日本百名山の「両神山」に日帰りで登ってきました。古来から信仰の山とされる両神山は、登山道の脇に石仏や石碑が多くあり、山頂の少し下にも両神神社が鎮座するなど、荘厳な雰囲気が漂います。山頂は狭いものの、眺望は抜群で、素晴らしい景色を楽しむことができました。
日本百名山、霊峰「両神山」に日帰り登山
両神山は、埼玉県にある日本百名山の一つで、標高は1,723メートル。上の写真は、雲取山から三峰神社へ下山する途中に撮影した両神山ですが、鋸状のギザギザとした山容が特徴的です。
両神山は、古くから信仰の山として親しまれていて、今回、利用した日向大谷からの登山道には、あちこちに石碑や石仏などがあります。鬱蒼とした樹林帯に覆われた登山道の様子もあいまって、荘厳な雰囲気を醸し出しています。
今回のルートは、以下のようになっています。
最も一般的な登山ルートとして知られる日向大谷からのピストンで、日帰り登山をしました。登山口となる日向大谷までは、西武秩父駅から小鹿野町営バスを乗り継いで約1時間半。登山口までのアクセスもなかなか大変です。
そして、都心から電車と小鹿野町営バスを乗り継いでアクセスすると、登山開始が10時ごろ、西武秩父駅へ戻る終バスが17時20分。約7時間でバス停に戻る必要があります。YAMAPのコースタイムどおりに歩いていると間に合わないので、公共交通機関利用で日帰りする場合には、登りなれた人向けの山ということになりそうです。
今回の行程(タイム)は以下のようになりました。
- 10:00 日向大谷バス停 出発
- 10:25 会所
- 11:35 清滝小屋 到着(小休止)
- 11:50 清滝小屋 出発
- 12:50 両神山 山頂 到着
- 13:40 両神山 山頂 出発
- 13:55 両神神社 到着(小休止)
- 14:10 両神神社 出発
- 14:40 清滝小屋 到着
- 15:00 清滝小屋 出発
- 16:30 日向大谷バス停 下山
YAMAPのコースタイムは8時間25分となっていましたが、行動時間のみで約5時間、休憩込みで6時間30分くらいの山行となりました。
登りはかなり頑張りましたので、山頂で1時間近く休憩することができました。下りは、バスの時間を見つつ、あちこちで休憩して時間調整をしながらの下山となりました。
両神山の登山口「日向大谷」への公共交通機関でのアクセス
両神山の最もポピュラーな登山口である「日向大谷」へ、電車とバスを利用するアクセス方法を紹介します。今回は、ここで紹介する方法で、登山口までアクセスしました。
西武秩父線の西武秩父駅、または、秩父鉄道の三峰口駅から、小鹿野町営バスで日向大谷口までアクセスします。
小鹿野町営バスは、3路線が運行されています。
- 日向大谷・三峰口線: 日向大谷口~薬師の湯~三峰口駅
- 西武秩父駅線: 薬師の湯~小鹿野町役場~西武秩父駅
- 白井差線: 白井差口~薬師の湯~小鹿野町役場
西武秩父駅から日向大谷口へ行くためには、以下のように、薬師の湯(バス内では「両神温泉薬師の湯」とアナウンスされます)で乗り継ぎます。
- 西武秩父駅(4番乗り場) → 薬師の湯(西武秩父駅線)
- 薬師の湯 → 日向大谷口(日向大谷・三峰口線)
薬師の湯のバスターミナルで乗り継ぐことができるダイヤになっています。運賃は、西武秩父駅~日向大谷口で500円です。乗り継ぐときに、運転手に乗り継ぐことを告げると「乗り継ぎ券」を渡されます。乗り継いだバスを下車するときに、運転手に乗り継ぎ券を見せると、通算の運賃となります。
秩父鉄道の三峰口駅から乗車する場合には、日向大谷・三峰口線が日向大谷口まで直通しますので、途中で乗り継ぐ必要はありません。
小鹿野町営バスは、28人乗りのマイクロバスでの運行です。乗車できないこともあるそうですので、土休日に利用する場合には、早めにバス停に着いておくことをおすすめします。
小鹿野町営バスの時刻表については、以下の小鹿野町のWebサイトをご覧ください。
参考までに、今回、都心からのアクセスに利用した列車・バスを載せておきます。
- 往路
- 池袋駅 06:50発 → 西武秩父駅 08:13着(特急ちちぶ3号)
- 西武秩父駅 08:20発 → 薬師の湯 09:09着(小鹿野町営バス 西武秩父駅線)
- 薬師の湯 09:13発 → 日向大谷口 09:48着(小鹿野町営バス 日向大谷・三峰口線)
- 復路(西武秩父駅までの終バス)
- 日向大谷口 17:20発 → 薬師の湯 17:55着(小鹿野町営バス 日向大谷・三峰口線)
- 薬師の湯 18:15発 → 西武秩父駅 19:04着(小鹿野町営バス 西武秩父駅線)
上のほうでも書きましたが、日向大谷口に到着してから、西武秩父駅に戻ることができる終バスまで、約7時間30分しかありません。
【日向大谷口 → 会所】蒸し暑い曇り空の日向大谷からスタート!
午前10時ちょっと前に日向大谷バス停に到着。時間が限られているので、手早く支度を済ませて、早速出発します。
曇り空の下、日向大谷口から登山開始!
自宅から4時間弱をかけて、ようやく日向大谷登山口に到着。お隣の県の山なのに、すごく遠い印象です。それだけ山深いところなのでしょう。
日向大谷口までのバスの乗客は、私を含めて5名のみ。バス停の横にある駐車場には数台の車が止まっていますが、どんよりとした曇り空の平日ですので、登山をする人も多くないのでしょうか。
日向大谷口のバス停付近の様子です。ここまでの道は、乗用車でもギリギリ通れるくらいの狭い山道。小鹿野町営バスは、ガードレールぎりぎりのカーブを何度も曲がって、日向大谷口まで到着しました。
登山口は、このバス停の少し上にあります。横にある階段を登っていくか、舗装路を歩いていくと、すぐに到着します。
登山口のすぐ横には、両神山荘があります。ここに前泊すれば、時間を気にせずにゆっくりと両神山の登山を楽しめそうです。
登山口です。登山届を提出するポストや、登山者を計測するカウンタも設置されていました。この登山口から、山頂まで、ひたすら眺望のない樹林帯の登山道が続きます。覚悟して(?)行きましょう!
アップダウンの少ない道でウォーミングアップ
両神山の山頂までは5.6km、往復で約11kmの山行となります。日向大谷口バス停の標高が約630メートル、両神山の山頂が1,723メートルですので、標高差は1,100メートルにもなります。なかなか登りごたえのある山ですね。
とはいえ、最初は、ウォーミングアップにちょうどよい平坦な道。山の斜面につけられた道を進みます。多少のアップダウンはあるものの、少し先の「会所」までは、歩きやすい道が続きます。
すぐに大きな鳥居をくぐります。両神神社の「里宮」のようです。荘厳な雰囲気が漂います。気を引き締めて進みましょう。
この先、しばらく沢沿いに歩きますが、何度も渡渉します。増水していると渡れなかったり、危険だったりするそうですので、注意が必要です。このときは、増水はしておらず、問題なく渡ることができました。
さっそく、石仏と石碑が出てきます。巨大な岩の下に祀られています。
しばらく進むと、七滝沢コースとの分岐に出ます。七滝沢コースは、これから歩く「薄川」という沢沿いのルート(清滝小屋コース)より少し北側のルートで、清滝小屋の少し先で合流します。七滝沢コースは、2019年の台風19号の影響で、現在、通行止めになっています。
先ほどの分岐のすぐ下に、広場とベンチがありました。ここが「会所」というところのようです。テーブルとベンチがあるので、水分補給をしていくことにします。
そこまで暑くはないですが、湿度が高いせいか、歩いているとすぐに汗をかいてしまいます。この先、登りが続くので、水分補給に気をつけて進むことにします。
【清滝小屋コース】ひんやりした沢沿いを歩き清滝小屋の登りへ
会所からしばらくは、薄川沿いを歩きます。沢沿いでひんやりとしています。何度か渡渉を繰り返し、薄川から離れてひと登りすると、水場を経由して、清滝小屋に到着です。
渡渉を繰り返し沢沿いを登る!
会所から先は、薄川沿いの道になります。何度も沢を渡ります。岩を伝って渡るところが多いですが、最初は木の橋がかかっていました。これを渡ります。
登山道脇には再び石仏が。カッコいいですね。比較的新しいものに見えました。
この日は午後から30℃越えの真夏日の予想でしたが、沢沿いはやはり空気が冷たくてひんやりとしています。沢の音も涼しさを感じさせてくれますね。
この梅雨の時期、沢沿いの道は虫が多いのではないかと思っていたのですが、それほどでもありませんでした。むしろ、沢から離れて標高を上げていくと、虫が増えてきた感じです。
突然、登山道が消えたと思ったら、沢の向こうに続いていました。木にピンクのテープが結ばれているので、それを目印にして進むと良さそうです。
両神山の登山道は、ずっと自然林が続きます。6月下旬ですが、標高が1,000メートルを超えたあたりは、かなり新緑がきれいでした。標高もですが、沢沿いで気温が低いというのもあるのでしょうね。
再び、沢を渡ります。特に危険なところはありませんでしたが、岩が滑るので、沢に落ちないように注意しましょう。
沢沿いのルートだからなのか、梅雨の時期だからなのか、登山口から山頂近くまで、登山道はことごとく湿っていました。ぬかるんでいるほどではないのですが、岩や木の根っこが湿っていて、滑りやすいので、かなり気を使いました。
沢沿いの道がしばらく続きます。急登はありませんが、少しずつ標高を上げていきます。
山腹の急な登りで水場を経て清滝小屋へ
30~40分ほど、沢沿いに歩いたでしょうか。標高1,050メートルくらいのところで沢と別れて、山の斜面をジグザグに登る道になります。傾斜も急になってきます。
蒸し暑くて難儀しましたが、苔むした岩に癒されます。自然林の新緑が美しいので、それほど「鬱蒼とした森」という感じでもないのですが、登山口からここまで、見事に(?)全く眺望はありません。「奥秩父といえば樹林帯」を体現したような山ですね。
沢と別れて、標高差で150メートルくらいの急登をひたすら登ると、「弘法之井戸」という水場に着きます。
かなりの勢いで水が流れています。とても冷たくておいしい水です。登りのときは、まだ水をたくさん持っていたので、下山するときに汲んでいくことにしましょう。
この上の清滝小屋にも水場がありますが、飲用禁止となっていました。この「弘法之井戸」の水は飲用可なので、飲み水が必要な場合にはここで汲んでいきましょう。下山時に汲んで、1リットル近くそのまま飲みましたが、特におなかを壊したりはしていません。
清滝小屋前で小休止
11時35分頃、登山口を出発してから1時間半ちょっとで、清滝小屋に到着しました。
とてもきれいで立派な山小屋ですが、残念ながら現在は営業していません。一部が避難小屋として解放されています。
ちょっと中を覗いてみましたが、とてもきれいですね。ふつうに山小屋として営業していてもおかしくないレベルです。
小屋の前にはトイレもあります。とてもきれいで、しかも水洗です。
清滝小屋の前の小さな広場に、テーブルと椅子がたくさん並んでいました。予定よりもだいぶ速いペースで歩けているので、ここで少し休憩していきましょう。
コンビニで買ってきたおにぎりを食べました。少し日が差してきて、日差しが暑いので、屋根があるのはありがたいですね。
清滝小屋前の水場です。飲用禁止とありますので、手を洗うに留めました。
【産泰尾根】鎖場が続く急登の尾根道を経て山頂へ!
清滝小屋から山の斜面をジグザグに登っていくと、産泰尾根に出ます。登山道の雰囲気が変わり、急登に鎖場が続く最もキツイ区間へ。両神神社を経て、ようやく山頂に到着します。
清滝小屋の裏から斜面をジグザグに登る
清滝小屋から山頂への登山道は、清滝小屋の裏から続いています。
石碑の横を通り、山の斜面につけられたジグザグの登山道を登っていきます。この写真のところは平坦ですが、すぐに急な登りになります。
ここにも石仏がありました。さすがに信仰の山です。
相変わらず眺望のない樹林帯の道を登っていくと、「鈴が坂」という道標が。この九十九折の道を「鈴が坂」というのでしょうか。
「鈴が坂」の道標がある少し手前に、七滝沢コースとの合流点がありました。七滝沢コースから登ってくると、清滝小屋を通らないのですね。もっとも、今は通行止めですが……。
「鈴が坂」なるところを登りきると、大きな道標があり、「産泰尾根」とあります。ここから先、両神山の山頂近くまでは、この産泰尾根を登っていくことになるようです。
急登、鎖場が続く産泰尾根を登って両神神社へ
「産泰尾根」というとおり、尾根道なのですが、明らかにこれまでの道とは雰囲気が変わりました。
産泰尾根に乗ったところで、標高が1,400メートルを超えたくらい。登山口から標高差で800メートルくらい登ってきましたが、ここから先が最もつらい区間なのです。
産泰尾根は新緑がとても鮮やかでした。が、そんな新緑を楽しむ暇もなく……
鎖場が現れました。日向大谷口からのコースの鎖場は、ほとんどが鎖をつかまなくても登れるくらいのレベルですが、ことごとく岩が濡れていたので、三点支持を心がけて慎重に登っていきます。
急な斜面にはロープが設置されているところもあります。
鎖場が続きます。前述のとおり、それほど難しいものではなく、鎖場初心者でも問題なく登れるレベルなのですが、「急登」であることに違いはありません。もうだいぶ疲れが溜まってきているので、ゆっくりと登っていきます。
鎖場だったところに、あとから階段を設置したのでしょうか。とてもありがたいですね。
「横岩」という大きな岩が登山道のすぐ脇にありました。この脇を抜けて、さらに登っていきます。
鎖場・岩場ゾーンを抜けると、木の根っこがうねうねした登りに。実は、濡れた岩よりも、濡れた木の根っこの方がやっかいでした。氷の上に乗ったのではないかと思うくらい、ツルツルと滑りますので、木の根っこに乗らないように注意する必要があります。
イザナギ、イザナミの「両神」を祀る両神神社本社
鎖場が続く急登を登りきると、両神神社の本社に到着です。イザナギ、イザナミの両神を祀ったことから、「両神神社」と呼ばれているそうです。(諸説あるそうですが……)
この鳥居とお社は両神神社の本社です。鳥居の横には大きなホオノキがあり、木漏れ日がきれいでした。
両神神社のすぐ隣には、両神御嶽神社の本社があります。2つの神社が隣りあって並んでいるのも珍しいですね。しかも、こんな山の上で。
両神神社の前にはテーブル・イスが2セットありました。急登を登りきったあとなので、休憩にちょうど良い場所ですね。
山頂直下の鎖場をクリアして絶景の山頂へ!
両神神社までくれば、山頂まではあと少し! しばらくは平坦で歩きやすい道が続きます。頭上は相変わらず木々に覆われていて、空の様子をはっきりと見ることはできませんが、ずっと日が差すようになってきたので、おそらく晴れてきたのでしょう。山頂からの眺望が楽しみです。
平坦な道が終わると、山頂への最後の登りへ。ロープが設置された岩場がありましたが、ここもロープを使わずに登ることができました。
山頂の少し下にはテーブルがありました。山頂は狭いので、混雑していたら、お昼はここか、両神神社の前でとるのがよいと思います。
山頂直下まで登ってくると、ゴツゴツとした岩の山肌が現れます。木の橋を慎重に渡っていきます。
山頂直下の鎖場です。やや長めですが、傾斜がそこまで急ではないので、慎重に登れば問題ありませんでした。
【両神山山頂】一気に開けた山頂からの眺望は抜群!
日向大谷口バス停から、約2時間50分で山頂に到着です! 蒸し暑さもあって、かなり疲れましたが、予定よりもだいぶ早く到着できました。山頂でゆっくりしましょう。
山頂の片隅に山頂標柱が建っていました。「日本百名山」が誇らしげです。
両神山の山頂は、まわりが樹木に覆われていて、山頂の中央にある岩の上に登らないと景色が見づらいのです。山頂の標柱と景色を一緒に入れて撮ることは難しそうです。
山頂の岩の上に登って、景色を満喫します。南側には、奥秩父の山々。雲取山~笠取山の稜線がくっきり見えます。左側に見える三角の山が雲取山です。雲取山から両神山が良く見えましたので、両神山からも雲取山が良く見えます。
西側には、遠くに八ヶ岳が見えました。手前のギザギザした尾根は、両神山のあのギザギザでしょうか。
八ヶ岳をアップで。右側が北八ヶ岳、左側が南八ヶ岳の稜線でしょう。どの方向を向いても山並みが続いていて、両神山が山深いところにある山であることがわかります。
それにしても、日向大谷口を出発したときは一面どんよりとした曇り空でしたので、ここまで青空が出てくれるとは思ってもみませんでした。午後から晴れ予報でしたが、見事に当たりました。
山頂で景色を眺めているうちに、東側からガスが上がってきました。奥秩父の稜線にも雲がかかってきたようです。この時期、午後はガスが出やすくて、景色を眺めているうちにも、雲の形がどんどん変わっていきますね。
山頂には「日本観光地百選入選記念」の石碑がありました。昭和62年に新聞社が実施したアンケートで、両神山が入選したのだそうです。観光地といっても、なかなかに険しいルートでしたが……。
両神山の山頂には、二等三角点があります。岩だらけの山頂の、わずかに平らになったところにありました。
両神山山頂の様子です。とても狭いうえに、真ん中に岩があるので、平らなところはあまりありません。それに、この岩に登らないと、まわりの樹木に遮られて景色を見づらいです。
今回は平日(金曜日)の登山で、マイカー利用組は下山したあとでしたので、山頂には私を含めて4~5名だけ。おかげで、ゆっくりと景色を楽しむことができました。
山頂は虫が多かったです。羽虫のような小さな虫で、刺したり咬んだりしないので、ただうざいだけですが、ちょっとここでお昼を食べようとは思わなかったです(笑)
【下山】休憩しながらのんびり下山
山頂で50分ほど眺望を楽しんだあとは、17時20分のバスに間にあうように、時間調整をしながらのんびりと下山しました。途中でお昼を食べたり、水場で冷たい水を汲んだり……。
休憩しながらのんびり下山
登りでかなり頑張ったので、山頂でのんびり過ごすことができました。バスの時間に間に合うように、時間調整をしながら下山を開始します。
両神神社まで下ってきました。このテーブルで少し休憩します。日差しが出てきて気温が上がってきましたが、このあたりはまだ標高が高いので涼しいですね。
コンビニで買ってきたパンを食べました。山頂で食べようと思っていたのですが、虫が多かったのと、思ったより狭かったので、ここで食べることにしたのでした。
山頂から1時間ほどで清滝小屋まで下ってきました。ここでも水分補給の休憩を。同じバスに乗っていた2人組も下ってきたので、少し話をしていました。
水場「弘法之井戸」で、空になったナルゲンボトルに水を汲みました。冷たくておいしい! これで下山まで、水の心配はなくなりました。
どんどん下ると、標高が下がって暑くなるかと思いきや、沢沿いはひんやりとしていて涼しいです。しばらく沢沿いの道なので、そこまで暑さに悩まされずに済みそうです。
のんびりと下り、16時頃に会所に到着。ここまでくれば、バス停まではあと30分くらい。バスの時間まで1時間以上あるので、ここでも休憩して、持参した行動食のカロリーメイトを食べました。
16時半頃、登山口まで無事に下山しました。さすがに登山開始時よりもかなり気温は高めですが、夕方で日が傾いてきたこともあってか、そこまで暑くはありませんでした。
両神山荘に寄って、コーラを買いました。下山後のコーラは最高ですね。
日向大谷口のバス停まで戻ってきました。ここでシャツを着替えて、トイレを済ませ、バスの時間までコーラを飲みながらのんびり。
朝、何台か止まっていた車もすっかりいなくなっています。登るときに何名かとすれ違いましたが、マイカー利用の方々なのでしょうね。
西武秩父駅前の温泉「祭の湯」へ
17時20分のバスに乗って、往路と同じように、薬師の湯で乗り継ぎます。
日向大谷口からのバスには、私を含めて5名ほど乗車しましたが、私以外は、みな三峰口駅へ向かうようです。そのため、薬師の湯で乗り継いだ西武秩父駅行きのバスの乗客は私一人。途中で乗ってくるのかと思っていたら、結局、終点まで貸し切りでした。
西武秩父駅へ向かうバスから撮影した武甲山です。夕陽を受けて、ほのかに赤く染まっていました。
西武秩父駅に到着したら、駅前にある温泉「祭の湯」へ。ここで汗を流します。金曜日の19時過ぎということで、温泉はガラガラ。のんびりと温泉に浸かることができました。
温泉のあとは夕飯。生ビールと、秩父名物、わらじかつ丼を注文。ボリュームのあるわらじかつ丼は、登山で消費したカロリーを補うのにピッタリです(笑)
最終の特急ラビューで帰宅します。こちらも空いていてゆったり帰宅することができました。
ひたすら樹林帯が続く、登りごたえのある日本百名山「両神山」
日向大谷口から、日本百名山の両神山に日帰りで登ってきました。
ひたすら樹林帯が続き、眺望があるのが山頂だけという山です。それでも、沢沿いの道があったり、清滝小屋から上は鎖場や岩場、尾根道があったりと、ルートはそれほど長くはないながら、変化に富んでいます。また、登山口から山頂まで、ずっと自然林が続くので、この時期は新緑もきれいです。
そして、山頂からの眺望は抜群! 山頂は狭いものの、360度のパノラマがあり、晴れていれば素晴らしい景色を眺めることができます。今回は、登山開始時はどんよりとした曇り空だったものの、山頂に到着した頃には青空が見えるくらいにまで回復して、眺望を楽しむことができました。
公共交通機関利用だと、スタートが10時頃、終バスが17時20分で、時間制限があります。今回は、この時間で戻ってこられるかが心配でしたが、結果的にはかなり余裕を持った山行ができました。ただ、歩きなれていないと、かなりギリギリになってしまうと思います。登山道が湿っているところが多く、焦って下ると転ぶリスクもあります。公共交通機関利用で、終バスまでに戻ってくる自信がない場合には、登山口の近くにある両神山荘に前泊するとよいでしょう。
今回の主な登山装備
- 化繊の長袖Tシャツ(モンベル)
- 着替えの半袖Tシャツ(ユニクロ)
- トレッキングパンツ(モンベル)
- 登山靴(モンベル アルパインクルーザー2300)
- ザック(グレゴリー ZULU30)
- レインウェア上下 ※利用せず
- 膝サポーター(ザムスト EK-3)
- 虫よけスプレー
- 飲み物(ナルゲンボトル1L+ペットボトル500ml×2本)
- 行動食
- ファーストエイドキット
- ヘッドライト
午後から猛暑予報だったので、化繊の長袖Tシャツ1枚のみで行動しました。が、ほぼ最初から最後まで、腕をまくっていたので、半袖でもよかったかもしれません。
虫が多いだろうと思ったので、虫よけスプレーを持参。途中、何度か塗りなおしましたが、刺すような虫はいませんでした。大きめのハチを2~3回見かけた程度です。
飲み物は2リットルを持参。途中に水場があるので、2リットルもいらなかったかもしれません。が、足りなくなると熱中症のリスクもあるので、多めに持っていきました。これからの時期、水は多めにが基本ですね。
以上、『【奥秩父】日本百名山の霊峰「両神山」に日帰り登山! 山頂からの絶景を眺める山旅!』でした。眺望があるのは山頂だけですが、沢沿いや鎖場、尾根歩きなど、登山道も変化に富んでいます。登りごたえもありますので、ぜひチャレンジしてみてください。
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奥秩父の名山「乾徳山」に日帰り登山をしたときの記録です。樹林帯から高原、岩場・鎖場と、日帰り登山ながら変化に富んだ山歩きを楽しめる山です。こちらも、山頂からの眺望は抜群です。
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