奥多摩の大岳山に登ってきました。今回は、大岳山の南東側に延びるサルギ尾根に挑戦。急登やアップダウンが続きますが、他のルートとは雰囲気の違う尾根歩きを楽しめました。4月中旬のこの時期、登山道脇や上高岩山近くに咲くイワウチワの花も見頃です。
急登やアップダウンが続くサルギ尾根から大岳山へ
大岳山は、言わずと知れた奥多摩三山の一座。私も何度も登っています。定番は御岳山から登るルートで、ケーブルカーの御岳山駅からスタートすれば2時間~2時間半ほどで登れます。
また、奥多摩駅から直接登れる鋸尾根ルートも有名です。かなり距離が長く、標高差も大きいルートですが、バスを使わずに駅から直接登れるのがメリットです。
さらに、大岳山の東側に続く馬頭刈尾根を登るコースも。こちらも長いですが、下山で使うと「瀬音の湯」まで歩けるので、下山と同時に温泉に入ることができます。
これまでいろいろなルートで登ってきた大岳山ですが、今回は、大岳山の南東側に延びる「サルギ尾根」から登ることにしてみました。4月中旬~下旬のこの時期、イワウチワの花を見られるというのも、このルートを選んだ理由の一つです。
具体的には、以下のルートを歩きました。
武蔵五日市駅から上養沢行きのバスに乗車して、「大岳鍾乳洞入口」バス停で下車。バス停のすぐ近くにある養沢神社からスタートして、サルギ尾根を登ります。途中、高岩山、上高岩山と小ピークを越え、御岳山からのルートに合流する芥場峠へ。大岳神社を過ぎて、山頂直下の岩場の急登を登りきって山頂に到着です。
下山は、いつもの鋸尾根から。途中の鋸山で軽く休憩して、奥多摩駅まで一気に下りました。
今回の行程は以下のとおりです。
- 08:50 養沢神社登山口 出発
- 09:25 大名子ノ頭
- 10:20 高岩山
- 10:50 上高岩山
- 11:10 芥場峠
- 11:50 大岳山山頂 到着
- 13:00 大岳山山頂 出発
- 13:50 鋸山 到着
- 14:05 鋸山 出発
- 15:25 愛宕山
- 15:50 奥多摩駅 下山
距離は12.3km、累積標高(上り)は1,330メートルでした。
大岳山登山口への公共交通機関でのアクセス
大岳山の主要な登山口への公共交通機関でのアクセス方法を紹介します。
御岳山から登る定番ルートでは、JR青梅線の御嶽駅からバスとケーブルカーでアクセスできます。ケーブルカーで上った「御岳山駅」からスタートすれば、大岳山までコースタイムで2時間~2時間半ほどです。
- 登山口: 御岳山駅
- アクセス: JR御嶽駅から西東京バス「ケーブル下」行きで約15分の終点「ケーブル下」で下車、御岳登山鉄道(ケーブルカー)で御岳山駅へ
今回の下山で利用した鋸尾根は、前述のとおり奥多摩駅から徒歩でアクセスできます。
- 登山口: 奥多摩駅(鋸尾根)
- アクセス: JR青梅線の終点「奥多摩駅」から徒歩約5分
今回の登りで利用したサルギ尾根の登山口となる養沢神社へは、武蔵五日市駅からバスでアクセスします。
- 登山口: 養沢神社(大岳鍾乳洞入口バス停)
- アクセス: JR五日市線の終点「武蔵五日市駅」から西東京バス「上養沢行き」で約30分、「大岳鍾乳洞入口」バス停で下車
また、馬頭刈尾根の登山口となる軍道バス停や瀬音の湯へも、武蔵五日市駅から西東京バスの路線バスでアクセスできます。
- 登山口: 瀬音の湯・軍道バス停(馬頭刈尾根)
- 瀬音の湯へのアクセス: JR五日市線 武蔵五日市駅から西東京バス「瀬音の湯経由上養沢」行き(檜52系統)で「瀬音の湯」で下車、または、武蔵五日市経由から西東京バス「数馬」「払沢の滝入口」「藤倉」行きなどに乗車して「十里木」バス停で下車、徒歩10分
- 軍道バス停へのアクセス: JR五日市線 武蔵五日市駅から西東京バス「瀬音の湯経由上養沢」行き(檜52系統)または、「上養沢行き」(五15系統)に乗車して軍道バス停で下車
路線バスは、いずれも西東京バスが運行しています。時刻表など詳しくは西東京バスのWebサイトでご確認ください。
【サルギ尾根】急登と尾根歩きとイワウチワを楽しむ
養沢神社の登山口から急登が続きます。尾根に出ると小刻みなアップダウンの続く尾根歩きへ。景色やイワウチワを眺めながら御岳山からのルートと合流する芥場峠にたどり着きます。
養沢神社裏の登山口から出発!
武蔵五日市駅から小型のバスで養沢川を遡ること約30分。「大岳鍾乳洞入口」バス停で下車します。
このバス停からは、今回登ったサルギ尾根以外に、大岳沢沿いを登るルートもあります。途中、バス停の名前にもなっている大岳鍾乳洞を通り、大滝を経由して大岳山を目指すルートです。次回はこのルートも歩いてみたいですね。
バス停の目の前に養沢神社があります。小さいですが公衆トイレもあります。大岳山山頂下の大岳神社までトイレはないので、ここで済ませておきます。
神社の前で支度を済ませて出発! ……の前に、いったん道路に戻って、養沢神社の鳥居を見てきました。立派な鳥居です。階段の両側には狛龍が鎮座しています。
鳥居をくぐり、階段をのぼって境内へ。本殿で参拝を済ませて、本殿裏の登山口から出発しましょう。
本殿に向かって右側に登山口があります。神社の裏山を登っていくような道ですが、ここから大岳山へと通じています。
いきなりの急登を登りきって「大名子ノ頭」へ
登山口を入ると、いきなりの急登です。このあたりは緑が多いですが、すぐに杉の植林帯になります。
斜面を直登するように道が付けられているせいもあって、傾斜はかなり急です。ただ、危険なところはほとんどありません。スギの植林帯が続きますが、南斜面になっているせいか、薄暗くはありません。かなり日差しが差し込んできます。
登り始めからしばらく急登が続きます。体が温まる前に汗をかき始める感じで、なかなかキツいですね……。
登山口から30分ほどで、最初の小ピーク「大名子ノ頭」に到着します。道標の下に「大名子ノ頭」と書かれた石が置かれているだけです。眺望もなく、あまりピークという感じはしません。ただ、ここから先は、いったん急登は落ち着きます。
尾根道とイワウチワ
大名子ノ頭から先は、少しずつ尾根らしい道になってきます。植生もだんだん変わってきて、尾根っぽいところは落葉広葉樹が目立ってきます。
比較的平坦なところと急登が交互に出てくるような感じの道です。この急な登りは、落ち葉で道がわかりにくくなっていました。気がつくと登山道から外れていて、慌てて戻ったのでした。
登山口から約1時間、小さな広場に出ました。特にピークというわけでもなさそうですし、YAMAPの地図を見ても何もありませんが、ここで少し休憩することにします。水分補給と軽く行動食を食べました。
この広場は東側が開けていて、日の出山が見えました。御岳山から1時間もかからずに登れますし、関東平野の眺望が抜群に良い山ですので、登山初心者にもおすすめです。「つるつる温泉」に歩いて下山できるのも魅力的ですね。
この先も尾根歩きが続きますが、登山道脇に咲く「イワウチワ」の花を見つけました。岩の上に咲き、その葉がうちわの形に似ていることから「イワウチワ」と名付けられたそうです。
同じ時期に咲くイワカガミに比べると、花はひとまわりかふたまわりくらい大きく、色は淡いです。登山道脇に咲いているところはあまりなく、一か所しか見つけられませんでした。
春の尾根歩きを楽しみながら高岩山へ
先ほどの小さな広場から先は、このような尾根道が続きます。大岳山の他のルートとはかなり雰囲気が違いますね。
登山道には小さなスミレの花があちこちに咲いています。
斜面のところどころにツツジの花も咲き始めています。これはミツバツツジかな? 平地は初夏のような陽気が続いていますが、山にはようやく春が訪れたようです。
登山口から1時間半ほどで、高岩山に到着しました。標高は921メートル。登山口から570メートルほど登ってきたことになります。
ここも小さな広場になっているだけで、眺望もあまりありません。山頂を示す標柱のようなものもなく、木に巻きつけられた「登山道」を示す紙に、ペンで書き足したように小さく「高岩山」と書かれていました。
眺望抜群の展望デッキがある上高岩山で小休止
高岩山からいったん下り、次のピークとなる上高岩山を目指します。このあたりは新緑が芽吹き始めていて、淡い緑色がとてもきれいでした。
すぐに登り返しの急登になります。この急登を登りきると、目の前に大きな建造物が見えてきます。上高岩山山頂の手前にある展望デッキのようです。山の中に突然現れるので驚きます。
展望デッキはかなり大きく、デッキの周囲に座れるようになっています。せっかくなので、ザックを下ろして休憩していくことにします。
この展望デッキは東側が開けています。左端に見える日の出山から続く山並みと、その向こうに関東平野を一望できます。ちょっと霞んでいますが、素晴らしい景色ですね。
御嶽神社の建物が目立つ御岳山もすぐ近くに見えます。
御岳山や日の出山とは反対側の西側には、これから登る大岳山が見えています。標高は1,266メートルと、奥多摩三山の中ではもっとも低いのですが、山頂部分がぼこっと突き出た特徴的な山容のおかげで、遠くから眺めてもとても目立ちます。
景色を眺めながら、水分補給と行動食で軽く休憩を取りました。ここでお昼にしても良いくらい気持ちの良い展望デッキですが、大岳山までもうもう一息なので、先を急ぐことにします。
上高岩山のイワウチワ保護区でイワウチワを愛でる
展望デッキからすぐのところに、上高岩山のイワウチワ保護区があります。このあたりはイワウチワの群生地で、柵で囲われて保護されています。その保護区の中を、道が通っていて、イワウチワを鑑賞することができます。
保護区の柵に囲われたところでは、イワウチワの花があちこちに咲いていて、まさに群生しています。イワウチワは多年草で、山野の日陰に自生していることが多いのだそうです。この保護区も、森におおわれて薄暗いです。
東京都では純絶滅危惧種に指定されているのだそうで、それもあって保護区を設けて保護しているのでしょう。
たくさん咲いているのですが、みな通路とは反対の方を向いてしまっています。日向のほうを向いて咲くのでしょうね。イワウチワ保護区でしばらくイワウチワを眺めつつ、散策しました。
サルギ尾根をここまで登ってきましたが、急登や小刻みなアップダウンがあるために楽なルートではありませんが、大岳山の他のルートとは雰囲気が違い、尾根歩きを楽しむには良いルートだと思います。
【大岳山】岩場の急登を登り初夏のような陽気の大岳山へ
上高岩山から芥場峠、大岳神社を経て、最後の岩場の急登へ。登りきると大岳山の山頂です。1時間以上ゆっくりと休憩しながらお昼をとりました。日差しが強く、風がほとんどなかったので、日なたでは暑いくらいの陽気でした。
芥場峠を経て大岳神社へ
イワウチワ保護区を過ぎると、登山道の雰囲気ががらっと変わります。針葉樹の中の広くて歩きやすい道です。
芥場峠の少し手前にある、尾根道と巻道の分岐です。芥場峠の手前ですぐに合流するようなのでどちらを歩いても良いのですが、せっかくなので右側の尾根道へ。
尾根道といっても、巻道とそれほど標高に差があるわけではなく、眺望もほとんどありません。ただ、途中に「サルギ尾根の頭 1047m」と書かれた木の札がありました。養沢神社からずっと登ってきたサルギ尾根の最高地点ということかもしれませんね。
巻道と合流すると、すぐに芥場峠の分岐に到着です。ここで、御岳山から大岳山へと至る登山道と合流します。これまで人が少なかったですが、ここから先はさすがに大岳山の定番コース。すれ違う人が増えてきました。
平坦な道から、やや岩が多めの登りにかかると、大岳神社に到着します。山頂まではあと一登りありますが、ここにトイレがあるので休憩していくことにしましょう。
大岳神社のすぐ下にある大岳山荘跡です。10年以上前に営業を休止しているようですが、建物はそのまま残されています。倒壊しないように補強しているのでしょうか?
大岳山荘の横にある公衆トイレです。山頂にはトイレがないので、ここで済ませておきましょう。山頂まではコースタイムで20分ほどですが、岩場の急登が続くので、トイレのためにここまで下るのは大変です……。
岩場の急登をクリアして大岳山山頂へ
大岳神社の鳥居をくぐり、少し登ると、山頂直下の急登が始まります。岩場や鎖場が続きます。ほとんどは鎖をつかまなくても登れるレベルですが、急登が続くのでキツイです。
山頂のすぐ近くの岩場です。大岳山のぼこっと突き出た部分を登っています。急斜面なためか、岩が露出しているのでしょうか。
養沢神社の登山口から休憩込みで約3時間、大岳山の山頂に到着しました。なかなか登りごたえのあるコースでしたね。
山頂で景色を眺めながらランチタイム
大岳山山頂からの眺望は、奥多摩三山の中では一番だと思います。特に、南~西側の眺望が良く、富士山や奥多摩の山々、丹沢の稜線まで一望できます。
この日は気温が上がったせいか、黄砂のせいか、空気が霞んでいましたが、富士山は何とか見えていました。かなりうっすらですが……。
南側の眺望です。大きく開けていてとても気持ちが良いです。手前の奥多摩の山並みから、奥の丹沢の稜線まで良く見えます。
西側には、お隣の山、御前山が大きく見えます。昨年のほぼ同じ時期に、奥多摩湖からこの御前山に登り、カタクリを眺めることができました。
御前山は、このあと下山の途中に通る鋸山を挟んで、西側に行ったところにあります。御前山と大岳山の縦走にもチャレンジしてみたいですね。かなりキツそうではありますが…。
右側は御前山、その左奥には三頭山が見えています。これらの山と大岳山をあわせて、奥多摩三山と呼ばれています。奥多摩湖の南岸に、西から、三頭山、御前山、大岳山と並んでいるので、この三座を縦走することもできるようです。ただ、30km近くの距離になるため、かなりの健脚でないと日帰りでは厳しそうです。
こんな景色を眺めながら、持参したカップヌードルでお昼にしました。4月中旬とはいえ日差しは強く、風がほとんどなかったので、半袖一枚でちょうどよいくらいの陽気でした。
ベンチで隣に座られた方と登山談義を楽しみながら、食後のコーヒーを飲みつつまったりしました。1時間以上、楽しい休憩となりました。
【鋸尾根】長い鋸尾根を下って奥多摩駅に下山
大岳山からの下山は、鋸尾根を下って奥多摩駅まで歩きます。大岳山山頂から7km以上もあり、かなり長い行程となります。途中の鋸山の山頂で休憩して、16時前に奥多摩駅に到着しました。
なお、1年前の冬に、今回と逆方向の奥多摩駅から鋸尾根を登っています。そのときの様子は、以下の記事をご覧ください。鋸尾根の登山道の様子も詳しく紹介しています。
山頂直下の急坂を下ると快適な尾根道へ
大岳神社からの道と同じく、鋸山へ向かう道も、山頂直下は急坂です。滑りやすいうえに、鎖が張ってあるところもあります。慎重に下っていきます。
山頂直下の急な道を下り切ると、大岳山の山腹を巻く道に合流します。とりあえず、次のチェックポイントは、この分岐から2.5km先の鋸山です。
大岳山から鋸山への道は、多少のアップダウンはあるものの、よく整備されていて快適に歩けます。ブナやミズナラの木々が美しい樹林帯ですが、この時期、ようやく芽吹いてきたところです。これから5月にかけて、新緑が美しい時期になりそうです。
終わりかけのアセビの花が咲く尾根道です。とても良い道ですね。
左側(西側)には、木々の間から御前山がきれいに見えています。鋸山の手前まで、このような明るい尾根道が続きます。今回のルートでは、一番歩きやすいところですね。
下山は、さっさと下ってしまうことが多いのですが、こういう道だとゆっくり歩きたくなりますね。
急登を登って鋸山で小休止
鋸山へ登る道(直進)と巻道(左)の分岐です。巻道は途中で御前山からの道と合流します。巻いても良いのですが、鋸山のピークを通る道のほうがコースタイムが短いです。山頂にベンチがあって休憩できるので、鋸山に登ることにします。
鋸山への道はかなりの急登です。それほど長く続かないのが救いです。
14時前に鋸山の山頂に到着しました。山頂は樹木に囲まれた広場になっていて、ベンチがいくつかあります。眺望はありませんが、長い鋸尾根を歩くときには良い休憩ポイントになります。
ベンチに座り、余ったお湯でコーヒーを飲みます。モンベルのアルパインサーモボトル750mlにお湯をいっぱい入れてくると、カップヌードル+コーヒー2杯分でだいたい使い切ります。午前5時過ぎに自宅でお湯を入れましたが、この時間でもまだコーヒーが飲める程度には温かいです。
10分ほど休憩して、ここからの本格的な下りに備えました。
長い鋸尾根をひたすら下る!
鋸山の山頂からほんの2~3分下ると、先ほどの巻道と合流します。鋸山の標高は1,109メートル。奥多摩駅は343メートルなので、800メートル近く下ることになります。
鋸山からしばらくは、比較的歩きやすい、傾斜の緩い道が続きます。ところどころに急な下りがありますが、さほど危険なところはありません。
すでに大岳山から5km近く下ってきましたが、奥多摩駅まではまだ3.9kmもあります。
奥多摩の山では、御前山の大ブナ尾根と、この鋸尾根での事故が多いという記事をどこかで見ました。大ブナ尾根は急登で道迷いしやすいためでしょうけど、鋸尾根はひたすら長いせいでしょうか。奥多摩駅まで歩けばバスの時刻を気にしなくてよいからと安易に選択すると、途中で暗くなってしまったり、疲労から転んでしまったりといったことがあるのかもしれません。
少し標高を下げると、芽吹いている葉が多くなってきました。これから5月にかけて、山は新緑が鮮やかな季節になります。
鋸尾根の中盤、標高700メートル台のあたりは、岩場や鎖場、ハシゴなどがあるやや気を使う区間。
この岩場が多いところは、イワカガミの群生地なのですが、まだあまり咲いていませんでした。ようやく見つけたこの株が花を付けているくらいでした。昨年のまったく同じ日に御前山からの下りでも鋸尾根を通りましたが、そのときはあちこちにたくさん咲いていました。今年は平地でも桜の開花が遅めでしたので、山で咲く花も遅いのかもしれません。
イワウチワも少しだけ咲いていました。
鎖が張ってあるところや、はしごのような階段があるところもあります。この岩場が多い区間さえクリアすれば、あとは奥多摩によくあるスギの植林帯の中を淡々と下っていくだけです。
愛宕神社を通って奥多摩駅へ下山
植林帯を下りきると、いったん林道に出ます。
愛宕神社の鳥居をくぐり、五重塔などがある境内まで少し登ります。
再び登山道に入り、植林帯を下ります。最後は、愛宕神社名物の長く急な階段! 上のほうは傾斜が急で、階段の幅が狭いので、手すりをつかみながら慎重に下ります。
ようやく登山口まで下ってきました。あとは車道を10分ほど歩いて奥多摩駅へ。
15時45分頃、奥多摩駅に到着! トイレの前にある靴洗い場で靴を軽く洗います。奥多摩駅から電車に乗って帰宅……の前に、奥多摩駅の2階にある Port Okutama へ。
バテレの生ビールで乾杯! Port OkutamaにあるSOBATARO CAFE CURRY CLUBでは、バテレのビールが4種類あります。食事もカレーが何種類かあります。
ダブルチーズカレーをいただきました。チーズがとてもおいしい! 平日のこの時間は空いていて、電車の時間までゆっくり過ごすことができました。奥多摩駅が見える窓側の席にはコンセントもあります。
奥多摩駅から青梅線の電車で帰宅しました。
尾根歩きの雰囲気を楽しめる大岳山サルギ尾根
ということで、サルギ尾根から大岳山に登ってみました。
登山口と大岳山山頂の標高差は900メートル、アップダウンもあるので累積標高は1,200メートルほどと、御岳山からのルートに比べるとかなりキツイです。その一方で、尾根歩きを楽しめるなど、大岳山の他のルートとはちょっと雰囲気が異なります。大岳山は奥多摩ではメジャーな山なので、何度も登られる方が多いと思いますが、他のルートに飽きてしまったら、サルギ尾根から登ってみることをおすすめします。
サルギ尾根は悪路が続くという注意書きが登山口にありましたが、登ってみた感じでは「悪路」というほどではありません。急登が続くので体力はそれなりに必要ですが、危険箇所はほとんどありません。上の登山日記でも紹介しましたが、落ち葉で道がわかりにくいところが少しあったくらいです。尾根歩きが続くので、岩がやや多いところもありますが、難しいところはありません。むしろ、大岳山山頂直下の岩場のほうが難しいくらいです。
今回の主な登山装備
- 長袖の化繊アンダーウェア(モンベル)
- 長袖の化繊ウェア(モンベル)
- ソフトシェル(モンベル)
- トレッキングパンツ(モンベル)
- 登山靴(モンベル マウンテンクルーザー600)
- ザック(グレゴリー ZULE30)
- レインウェア(トレントフライヤージャケット+サンダーパスパンツ モンベル)
- 飲み物(ペットボトルの水500ml×2本、アルパインサーモボトルのお湯700ml)
- 食料(カップヌードル+行動食)
- ファーストエイドキット
- ヘッドライト
行動中は、長袖の化繊のアンダーウェア+長袖の化繊ウェアの2枚で十分でした。4月中旬ですが、初夏のような陽気の日で、行動中はもとより、休憩中もソフトシェルはほとんど使いませんでした。サルギ尾根の稜線ではそれなりに風があったので、そこまで暑いという感じではありませんでしたが、大岳山の山頂は日差しがかなり強かったです。そろそろ日焼け対策が必要な時期ですね。
以上、「【奥多摩】イワウチワを愛でつつサルギ尾根から登る大岳山」でした。大岳山は山頂からの眺望に優れていますし、登山コースもたくさんあるので、何度登っても飽きることがありません。サルギ尾根は尾根歩きを楽しめるコースなので、他のコースに飽きたら、ぜひチャレンジしてみてください。
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