが、思ったよりも早く歩けたので、高尾山まで歩いてしまいました。
今回の主な行程は以下のとおりです。
- 07:50 霊園前・八王子城跡入口バス停 出発
- 08:15 八王子城跡 エントランス広場
- 08:45 八王子城跡本丸跡(八王子城山)
- 09:30 富士見台 到着(小休止)
- 09:45 富士見台 出発
- 09:50 杉沢ノ頭
- 10:05 高ドッケ
- 10:20 板当山
- 10:25 板当峠
- 10:35 狐塚峠
- 10:50 杉ノ丸
- 11:00 黒ドッケ
- 11:10 湯ノ花山
- 11:20 大嵐山
- 11:30 三本松山
- 12:05 堂所山 到着(お昼休憩)
- 12:30 堂所山 出発
- 13:15 景信山 到着(小休止)
- 13:35 景信山 出発
- 14:10 小仏城山
- 15:00 高尾山
- 15:55 高尾山口駅 下山
北高尾山稜は、八王子城山から堂所山までですが、名前がついているピークだけでもかなりの数あります。これ以外に、無名のピークがたくさんあるので、なかなか歩きごたえがありました。
北高尾山稜への公共交通機関でのアクセス
前述のとおり、北高尾山稜へは、駒木野バス停から入るコースと、八王子城跡(八王子城山)から入るコースがあります。それぞれのバス停へのアクセスは以下のとおりです。
- 駒木野バス停へのアクセス
- 高尾駅北口から京王バス(高01系統)「小仏」行きに乗車して4分
高尾駅から駒木野バス停へは1.5kmほどですので、徒歩でも20分ほどで到着します。小仏行きのバスは30分~1時間に1本程度と本数が多くないので、バスの時間があわなければ、歩いてしまっても良いでしょう。
- 八王子城跡へのアクセス
- 高尾駅北口から西東京バス「八王子城跡」行きに乗車して約10分(土休日のみ)
- 高尾駅北口から西東京バス「霊〇〇系統」のバスに乗車して約8分、「霊園前・八王子城跡入口」で下車
土休日であれば、高尾駅から「八王子城跡」行きのバスがありますので、これに乗車すると、八王子城跡の手前までバスで行くことができます。
一方、平日は八王子城跡行きのバスがありませんので、少し手前の「霊園前・八王子城跡入口」のバス停を通るバスに乗車します。行先はたくさんありますが、高尾駅北口の1番乗り場から「霊〇〇系統」のバスに乗れば、「霊園前・八王子城跡入口」を通るようです。
「霊園前・八王子城跡入口」バス停から八王子城跡への行き方については、以下の登山日記を参照ください。
京王バス・西東京バスの時刻表や行先検索は、以下のWebサイトをご覧ください。
【八王子城跡】北条氏照が築いた急峻な山城へ
バス停からしばらく車道を歩いて八王子城跡の入口へ。階段や急な坂道を登ると、八王子神社や八王子城の本丸跡がある八王子城山に到着です。
霊園前バス停から八王子城跡へ
平日の朝、通勤客がバスを待つ高尾駅北口の1番乗り場からバスに乗り約8分。「霊園前・八王子城跡入口」バス停で下車しました。
バス停のすぐ先に「八王子城跡入口」交差点がありますが、ここを左へ入っていきます。
あとは、しばらく道なりに歩くだけです。八王子霊園の近くのためか、石材店などが道路の両側に点在します。
バス停から15分ほど歩くと、八王子城跡のガイダンス施設があります。かなり立派な施設ですが、平日の午前8時ではまだオープン前でした。
ガイダンス施設の横には大きな駐車場もあります。八王子城跡は日本百名城の一つに数えられているそうなので、訪れる人も多いのでしょうね。
ガイダンス施設から少し道なりに歩くと、八王子城跡の管理棟があります。
ガイダンス施設と管理棟にはトイレがあるのですが、いずれも利用できるのは、営業時間の午前9時~午後5時まで。早い時間から訪れる場合には、駅で済ませておいた方がいいですね。
管理棟の横に、エントランス広場という大きな広場がありました。テーブルやベンチもあったので、ここで登山の準備をすることにしましょう。
急峻な山城を登って八王子神社へ
管理棟とエントランス広場の間の道を入っていくと、八王子城山への登山口があります。この階段を登っていきます。
すぐに大きな鳥居がありました。この上にある八王子神社の鳥居でしょうね。
観光客でも本丸跡(八王子城山山頂)まで登れるようにしてあるようで、道はよく整備されています。といっても、ところどころ山道のようなところもあるので、八王子城跡だけを訪れる場合でも、歩きやすい靴がよいと思います。
急な階段や坂道を登ると、少し平坦な部分があります。金子曲輪のようです。石垣や土塁などで囲んで平坦にしたところを「曲輪」(くるわ)といい、防衛の重要拠点となっていました。この八王子城跡にも、いくつか曲輪の跡が残っています。
少し登ると、またすぐに平らなところに出ました。ここも曲輪の一つかなと思ったのですが、案内看板によると「柵門跡」というところのようです。平坦地ではありますが、由来や目的などは不明とありました。
柵門跡の少し先に、東側が大きく開けたところがありました。関東平野を一望でき、都心の高層ビル群までとてもよく見えました。スカイツリーまで見えますね。まだ30分も登っていないのでたいした高さではないはずですが、八王子が関東平野と関東山地の境目にあることがよくわかります。
階段を登ると、八王子神社のお社がありました。八王子神社は、牛頭天王と8人の王子を祀った「八王子権現」が由緒となっていて、「八王子」の地名の由来になったのだそうです。
八王子神社の裏から本丸跡がある八王子城山の山頂へ
八王子神社の裏から、八王子城の本丸跡がある八王子城山山頂への道が続いています。やや急なところがあるので、注意して登っていきますが、5分もかからずに山頂に到着しました。
八王子城山の山頂は狭くて眺望もありませんが、小さなお社が建てられていました。その横には「八王子城本丸跡」の石碑があります。「本丸跡」といっても、この狭さですので、天守閣はなかったのだそうです。
八王子城山の山頂から八王子神社の少し下まで下ってくると、平坦な広場がありました。「松木曲輪」のようです。
見晴らしがよいですし、ベンチやテーブルもあるので、ここで少し休憩することにしました。
広場の端からは、高尾山が見えました。高尾山は山の形に特徴がなくて、外から見るとわかりづらいのですよね。
八王子城山から高尾山まで、直線距離だとすぐ近くに見えます。が、今日はこのあと、堂所山まで北高尾山稜を西へ歩いてから高尾山に向かいますので、まだまだ先なのです。
この広場からも関東平野が一望できます。この景色を眺めながら、このあとの山行に備えて、軽く水分補給をしました。
【富士見台】富士山の展望地、富士見台へ
八王子城山からいったん下り、「詰の城」を通って急坂を登り返すと「富士見台」に到着します。樹林帯が続く北高尾山稜にあって、富士山をきれいに眺められる唯一のスポットです。
八王子城山から下って「詰の城」へ
次の目的地、富士見台へ向けて出発です。八王子城山からは、ジグザグに付けられた急な道を下っていきます。ここから先は、登山・トレッキングの道になりますので、それなりの装備があったほうが良いと思います。
八王子城山からの下りが終わると、斜面に付けられた平坦な登山道になります。
少し登り返したところが小さな広場になっていて、「詰の城」という木柱が立っていました。その横の石碑には「史跡 八王子城天守閣跡」とあります。八王子城跡の本丸跡から1km以上歩いてきましたが、ここに天守閣があったの?と思って、帰宅後に調べてみましたが、どうやら天守閣があったという証拠はないようですね。なぜこのような石碑が建っているのかはよくわかりません。
急坂を登り返して富士山の眺めが素晴らしい「富士見台」に到着!
「詰の城」の広場からしばらく平坦な道を歩くと、次第に登りへ。かなり急なところもありますが、足場はもろくないので、歩きにくくはありません。
急坂を登りきると分岐に出ました。道標に「富士見台」とありますが、富士山が見えるところはここを少し左へ登ったところです。北高尾山稜の縦走路は右へ続いているようなので、いったん富士見台に登ったあと、ここまで引き返してくることになるようです。
先ほどの分岐から少し登ったところに、テーブルとベンチが設置されている小さな広場がありました。どうやらここが「富士見台」のようです。
年配の男性2名が熱心に写真を撮られていたので、そちらのほうを見てみると……
見事な富士山を見ることができました。富士山は上のほうしか見えませんが、手前の山並みがアクセントになっていて、これはこれで良い眺めですね。
少し引いてみると、こんな感じです。北高尾山稜は、あまり眺望が開けたところがないので、ここでしっかりと富士山を見ていくことにしました。
ということで、富士山を眺めながら小休止。行動食を食べて、水分補給をしました。
【北高尾山稜(~黒ドッケ)】アップダウンが続く樹林帯をひたすら歩く!
富士見台から先は、北高尾山稜が本領を発揮してきます。ひたすらアップダウンのある道を進み、いくつものピークを超えていきます。途中の黒ドッケまでは、眺望のあまりない樹林帯の道が続きます。
杉沢ノ頭、高ドッケを超えて……
富士見台から先ほどの分岐まで戻り、北高尾山稜の縦走路を先へ向かいます。少し下って登り返すと、5分としないうちに小さなピークに出ました。ここが「杉沢ノ頭」のようです。
杉沢ノ頭からは急坂を下ります。
樹林帯の道を5分と歩かないうちに、今度は登りへ。
登りきったところは小さなピークになっていますが、特に名前はついていないようです。ピークから下って、登って……というのを数えきれないくらい繰り返していきます。
次のピークへの登りは、やや急登! 長くはありませんが、これくらいの急登はあちこちにありました。
登りきったところは「高ドッケ」というピークでした。北高尾山稜は山名板や山頂標柱があまり整備されていなくて、木に板切れが結び付けられていたり、この高ドッケのように石に山名が書かれたものが置かれていたりします。
まあ、それでも何もないよりも、「ピークを一つ超えた!」と思えるので、何かしらあったほうがうれしいですね。
板当山を超えて林道と並行する狐塚峠へ
このあたりの登山道の両側には、真冬なのに青々と葉をつけた植物が続いています。よく見ると、赤い実をつけているものもあります。これは「アオキ」という植物のようですね。冬になると赤い実をつけるのだそうです。
緩い登りを超えて次のピークに到着しました。山名が書かれたものがないかと探すと……
木のかなり高いところ、見上げるような高さのところに、「板当山 562m」と書かれた板が括りつけられていました。危うく見逃すところだったので、山名板を見つけてほっとしましたが、もうちょっと低いところでもよさそうな気もします……。
板当山のピークを超えたところからは、登山道の前方右側に景信山が見えました。意外に近いなと思いましたが、どうやらこの先の狐塚峠から、いったん下って景信山へと登り返す道があるようです。今回は北高尾山稜を歩くことが目的なので、そのショーカットを使わず、堂所山までぐるっと周っていくことにします。
富士見台から板当山まで、標高550~560メートル前後のピークをいくつも超えてきましたが、板当山からは標高を50メートルくらい落とします。下り切ったところが「板当峠」です。林道のような砂利道と合流しました。
この先の狐塚峠手前まで林道と登山道が並行しているようですが、登山道の方を歩いていきます。
林道と分かれて少し登ったところに、狐塚峠がありました。ここの分岐を小下沢林道の方へ下ると景信山にショートカットできるようです。が、今日は北高尾山稜を歩くことが目的なので、ここは直進します。
標高差100メートルを登り返して杉ノ丸に到着
板当峠から狐塚峠までは比較的緩やかな道でしたが、林道と分かれると本格的な登り返しが始まります。かなりの急登なので、息を切らさないように意識的にゆっくりと登ります。
先ほどの急登を登りきると無名のピークに出ますが、再び急登になります。標高差100メートルって、こんなにキツかったっけ? と思いながら登っていきます。
何とか登りきると、「杉ノ丸」というピークに到着しました。標高は612メートルで、ここへきてようやく標高が600メートルを超えてきました。もう6~7kmくらい歩いていますが、標高は400メートル上がっただけ。いかにアップダウンが多いかがわかりますね。
杉ノ丸からは、樹木越しに関東平野を見ることができました。木に葉っぱがついていると、ほとんど見えなさそうですね。すっきりとは見えなくても、樹林帯の間から景色を眺めることができるのは、真冬の登山の特権ですね。
大きなアップダウンを超えて黒ドッケへ
せっかく急登を登ってきたのに、杉ノ丸からは一気に下ってしまいます。
そして、案の定、登り返しに。標高が少し高くなってきた分、アップダウンの振れ幅も心なしか大きくなってきたような気がします。気のせいだといいのですが(笑)
登りきると、「黒ドッケ」に到着。「ドッケ」というのは尖ったところという意味だそうです。そういえば、「高ドッケ」というところも通ってきました。でも、あまり尖っているようには見えませんね。外から見ると尖っているのでしょうか。
黒ドッケには立派な道標がありますが、北高尾山稜の終着地、堂所山まではあと3.1kmもありますね。やはり10kmというのは長いです。
【北高尾山稜(湯の花山~堂所山)】明るい尾根道を登って堂所山に到着!
黒ドッケから先は樹林帯から明るい尾根に出て、登山道の雰囲気が一変します。左手に奥高尾縦走路、正面に堂所山を眺めながら歩き、関場峠からの長い登りで堂所山に到着します。
湯ノ花山からは明るく開けた尾根歩きへ
黒ドッケから少し下って、再び登り返しに。ただ、ここまでとは異なり、急登の先がやけに明るくなっています。
登りきると、明るく開けた尾根に出ました。両側に樹木があるものの、明らかにこれまでの樹林帯の道とは雰囲気が変わりました。
そして、尾根に出て広場になっているところが湯ノ花山のようです。
山名が書かれたものがないかと探してみると、広場の中央、石が積まれたところに「湯ノ花山 615m」と書かれた石がありました。
湯ノ花山から先は、このような尾根道がしばらく続きます。明るいだけでなく、道幅も広く、歩きやすくなります。
相変わらずアップダウンはありますが、これまでの樹林帯の道のような小刻みなアップダウンではなく、おおらかな感じになります。まあ、おおらかということは、急登はなくても登りが長く続くということなのですが……。
やや痩せた尾根道も。こんな道、高尾山周辺ではあまり見かけないですよね。
樹木の枝がじゃましてすっきりとは見えないですが、右手には奥多摩の山々が見えます。大岳山はやはり目立ちますね。
こんな眺望でも、北高尾山稜では貴重です。湯ノ花山までの樹林帯では、ほとんど眺望はありませんでしたから。
大嵐山、三本松山とピークを越えて
しばらくは平坦で歩きやすい尾根道が続いていましたが、次のピークに向けての登りが始まりました。やはりアップダウンはありますが、ここは急登ではない代わりに、これまでの登りよりも少し長くなります。
登りきると、大嵐山に到着! ピークっぽくはありますが、特に眺望が優れているわけではありません。ただ、大嵐山には立派な道標があり、山名もきちんと掲示されていました。
大嵐山から下ると、立派な鉄塔がありました。登山道は鉄塔の横を通っていて、この鉄塔を過ぎると、再び登りになります。鞍部に高圧線を通しているのですね。
ということで、登りになりました。幅が広く、ジグザグに道が付けられているので登りやすいですね。
登りきると、三本松山に到着。ここにも道標がありましたが、それ以外には特になにもありませんので、先を急ぐことにします。
尾根道には出ましたが、標高は600メートル前後をうろうろとしていて、なかなか上がりません。堂所山は727メートルなので、このあと、長い登りがありそうですね……。
関場峠を越えて長い登り返しで堂所山へ!
三本松山からもしばらく幅の広い尾根道が続きますが、次第に道が細くなって、かなり下っていきます。
下り切ったところが関場峠です。標高は548メートルで、北高尾山稜の最高峰の堂所山を前にして、かなり下ってきてしまいました。道標によると、この関場峠から小下沢林道に出られるようですね。
堂所山まであと0.9kmの道標のあたりから、堂所山への登りが始まります。先ほどの関場峠から、標高差で180メートルくらいは登らないといけません。おそらく、今日一番の登りでしょう。
再び道幅が広い尾根道に出ました。ものすごい急登というわけではありませんが、長い登りが続きます。
幅の広い尾根を登りきると、登山道の両側に笹が茂る道になり、雰囲気が変わってきました。
笹の道を登りきると、ついに堂所山に到着! 長かった北高尾山稜もここで終わります。到着したのは12時過ぎ。八王子城跡を出発してから約4時間でした。
堂所山の山頂は小さな広場になっています。山頂を示す標柱のほかにベンチがあります。ベンチが一つ空いていたので、ここでお昼ご飯にします。
樹木があってすっきりとは見えませんが、目の前に見える山は陣馬山ですね。
いつものように持参したお湯を入れて3分! カップヌードルをいただきました。
北高尾山稜はとても長いトレイルでしたが、八王子城跡、富士見台、樹林帯のアップダウンが続く道、そして、明るくて広い尾根道と、思っていたよりも見どころが多く、変化に富んだ楽しいコースでした。ただ、眺望を期待して歩くコースではないですね。
【奥高尾縦走路】景信山・小仏城山・高尾山を経由して高尾山口駅へ下山
堂所山からは奥高尾縦走路に入り、景信山~小仏城山~高尾山と歩きます。高尾山からは6号路で高尾山口駅へと下山。なんとか22kmのロングコースを歩ききりました。
奥高尾縦走路を歩いて景信山へ
堂所山からは奥高尾縦走路へと下ります。景信山まで2.6km、陣馬山まで3.1km。おおむね景信山と陣馬山の中間地点なので、どちらから下山しても良さそうですね。今回は景信山へ向かいます。
奥高尾縦走路に合流。何度も歩いたことのある、歩き慣れた道です。北高尾山稜に比べると、変化は少ないものの、アップダウンもそれほどなく、歩きやすい道が続きます。
しばらく快適な山歩きを楽しむと、景信山への長い階段へ。ここへきての登りはしんどいですが、北高尾山稜の急登に比べれば歩きやすいのがありがたいです。
ということで、景信山に到着! 標高727メートルで、堂所山よりもわずかに低いですが、眺望は抜群に良い山ですね。
景信山にくると、いつも撮ってしまうこの道標と背後に広がる関東平野の絶景! 眺望では今日一番です。あんなに頑張ってあるいた北高尾山稜の眺望を、一瞬で抜きりました。やはり奥高尾縦走路の山は眺望が優れていますね。
寒波がやってきていて、気温は低めでしたが空気は澄んでいました。そのおかげで、遠く、都心の高層ビル群までよく見渡すことができました。
富士山のほうはというと、少し雲がかかってきてしまいました。朝、北高尾山稜の富士見台から眺めた富士山のほうが良かったですね。この時間になると、西側に見える富士山は逆行気味になってしまいますし。
お天気の良い週末は人でいっぱいになる景信山ですが、平日の13時半過ぎですので閑散としています。ちょっと寒いですしね。
テーブルに陣取って、コーヒーを淹れて休憩しました。
このあと、景信山から小仏バス停に下る計画でしたが、予定より1時間ほど早く景信山に到着したので、このあとどうするかを考えます。下山したら高尾山口駅の温泉に入りたいので、いっそ高尾山まで歩いてしまうか……。しかし、高尾山まで4.4km、さらに下山も含めると7km以上はありそうです。
いろいろ考えたあげく、とりあえず奥高尾縦走路を小仏城山のほうへ歩いていくことに。疲れたら城山から小仏バス停に下ればいいですし。
小仏峠を経て小仏城山へ
景信山からしばらく下って小仏峠へ。おなじみのたぬきさんにご挨拶。北高尾山稜も人が少なかったですが、この時間になると奥高尾縦走路も静かですね。
小仏峠から少し登り返すと相模湖が見えるポイントへ。ここはベンチがたくさん並んでいて、休憩にもよさそうですね。
そして、小仏城山への登りへ。階段が整備されていて登りやすいですが、いいかげん疲れてきました(笑)
14時10分頃に小仏城山に到着。小仏城山の山頂も人がまばらです。
都心のほうは晴れていますが、西の方から雲が広がってきました。北風も強くなってきて、少し寒くなってきましたので、さっと水分補給だけします。
結局、ここまできたら高尾山まで歩こうと決めて、先へ進むことにしました。
観光客がまばらな高尾山に到着!
ということで、トイレをお借りして、少しだけ休憩してから、高尾山へのラストスパートへ。高尾山までは一丁平を経て2.3kmの道のりです。
小仏城山から10分ちょっとで一丁平の展望台に到着。西の空は雲が広がり、残念ながら富士山は見えなくなってしまいました。丹沢のほうは、大山と丹沢主脈の尾根のシルエットがきれいですね。
展望台から一丁平へ下りましたが、もう14時半過ぎとあって、誰もいませんでした。
高尾山への最後の登りの階段です。この階段、いつもキツいのですよねぇ。景信山や小仏城山の手前の階段より急なんですよね……。
ということで、15時少し前に高尾山に到着! 前回、秋の平日にやってきたときは人であふれかえっていましたが、今日は観光客もまばらです。山頂標柱での記念撮影もし放題! 時間が遅いせいなのか、真冬で観光客が少ないのか。
6号路で高尾山口駅まで下山して温泉へ
高尾山の山頂からは6号路で下ります。長い木の階段を下って沢沿いの道へ。
沢の中を歩くところもありますね。
45分ほどで登山口まで下山。6号路の登山口から駅まで少し車道を歩きます。
稲荷山コースは工事中で通行止めになっていました。
16時過ぎ、ようやく温泉にたどり着きました! 休憩時間込みですが、8時間以上の山歩きとなりました。22kmはやはり長かった……。よく考えたら、約10kmの北高尾山稜よりも、奥高尾縦走路~高尾山口駅までのほうが長かったですね。
温泉で温まって、食堂へ移動してから生ビールと天ざる蕎麦で〆ました。おつかれさまでした!
奥高尾縦走路のところはやや飛ばし気味に紹介してしまいましたが、以下の登山日記で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
↓2020年6月下旬に陣馬山から高尾山へと奥高尾縦走路を歩いた時の記録です。
↓2021年12月に高尾山から陣馬山へと歩いた時の記録です。奥高尾縦走路を歩くなら、空気が澄んでいて眺望が効く冬がおすすめです。
北高尾山稜はアップダウンが多く長いものの変化に富んだコース!
ということで、初めて北高尾山稜を歩いてきました。
八王子城跡(八王子城山)は見どころが多いですし、その先の富士見台からの富士山も素晴らしいです。富士見台から黒ドッケあたりまでの、樹林帯で眺望がなく、アップダウンも激しい区間が頑張りどころですね。
湯ノ花山から先の明るくて幅の広い尾根道は、アップダウンはそれなりにあるものの快適に歩けます。この時期は樹木の葉も落ちているので、木の間から景色も楽しめますしね。
北高尾山稜だけであれば約10kmで日帰りにちょうどよいコースなのですが、堂所山から景信山や陣馬山を経由して下山するまでにコースタイムでさらに2時間くらいかかり、全体では14~15kmの行程になります。奥高尾縦走路を高尾山~陣馬山まで歩いてから挑戦するとよいと思います。
北高尾山稜は、奥高尾縦走路とは異なり、八王子城山の山頂下にトイレがある以外、途中にはトイレも水場も売店もありません。水や行動食、食料をしっかり持っていくことをおすすめします。
今回の主な登山装備
- メリノウールの長袖アンダーシャツ(モンベル)
- 化繊の長袖シャツ(ワークマン)
- 厚手のフリース(モンベル)
- ソフトシェル(モンベル)
- トレッキングパンツ(モンベル)
- 登山靴(モンベル アルパインクルーザー2300)
- ザック(グレゴリー ZULU30)
- レインウェア上下 ※利用せず
- 膝サポーター(ザムスト EK-3)
- 飲み物(お湯750ml+ペットボトル500ml×2本)
- お昼ご飯(カップヌードル1個)、行動食
- ファーストエイドキット
- ヘッドライト
いつもの冬の低山装備です。朝はかなり冷えましたが、八王子城跡の登りはじめからは、メリノウールのアンダーシャツ、化繊の長袖シャツ、ソフトシェルの3枚でずっと行動しました。アップダウンが多いコースなので、やや暑く感じたところもありましたが、寒波が来ていて風が冷たかったので、結果的にはちょうどよかったです。
以上、「【高尾】八王子城跡からアップダウンの続く北高尾山稜を歩く! 下山は高尾山口駅へ、22kmのロングコースにチャレンジ!」でした。アップダウンが続き侮れない北高尾山稜。奥高尾縦走路とあわせて、雰囲気の異なるコースを両方歩くのも良いですね。
関連記事
高尾山の南側に伸びる東高尾山稜と南高尾山稜を歩いた時の記録です。「南高尾セブンサミッツ」という7つの小ピークを巡る山旅です。
高尾山周辺を歩いた時の登山日記の一覧です。
コメント