12月初冬の雲取山登山ですが、2日目は雲取山荘を出発して、雲取山に登り返し、そこから石尾根を奥多摩駅まで下りました。鷹ノ巣山まではアップダウンが多くて「下り」とはいえなかなかキツいですが、冬晴れの下、富士山や奥多摩の山々を眺めながら歩ける絶景コースでした。
この記事では、雲取山荘から奥多摩駅に下る様子をお届けします。1日目に鴨沢から雲取山に登り、雲取山荘に宿泊するまでの様子は、以下の記事をご覧ください。
雲取山から奥多摩駅まで石尾根縦走に挑戦!
石尾根は、奥多摩駅から雲取山まで、奥多摩湖の北側に連なる尾根です。鷹ノ巣山~雲取山は標高1700メートル以上の尾根が続き、奥多摩エリアでは標高が高いエリアなので、眺望も抜群です。登山道が防火帯になっていて、広々としているので、明るい道が続きます。
奥多摩駅に近い、標高の低いところは植林が多いですが、少し標高を上げると落葉広葉樹が主体の樹林帯になります。冬の時期には葉が落ちて、さらに眺望がよくなります。
奥多摩駅の標高が340メートル、雲取山の標高が2,017メートルですので、標高差は1,700メートル近くにもなります。距離も20km以上になります。今回は下りで利用しましたが、途中、アップダウンもあるので、下りの累積標高は2,500メートルを超えました。登りはかなりキツイと思いますが、下りでも足や膝に負担がかかります。
雲取山登山2日目に石尾根を下ったときの行程は以下のとおりです。
- 06:15 雲取山荘 出発
- 06:35 雲取山 到着(御来光)
- 07:05 雲取山 出発
- 08:20 七ツ石山
- 09:00 千本ツツジ
- 09:25 高丸山
- 09:50 日陰名栗山
- 10:10 鷹ノ巣山避難小屋(トイレあり)
- 10:40 鷹ノ巣山 到着(お昼休憩)
- 11:20 鷹ノ巣山 出発
- 12:30 六ツ石山 到着(小休止)
- 12:45 六ツ石山 出発
- 14:50 奥多摩駅 下山
コースタイムだと下りは8時間~8時間半くらいですが、休憩込みで、コースタイムより少し短い時間で下ることができました。
鷹ノ巣山までは全てのピークを踏みました。鷹ノ巣山から奥多摩駅までは、以前、鷹ノ巣山登山で歩いたことがあったので、なるべく巻道を歩きました。六ツ石山にだけは立ち寄りました。
水根(奥多摩湖)から鷹ノ巣山に登り、石尾根を下った時の様子は、以下の記事をご覧ください。季節は4月中旬です。
【雲取山】御来光と早朝の絶景を眺める
6時15分頃に雲取山荘を出発。雲取山までは北側斜面なので薄暗いと思い、ヘッドランプを装備して歩き始めました。うっすらと明るくなってきていたので、ヘッドランプはなくても大丈夫そうでしたが念のため。
関東平野のほうから昇る御来光!
日の出は6時40分頃とのことでしたので間にあうはずだったのですが、山頂に着いた時には、もう太陽が顔を出し始めていました。標高差が考慮されていないのかもしれませんね。山頂は寒いかもしれないと思ってギリギリを狙ったのがあだとなりました(笑) とはいえ、太陽が地平線から完全に出てくるところを眺めることはできたので、まあ良しとしましょう。
御来光も素晴らしいのですが、朝の日の光を浴びる富士山や周囲の山々の景色が本当にきれいです。山頂近くに泊る一番のメリットは、この朝の景色を眺められることだと思います。何度眺めても素晴らしい光景です。
日の出直後の山頂の様子です。前回、雲取山荘に泊った時は、日の出を山荘の前で見ましたが、やはり山頂で見る方がいいですね。雲取山荘前からは関東平野のほうが開けているので、日の出を見ることはできるのですが、山頂は開放感が違います。
しばらく景色を眺めたり、写真を撮ったりしていたら、周囲の山々が少し赤く染まってきました。モルゲンロートですね。その奥には南アルプスもくっきり見えていました。
山梨県側の山頂に移動して、眺望を楽しみます。富士山もこのとおり! 朝やけの中の富士山は神々しいですね。
山頂にあるトイレをお借りして、靴紐を結びなおして支度をします。トレッキングポールも用意して、いよいよ石尾根縦走の開始です!
【石尾根 雲取山~鷹ノ巣山】いくつもの小ピークを越えて絶景の鷹ノ巣山へ
雲取山から七ツ石山まで初日に歩いた道を戻ります。七ツ石山から先は初めて歩くルート。1700メートル前後の小ピークが連続するのでキツイところもありますが、景色は最高に良いです。標高差200メートルの登り返しを経て鷹ノ巣山へ。山頂からの絶景を眺めながらお昼休憩にしました。
富士山を眺めながらの絶景山歩きで七ツ石山へ
まずは、雲取山から七ツ石山まで、昨日歩いてきた道を戻ります。七ツ石山の登り返しまでは基本的に下りが続きますが、小雲取山やヨモギノ頭は急な下りなので慎重に下ります。
写真は小雲取山からの眺望。幾重にも重なる山並みの向こうに富士山が聳える風景は絵になりますね。小雲取山から眺めると富士山が正面にくるのもいいです。
ヨモギの頭からの眺望も素晴らしい! 巻道もありましたが、下り方向であれば、ヨモギの頭への登り返しはそれほどキツくはありません。
ソフトシェルを着て歩き始めましたが、すぐに暑くなってしまいました。今日は東京では20℃近くまで気温が上がる予想になっていて、12月とは思えません。長袖のメリノウールのアンダーシャツと、化繊の長袖シャツの2枚で寒くはありませんでした。
ヨモギの頭からの急坂を下ったところです。景色が良いのでお天気が良ければ巻かないほうがよいのですが、この手前の急登がきつければ、下るときに立ち寄るもの良いと思います。前述のとおり、下る方向であれば、ヨモギの頭への登り返しはそれほどキツくはありません。
雲取山から七ツ石山までの石尾根縦走路からは、このような景色があちこちで眺められます。富士山を眺めながらの山歩きは本当に最高です。
七ツ石山下のブナ坂分岐まで戻ってきました。鴨沢へ下るのであれば、七ツ石山を巻いて右へ行くのが良さそうです。
今日は土曜日ということもあり、この巻道から登ってくる方とたくさんすれ違いました。日帰りで雲取山に登る方々でしょう。まだ午前8時ですから、薄暗いうちに登りはじめてきたのだと思います。
七ツ石山への登り返しは急登です。ジグザグに付けられた道をゆっくりと登っていきます。山頂が近づいてくると、右手に南アルプスが見えてきます。昨日よりもくっきりと見えていますね。写真には入りきりませんが、甲斐駒ヶ岳から仙丈ヶ岳、白根三山、塩見岳など、南アルプスの名峰を一望できます。
午前8時半、七ツ石山まで戻ってきました。続々と雲取山を目指す人たちが上がってきます。このお天気ですから、逃す手はないですね。
少し水分補給をして、これからアップダウンが続く石尾根縦走に備えます。
七ツ石山からだれもいない石尾根を歩いて千本ツツジへ
七ツ石山から七ツ石神社の横を下り、七ツ石小屋への分岐までやってきました。昨日はここから石尾根に上がりました。ここまではすれ違う人もたくさんいましたが、この先は誰も歩いていないですね……。
しばらくは緩い登りがつづく快適な道が続きます。今までにぎやかだった登山道が、一気に静かになってしまいました。風もほとんどなく、熊鈴の音だけが響きます。
七ツ石山の次の小ピーク「千本ツツジ」への登りにかかりました。ここは、それほど急でもなく、長くも続かないので、それほどつらくはありません。
先ほどの坂を登り終えると、平坦な道が山頂まで続いています。その途中からは、富士山がきれいに見えました。
午前9時前に「千本ツツジ」に到着! 山頂には何もなく、近くの木に「千本躑躅峰」と書かれた小さな板切れがかけられているだけでした。標高は1,704メートル。この先も鷹ノ巣山までは1700メートル前後の小ピークが続きます。
千本ツツジの山頂から先を見てみると、左側に次のピークの高丸山、その右側にはさらに次に登る日陰名栗山が見えました。いずれも千本ツツジと同じくらいの高さに見えますが、アップダウンはかなりありそうです。
ツツジの群生を下り急な登り返しで高丸山へ
千本ツツジから高丸山に向けて下る斜面には、低木がたくさん群生していました。これがツツジなのでしょうか。ツツジの時期にやってきたら壮観でしょうね。
ツツジの群生地を抜けると、再び広くて歩きやすい道になりました。こんなに良い道なのに、誰も歩いていません。石尾根の七ツ石山~鷹ノ巣山の区間は、雲取山や鷹ノ巣山の登山コースには含まれないからでしょうね。あえて歩く選択しないと歩かない道なのだと思います。
高丸山への登りです。ここはかなりの急登でキツかったです。
ちなみに、高丸山を巻く道が、少し南側にあるのですが、2023年12月現在、巻道は通行止めになっています。この急登を登らないと、石尾根のこの区間を歩くことはできません。
午前9時20分、何とか急登を登り終えて、高丸山に到着しました! 山頂には、この木に架けられた山名板以外には何もありません。標高は1,733メートルで、千本ツツジより少し高いです。
先ほどの急登で少し疲れてしまったので、山頂で行動食を食べて少しだけ休憩しました。先ほど歩いてきた石尾根の奥に南アルプスが見えました。何の変哲もない山頂ですが、この開放的な登山道のおかげで、景色は抜群に良いのです。
ザレた急坂を下ったあと再び登り返して日陰名栗山へ
高丸山からの下りはかなりの急斜面です。道がザレていて、ほとんど砂地のようになっているので、恐る恐る下ります。トレッキングポールがあったほうがよいと思います。
高丸山の山頂直下の急坂を下ったところから振り返ってみるとこんな感じです。階段なのか、土の流出を止めるためのものなのか、丸太が横に組まれているところがありますが、それ以外のところでは、土の流出が進んでしまっている感じです。
下り切ったところに、巻道の入口がありました。右側が高丸山から下ってきた道、左側が高丸山の巻道です。ロープが張られていて通行止めになっています。
この反対側、次のピークとなる日陰名栗山の巻道は通れるようでした。が、せっかくなので、日陰名栗山にも登ることにします。
高丸山のような急登だとしんどいな、と思っていましたが、それほどの急登ではありませんでした。最後の方が少し急でしたが、そこまではこれくらいの斜度の登りでした。
日陰名栗山山頂の少し手前からは、見事な富士山を眺めることができました。石尾根のこのあたりは、奥多摩ではもっとも標高の高いところなので、他の山に隠されることなく、どこからでも富士山が見えるのがいいですね。
9時50分、日陰名栗山に到着しました。木に架けられた山名板のほかに、「日陰名栗峰」とかかれた大きな山名板が立てかけられていました。標高は1,725メートルです。
山頂にはほかに何もありませんが、道幅がかなり広くなっていて、とても明るく、開放的です。
登ってきた方向を振り返ると、ひとつ前のピークの高丸山の奥に雲取山が見えました。あそこからここまで歩いてきたことになります。かなり歩いてきたなぁと思いますが、石尾根縦走はまだ中間地点にも達していません(汗)
とはいえ、まだ午前10時ですので、焦ることはありません。のんびり行きましょう。
日陰名栗山から大きく下って鷹ノ巣山避難小屋へ
日陰名栗山を越えると、次のピーク、鷹ノ巣山が見えてきます。これまでの小ピークとさほど標高は変わらないのですが、存在感がありますね。
日陰名栗山からいったん大きく下ります。石尾根縦走路では、日陰名栗山~鷹ノ巣山間のアップダウンがもっともキツいと思います。日陰名栗山からの下りはそれほど急斜面ではなく、上の写真のような感じの道を下っていきます。
目の前に鷹ノ巣山が見えてきました。かなり下ってきてしまったので、見上げる高さになっています。これを登り返さないといけないのですね……。
日陰名栗山の巻道と合流すると、すぐに鷹ノ巣山避難小屋に到着します。きれいな避難小屋ですね。トイレもあります。水場は200メートル離れたところにあるようです。
ここで水分補給をして、今日一番の登りに備えます。
標高差200メートル弱の急登を登って鷹ノ巣山へ!
いざ、鷹ノ巣山へ! 避難小屋から山頂までのコースタイムは30分。距離は短いですが、標高差は200メートル近くもあります。
避難小屋からすぐのところで、山頂へ至る尾根道と、鷹ノ巣山の山腹を通る巻道(写真右側)に分かれます。ここは正面の尾根を登る道を進みます。
序盤はこんな登りが続きます。道がジグザグにつけられているので、歩きにくくはありませんが、ここまで10km近くアップダウンのある道を歩いてきたあとなので、足に堪えますね。
登るにつれて、だんだんと傾斜が急になってきます。このあたりが最もキツいところですね……。
山頂直下は岩がゴツゴツしたようなところもあります。ここを登り切れば、今日このあとは基本的に下りだけのはず! と自分に言い聞かせて一歩一歩登っていきます。
息を整えつつ立ち止まると、左側には雲取山が見えました。だいぶ遠くまで歩いてきました。左手前の小ピークは、先ほど超えてきた日陰名栗山や高丸山でしょうか。
富士山の絶景が素晴らしい鷹ノ巣山に到着!
10時40分頃、鷹ノ巣山に到着! 雲取山から3時間半くらいで到着しました。
鷹ノ巣山といえばこの絶景! 何重にも重なった山並みの奥に富士山が鎮座しています。富士山の前の山並みが低くなっていて、富士山がきれいに見えるのも素晴らしいですね。鷹ノ巣山は、富士山の眺望では、奥多摩で随一だと思います。
引いてみるとこんな感じです。南側を中心に大きく視界が開けていて、まさに絶景です! この景色を眺めながら、持参したコロッケパンとコーヒーでお昼にしました。
朝、雲取山荘でサーモボトルに入れてきたお湯はまだ温かく、コーヒーを飲むのには十分でした。
休憩している間に、登山者が続々と鷹ノ巣山に登ってきます。奥多摩湖側の水根や峰谷から登ってきたのでしょう。どこから登っても、急登が多くてきつい山です。私もそうでしたが、雲取山にチャレンジする前に、まず鷹ノ巣山に登っておくとよいと思います。
山頂は弱い風があるものの、ソフトシェルを羽織っていれば寒くないほどの気温でした。予定よりもだいぶ早く到着できたので、この絶景を眺めながらゆっくりと休憩しました。
【石尾根 鷹ノ巣山~奥多摩駅】標高差1,400メートルをひたすら下る石尾根縦走後半戦
雲取山から延々と歩いてきた石尾根縦走もようやく中間点。鷹ノ巣山から奥多摩駅へはまだ10kmありますが、ここからは基本的に下り基調。標高差1,400メートルをひたすら下ります。
小ピークに立ち寄りつつ石尾根を下る
鷹ノ巣山山頂から急坂を下ります。初めて鷹ノ巣山に登った時、ここをヒイヒイ言いながら登ったことを思い出しました。
山頂下の急坂を下り切ると、水根方面への分岐がありました。水根や奥多摩湖のバス停から登るとここに出るはずです。ここを下ってもよいのですが、まだ時間がありますし、体力的にも問題なさそうなので、予定どおり奥多摩駅まで歩くことにしました。
鷹ノ巣山から奥多摩駅までは、急な登り返しはほとんどありません。が、下るところは一気に下り、それ以外は比較的平坦な道が続きます。下るところはこんな感じで、かなり急です。
鷹ノ巣山から先はピークを巻いていこうと思っていましたが、縦走路から少しだけ上にある「城山」に寄ってみました。縦走路から小ピークへの分岐には何も標識がないので、ピークを踏みたい方は、YAMAPなどの地図をよく見て、それっぽい踏み跡を見つけるようにしましょう。
山頂は何もないのかと思っていましたが、「城山」と書かれた小さな木の板がかかっていました。
城山から少し先には「涸沢ノ頭」というピークがありました。YAMAPにも載っていないですね、このピーク。
涸沢ノ頭からすぐのところに、尾根から山の斜面を下るような急坂があります。ここは要注意ですね。それほど長くはないですが、地図を見ても、登山道が等高線を直角に横切っていて、急斜面であることがわかります。
この先、「将門馬場」というピークもあるのですが、ここはそれなりに登らなくてはなりません。前回、鷹ノ巣山の帰りに登ったので、今回はパス。たしか、このピークへの分岐もわかりづらかったです。
六ツ石山で休憩
将門馬場の南側を過ぎて少し歩くと、登山道が尾根の南側から北側へ移ります。この登山道の南側にある山が「六ツ石山」です。六ツ石山の山頂はもう少し東側にあるので、しばらくこの山腹の道を歩きます。
分岐に出ました。左側が石尾根を奥多摩駅へ下る道で、右側に登り返すと六ツ石山の山頂です。分岐から六ツ石山山頂までは5分ほどですので、寄っていくことにします。
やや急な道を登って、六ツ石山に到着! 山頂は広場になっていて、休憩にはちょうど良い場所だと思います。
標高は1,478メートル。雲取山からは500メートル以上、鷹ノ巣山からは250メートルくらい下ってきたことになります。が、奥多摩駅の標高は360メートルほどですので、まだ1,000メートル以上も下る必要があります。
奥多摩駅まで歩くのが厳しそうならば、六ツ石山から水根へ下る道もあります。地図を見る限り、かなり急な道が続きそうなので、距離が長くても比較的緩い下りの石尾根とどちらが楽かはわかりません。
六ツ石山山頂で水分補給の軽い休憩を取りました。
どんどん標高を落として植林帯へ
六ツ石山から分岐までもどり、再び石尾根を下ります。六ツ石山から先は、植林のような針葉樹の森もところどころに出てきます。
尾根を下るところは、やはり急坂が多めです。正面に独特な山容の大岳山を眺めながら下ります。
少し向きが変わると、正面に御前山も見えます。このあたりはまだ眺望があるので、歩いていても楽しいですね。ただ、急坂で滑りやすいので、あまり景色に見とれていると滑ります。
林道経由で下る道との分岐です。林道を下っても面白くないので、このまま登山道を下ることにします。
標高は1,100メートルほどになり、だんだんと植林の割合が増えてきます。南側にある「三ノ木戸山」を巻いていきます。というより、ピークを経由するには、注意深く分岐を探さないといけないようです。ふつうに歩いていると巻いてしまいます。
落ち葉で覆われた道を下って奥多摩駅へ下山!
ここまで標高を下げれば植林帯が多いのかと思いきや、自然林が残っているところも多くあります。自然林があるところでは、この時期、登山道が落ち葉で覆われています。道の様子が全くわからないくらい落ち葉が積もっているところもあるので、慎重に下っていきます。
落ち葉で覆われた道と、植林帯の薄暗い道が交互に出てきます。いずれにしても、どんどん標高は下がっていきます。
傷んだ木の橋がありました。前回、2年半前に鷹ノ巣山からの帰りに通った時にはまだ渡れる状態でしたが、ついに渡るのが危険なほどになってしまいました。橋の下に迂回路があり、そこへ下るためのロープが付けられていました。迂回路へ下りるところは、砂地で滑りやすく、滑ってしまうと右側の崖に落ちてしまいそうなので、ちょっと怖かったです。
最後は奥多摩の低山によくある植林帯の薄暗い道を下って、ようやく登山口まで下りてきました。とりあえず一安心です。……が、奥多摩駅まではあと30分ほど、林道などを下っていく必要があります。
登山口から奥多摩駅までは、舗装された道なので歩きやすいですが、ところどころ近道がもうけられています。車道をショートカットする形で登山道のような道があるのです。近道を活用しながら奥多摩駅へ向かいます。
14時50分、無事に奥多摩駅に到着! 朝6時過ぎに雲取山荘を出発してから、下山だけで8時間半の長丁場でしたが、何とか歩ききることができました。
奥多摩駅2階の「ポートおくたま」でカツカレーとビール!
とても疲れましたし、お腹もすいたので、帰宅する前に奥多摩駅2階の「ポートおくたま」へ。
とりあえずバテレのクラフトビールを注文! 「ザピア」というIPAスタイルのビールで乾杯!
ビールを楽しんでいると、注文したカツカレーができました。お洒落な感じのカツカレーで、とてもおいしかったです。お腹がすいていたのもあって、あっという間に完食!
電車の時間まで、スマホを充電しながらまったりと休憩できました。駅のすぐ近くにこんなお店があると助かりますね。
奥多摩駅から電車を乗り継いで帰宅。石尾根を歩ききることができましたし、お天気にも恵まれて、充実した2日間になりました。
雲取山からの石尾根縦走は計画的に!
2年ぶりに雲取山に登ってきた様子をお届けしました。二日間ともにほとんど雲のない快晴。12月上旬とは思えないほどの陽気で、登山日和でした。
雲取山山頂からの眺望はもちろんですが、七ツ石山や石尾根からの景色を楽しみながら歩くことができて、とても良い山だと思います。
そして、今回は石尾根を奥多摩駅まで歩いてみました。雲取山から約20km、標高差1,700メートル近くを下るという、私にとってはチャレンジングなコースでしたが、無事に歩ききることができました。少なくとも鷹ノ巣山までは歩きたいと思っていましたが、前半戦を計画以上のペースで歩けたので、後半も焦らず下ることができました。
雲取山~七ツ石山は雲取山へ登る人が、鷹ノ巣山~奥多摩駅は鷹ノ巣山から下る方がそれなりに歩いていますが、中間の七ツ石山~鷹ノ巣山の間は、だれにも会いませんでした。静かな山歩きを楽しみたい方にはおすすめです。が、アップダウンがかなり多い区間なので、準備は万全に。
途中、エスケープルートとしては、七ツ石山から鴨沢登山口へ下るルート、鷹ノ巣山手前の避難小屋から峰谷に下るルート、鷹ノ巣山・六ツ石山から水根に下るルートがありますので、エスケープルートの分岐点となる山への到着時刻と体力や足の状態で判断すると良いと思います。
あと、途中で水を補給できる場所は多くありません。七ツ石小屋に立ち寄れば水を補給できますが、石尾根から少し下って登り返す必要があります。他には鷹ノ巣山避難小屋近くの水場がありますが、石尾根全体でこの2か所くらいでしょうか。少し多めに水を持っていくとよいと思います。
今回の主な登山装備
- 長袖のメリノウールアンダーウェア(モンベル)
- 長袖の化繊ウェア(モンベル)
- ソフトシェル(モンベル)
- ウルトラライトダウンコンパクト(ユニクロ)
- トレッキングパンツ(モンベル)
- 登山靴(モンベル アルパインクルーザー2300)
- ザック(ミレー サースフェー40+5)
- レインウェア(レイントレッカージャケット+サンダーパスパンツ モンベル)
- 膝サポーター(ザムスト EK-3)
- トレッキングポール(シナノ)
- 飲み物(アルパインサーモボトル750ml+ペットボトルの水500ml×2本)
- お昼ご飯、行動食等
- ファーストエイドキット
- ヘッドライト
- 着替え(長袖Tシャツ, 下着等)
本文中でも書きましたが、行動中は、長袖のメリノウールアンダーウェアと長袖の化繊ウェアの2枚だけで十分でした。歩き始めは寒かったのでソフトシェルを羽織りましたが、すぐに暑くなって脱いでしまいました。休憩中に羽織るくらいでした。
登りでは使わなかったのですが、石尾根をの下りは膝への負担が大きそうだったので、トレッキングポールを使いました。そのおかげもあってか、膝に違和感など感じることなく奥多摩駅まで下り切ることができました。膝に不安のある方は、膝サポーターやトレッキングポールを使うとよいと思います。
以上、「【雲取山】冬晴れの雲取山に登り石尾根を奥多摩駅までひたすら下る東京山歩き!~石尾根縦走編~」でした。石尾根は、下りではあるものの、かなり歩きごたえがありました。七ツ石山~鷹ノ巣山の間は初めて歩きましたが、アップダウンはあるものの、比較的標高の高いところを歩くので、眺望が良く、歩いていても楽しい道でした。
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2年前、2021年の10月下旬に雲取山に登った時の記録です。この時は、鴨沢から登って雲取山荘に1泊して、三峯神社へ下りました。雲取山~三峰神社の登山道の様子を知りたい方は、ぜひご覧ください。
↓鴨沢から雲取山を経て雲取山荘までの様子です。
↓雲取山から三峯神社への下山の様子です。
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