2022年10月中旬、紅葉が見ごろを迎えた那須岳に登ってきました。茶臼岳~朝日岳~三本槍岳の那須三山を縦走しながら、山腹の紅葉を眺める登山です。絶好のお天気に恵まれて、紅葉はもちろんのこと、各ピークからの眺望も楽しむことができました。
那須連峰の中心となる那須三山を縦走!
紅葉の見ごろを迎えた那須岳に行ってきました。
「那須岳」は栃木県北部にある那須連峰(那須連山)の総称です。一般的には、那須三山(茶臼岳、朝日岳、三本槍岳)、あるいは、南月山、黒尾谷岳を加えた那須五岳のことをさします。
那須三山はいずれも火山で、特に茶臼岳は現在も活動する火山です。茶臼岳や朝日岳では、ゴツゴツとした岩に覆われた火山らしい風景を見ることができる一方で、三本槍岳は低木に覆われた丸っこい山容の山で対照的です。
今回は、那須ロープウェイの山頂駅をスタートして、茶臼岳~朝日岳~三本槍岳の「那須三山」を縦走してきました。
上のほうの紅葉は終わりかけでしたが、ロープウェイから下の中腹以下はまさに見ごろを迎えていました。麓や中腹の紅葉を眺めながら、那須三山の稜線を歩くことができました。
今回のルートは以下のとおりです。
那須ロープウェイで山頂駅まで上がってからスタート。茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の順で那須三山を縦走しました。下山は、山腹の紅葉を近くから眺めたかったので、峰の茶屋跡避難小屋から峠の茶屋へ下りました。
主な行程は以下のとおりです。
- 09:45 那須ロープウェイ山頂駅 出発
- 10:15 茶臼岳 到着(休憩)
- 10:30 茶臼岳 出発
- 10:55 峰の茶屋跡避難小屋
- 11:20 朝日岳 到着
- 11:30 朝日岳 出発
- 11:50 熊見曽根
- 11:55 1900m峰
- 12:10 清水平
- 12:35 三本槍岳 到着(休憩)
- 13:15 三本槍岳 出発
- 14:40 峰の茶屋跡避難小屋
- 15:15 ロープウェイ山麓駅 下山
距離は11.3km、累積標高は上り798メートル、下り1,092メートルでした。アップダウンはあるものの、基本的にずっと森林限界の上で眺望がありますし、その景色もどんどん変わっていくので、飽きずに歩くことができました。
公共交通機関での那須ロープウェイへのアクセス
今回も、電車とバスを使って登山口までアクセスしました。
都心から登山口となる那須ロープウェイの山麓駅へは、東北新幹線の那須塩原駅、または、東北本線の黒磯駅から、関東自動車の路線バス「那須線」の那須ロープウェイ行きに乗車します。
- 東京駅 → 那須塩原駅(東北新幹線)
- 那須塩原駅西口 → 黒磯駅 → 那須ロープウェイ(関東自動車 那須線 1,430円)
関東自動車の路線バスを利用するのであれば、「那須高原フリーパス券」がお得です。2日間有効、大人2,600円で、那須塩原駅~那須ロープウェイの全線に乗り降り自由となります、往復するだけでもお得ですし、帰りに那須湯本温泉に立ち寄る場合にも便利です。那須塩原駅でバスに乗車するときに、乗務員から購入することができます。
関東自動車の那須エリアの路線バスについては、関東自動車のWebサイトもご確認ください。時刻表もあります。
【茶臼岳】ロープウェイ山頂駅から絶景の茶臼岳へ!
那須ロープウェイの山頂駅からスタートし、わずか30分ちょっとで茶臼岳の山頂へ。山頂からは360度の大展望で、間近に見える朝日岳や、関東平野、日光連山の山々などを望むことができます。
那須ロープウェイで山頂駅へ
東北新幹線で那須塩原駅へ。午前7時半過ぎに到着して、西口から関東自動車の那須ロープウェイ行きのバスに乗車します。午前8時の便ですが、新幹線を下車してすぐにバス停に行ったら余裕で座れました。ただ、午前8時に発車するときには、臨時便も含めて満席で立ち客も出ていました。(10月中旬の平日です)
午前9時20分頃に那須ロープウェイの山麓駅に到着。すぐに片道のチケットを購入して、9時30分の便に乗ることができました。
ロープウェイから見る山腹の紅葉はまさに最盛期! 山腹が真っ赤に燃え上がるように染まっていました。
わずか4分で山頂駅に到着。到着後、展望台から見る紅葉も素晴らしかったです。
山頂駅の脇のベンチで支度をして、トイレを済ませます。今回のルートでは、トイレや水場は、この山頂駅にしかありませんので、しっかり準備をしていきます。山頂駅には売店やドリンクの自販機がありました。
急斜面を登って茶臼岳へ
ロープウェイの山頂駅から遊歩道を歩いていきます。振り返ると、紅葉した山腹と、左側に朝日岳が見えていました。最高のお天気で、山頂からの眺望も期待できそうです。
茶臼岳への本格的な登りにかかります。目の前には、岩や石に覆われた茶臼岳の姿がどーんと見えています。
最初のうちは石積みがありますが、すぐにそれもなくなります。
しばらく登ると、ややザレた急斜面へ。登山靴であれば問題ありませんが、スニーカーを履いている観光客は、やや登りにくそうでした。茶臼岳の山頂まで行くのであれば、トレッキングシューズがあったほうがいいかもしれません。
西側に姥ヶ平方面への道を分けます。姥ヶ平への道はおだやかそうですね。姥ヶ平は紅葉の名所なのですが、盛りを過ぎてしまったようなので、今回は那須三山の登頂を優先しました。山頂から山腹の紅葉を眺めてみたいですしね。
右手には、茶臼岳の次に目指す朝日岳がきれいに見えています。朝日岳の山腹の紅葉もきれいですね。
山頂が近づいてくると、大きな岩がゴロゴロとした道になります。目の前に見える巨大な岩は「大岩」です。
大岩の近くで振り返ってみると、この絶景! 中腹の紅葉の奥には、青々とした緑の那須高原が広がります。
鳥居が建つ茶臼岳の山頂へ
岩が多い急登を登り終えると、「山頂口」に到着。近くに三角点がありました。ここから山頂までは、比較的緩やかな登りです。
赤い土が目立つ斜面を登っていきます。手前は赤茶色、山頂は黒や灰色の岩がが多いです。途中で線で引いたように岩の色が変わるのが面白いですね。
山頂に建つ鳥居が見えてきました。あと少しです。
ロープウェイの山頂駅を出発してから30分ちょっとで、茶臼岳の山頂に到着しました! 茶臼岳の標高は1,915メートル。実は、このあと登る三本槍岳のほうがわずかに高いのですが、一般的には那須岳の主峰は、この茶臼岳とされています。YAMAPの日本百名山の「那須岳」も、茶臼岳の山頂に設定されているようです。
茶臼岳山頂からの絶景を眺めながら小休止
茶臼岳山頂の鳥居をくぐってすぐのところにある那須岳神社です。今日も無事に下山できるようにお参りしていきます。
山頂の北側には、かつての噴火口があります。今、活動しているのは、この噴火口ではなく、西側の爆裂火口だそうです。この旧火口の周囲を登山道が通っていて、いわゆる「お鉢巡り」ができます。
西側には、日光連山や尾瀬の山々を一望! 写真中央が日光の山で、男体山や女峰山、太郎山が見えています。右端の山が尾瀬の燧ヶ岳です。
山頂は岩がゴツゴツとしていますが、休憩できる場所は多くあります。空いている場所を見つけてザックを下ろし、持参したおにぎりを食べました。目の前には、これから登る朝日岳が見えています。那須といえば強風が有名ですが、今日は風がほとんどなく、吹いてもそよ風程度。それにこの好天ですから、最高のコンディションですね。
【朝日岳】岩場・鎖場を登って絶景の朝日岳山頂へ
茶臼岳から峰の茶屋跡避難小屋までいったん下り、朝日岳への登りにかかります。朝日の肩までは、急な岩場が続きます。鎖が架けられている場所もあり、慎重に登ります。朝日岳の山頂からは、まさに大展望! 素晴らしい景色を楽しむことができました。
茶臼岳のお鉢巡りをして峰の茶屋跡避難小屋へ
茶臼岳の山頂からは、お鉢巡りのルートを歩きます。右側に旧噴火口が広がっています。
山頂と反対側から眺めるとこんな感じです。鳥居と神社のお社がわずかに見えているところが山頂です。今は活動していないとはいえ、このような荒涼とした噴火口が残されているのです。
お鉢巡りのルートを歩き、ロープウェイ山頂駅からの合流点までやってきました。ここからの眺めも素晴らしいですね。
合流点からは、峰の茶屋跡避難小屋に向けて下っていきます。足元はかなり急坂なのですが、目の前はこの絶景! 景色に見とれて転ばないように、注意して下っていきます。
目の前には、次の目的地、朝日岳が近づいてきました。東側の山腹は紅葉がきれいですが、その左側は大きく崩れていて、荒々しい様子を見せています。
朝日岳を右手に眺めながら、茶臼岳の北側の斜面をトラバースする形で下っていきます。このあたりの標高は1,700~1,800メートルくらいですが、植生はほとんどなく、岩や石ばかりの荒涼とした風景が広がっています。森林限界にしては標高が低すぎますが、火山の影響でしょう。
しばらく下ると、眼下に峰の茶屋跡避難小屋の赤い屋根が見えてきました。このあたりは風の通り道になっていて、特に強風が吹きやすいそうですが、この日は幸いおだやかでした。
峰の茶屋跡避難小屋に到着しました。小屋の周りでは多くの登山客が休憩しています。峰の茶屋跡避難小屋は宿泊はできないそうで、休憩と緊急時のみ使用可能とのこと。トイレや水場はありません。
剣が峰の山腹を巻いて恵比寿大黒へ
峰の茶屋跡避難小屋からは、目の前に聳える剣が峰の東側の山腹を巻いていきます。緩い登りの登山道は、それほど広くはないものの、歩きやすく整備されています。
朝日岳が近くに見えてきました。山頂も見えていますね。写真の左側から尾根伝いに登っていくようです。
剣が峰の山腹を巻いて、恵比寿大黒までやってきました。ここまでくると、赤茶けた岩や土が多くなってきます。ここから先は、いよいよ朝日岳への本格的な登りが始まります。
急登の岩場、鎖場を超えて朝日の肩へ
恵比寿大黒からは、すぐに急登が始まります。大きな石がゴロゴロとした斜面を登っていきます。
こんな岩場もあります。真ん中の鎖は、登りと下りで道を分けるためのもののようです。鎖をつかまなくても問題なく登ることができます。
朝日岳の山頂付近が間近に見えてきました。まさに「岩峰」という感じです。右奥が山頂ですが、正面の岩峰を左側から巻いていくようです。
先ほどの岩峰を巻く道はこんな感じで、滑落注意です。鎖が付けられていますが、ピンが抜けやすくなっていると注意書きがありました。あまり鎖に頼ると危なそうなので、慎重に歩きます。
道幅は確保されていますので、足元を見て慎重に歩けば大丈夫です。特に登山技術が必要という場所ではありません。登山道にせり出している岩を乗り越えるところだけは要注意です。
「朝日の肩」に到着! ちょっとした広場になっていて、ベンチもあるので、休憩にはピッタリの場所です。ここから朝日岳の山頂まではすぐです。また、三本槍岳への道も、朝日の肩から分岐しています。朝日岳に登頂したあと、朝日の肩まで戻って休憩して、三本槍岳へ向かうことにしましょう。
朝日岳に登頂! 山頂からの大展望を満喫!
朝日の肩から朝日岳山頂へは10分もかかりません。この笹に覆われた道を抜け、山頂直下のザレたところを登れば、すぐに山頂です。
ということで、朝日岳の山頂に到着です! 標高は1,896メートルと、那須三山の中では最も低いのですが、展望は素晴らしいです。
山頂はそれほど広くないのですが、それにしても平日だというのにこの賑わい!
朝日岳の山頂から南側には、茶臼岳の姿が大きく見えます。こうやってみると、きれいな形をした山ですね。
茶臼岳の右下に小さく峰の茶屋跡避難小屋の赤い屋根が見えていて、そこから手前に伸びている登山道を歩いてきました。その登山道の右側にあるピークが剣が峰ですね。
茶臼岳も朝日岳も火山ですので、その荒々しい様子がよく伝わってきます。
南側~東側の眺望です。右側の斜面は茶臼岳の東斜面で、山腹の紅葉が素晴らしいです。ロープウェイの駅も見えますね。そして、その向こうには、ちょっと霞んでいますが、那須高原の森が広がっています。
東側の眺望です。やはり、山腹の紅葉がとてもきれいです。
しばらく山頂で景色を楽しんでいましたが、ゆっくり休憩するほど広い場所はないので、朝日の肩まで戻ってから休憩することにしましょう。
【三本槍岳】清水平を抜けて三本槍岳へ! 福島県側の眺望を満喫!
朝日の肩から、1900m峰、清水平を経由して、三本槍岳へ。山頂からは、猪苗代湖や磐梯山、安達太良山、飯豊連峰、そして、会津盆地の街並みまで一望できます。
朝日の肩から1900m峰へ
朝日の肩まで下ってきて、ベンチに座って休憩します。三本槍岳までの登りに備えて、行動食を食べ、水分補給をしました。
まずは、正面に見える小ピークを超えて、右側の丸っこいピーク「1900m峰」を目指します。結構な登りで、足元がザレているところもありますが、それほど長くは続かないので、ささっと登ってしまいます。
最初の小ピークを登りきると「熊見曽根」というところに到着。ここは分岐になっていて、清水平と三本槍岳は右へ、隠居倉・三斗小屋温泉へは左へとあります。右に進みます。
熊見曽根の分岐から1900m峰への登りです。ややガレ気味で、それなりに傾斜がありますが、ここも短いので、頑張って登ります。
1900m峰のピークに到着! 休憩している方がちらほらいますが、朝日岳に比べるとかなり人が少ないです。眺望も素晴らしいので、ここは穴場かもしれません。
1900m峰からの眺めも素晴らしいです。上の写真は南東側の眺望です。山腹の紅葉と、高原の森の緑、青い空がとても美しいです。
1900m峰からは、茶臼岳と朝日岳が並んで見えます。すぐ近くにある火山なのに、どっしりとした茶臼岳と、少しいびつな形をした朝日岳の対比が面白いですね。
茶臼岳と朝日岳だけを登り、三本槍岳までは行かない場合でも、お天気が良ければ1900m峰まで足を延ばすとよいかもしれません。朝日の肩からのコースタイムは登りで20分ほどですので。
小さな湿地「清水平」へ下る
1900m峰からは、北東側に広がる清水平に向けて、急坂を下っていきます。写真でもわかりますが、1900m峰と三本槍岳の鞍部に広がる小さな湿地帯が清水平です。
1900m峰から清水平への下りは、ところどころでぬかるんでいるところがありました。今朝は冷え込んだようなので、霜柱が溶けた跡でしょうか。
清水平まで下ってくると、木道が整備されています。木道が敷かれているのは植生保護のためと思われますが、とても歩きやすいのでありがたいですね。正面にはこれから登る三本槍岳が見えています。丸っこい、それでいて、どっしりとした山容の山です。
清水平のベンチがあるところに到着。横に見えるのは、先ほど下ってきた1900m峰です。「1900m峰」なんて名前ではなく、きちんとした名前を付けてあげればいいのに、と思います。眺望は最高でしたので。
穏やかな山容の三本槍岳に登頂!
清水平から先は、しばらく笹に囲まれた狭い道が続きます。やや段差が大きめのところもありましたが、気をつけて歩けば問題ありません。
笹の狭い道を抜けると、三本槍岳が目の前に見えてきました。周囲には笹とハイマツが広がっています。三本槍岳の東斜面に付けられた登山道を登っていきます。
三本槍岳への登りです。それなりに急なところもありますが、ここを登り切れば山頂なので、あとひと踏ん張り!
北側が開けているところからは、見事に紅葉した山々を眺めることができました。奥のシルエットになっている山並みの真ん中は安達太良山、左端に磐梯山が見えています。
12時半過ぎに、三本槍岳の山頂に到着! 標高は1,917メートルで、那須三山の最高峰です。山頂は小さな広場になっていて、大勢の登山客で賑わっていました。
三本槍岳の山頂から絶景を満喫!
空きスペースを見つけてザックを下ろし、山頂からの眺望を堪能します。
北側には、山に囲まれた街並みが見えます。会津盆地ですね。町は会津若松でしょう。ちょっと霞んでいるので、霧がかかっているのかなと思ったのですが、よく見ると、いくつかの場所から煙が上がっていました。野焼きでもしているのでしょうか。
会津盆地の左奥、わずかに雪をかぶっている山並みは、飯豊連峰です。
会津盆地から少し右側、方角でいうと北東側には、猪苗代湖が見えます。手前に並ぶ風車は、布引高原の風力発電所でしょう。
猪苗代湖の左奥は磐梯山、背後の山並みは吾妻連峰、右側は安達太良山です。福島の名山を一望ですね。
猪苗代湖の手前側の山並みは、山腹が紅葉で真っ赤に染まっていて、とてもきれいでした。
北西側には、下郷町の町並み。那須は南会津と隣り合わせなんですね。三本槍岳が栃木県と福島県の県境になっているのだとか。
西側には流石山~大倉山~三倉山の美しい稜線! これは歩いてみたくなりますね。三本槍岳から西側に1時間ほど下ったところにある大峠から登ることができるそうです。
この景色を眺めながら、持参したコロッケパンでお昼にします。風は穏やかですが、じっとしていると少し寒いので、ソフトシェルを羽織りました。
三本槍岳山頂からの福島県側の眺望を動画でも撮影しました。
予定よりも早く到着できたので、三本槍岳の山頂で1時間近くのんびりしました。
三本槍岳山頂の様子です。それほど広くはないですが、平坦なので、座れる場所はたくさんあります。ここまでくると観光客は皆無で、登山者しかいません。みなさん、お昼を食べながら、景色を楽しんでいました。
【下山】峰の茶屋跡避難小屋から峠の茶屋へ下山
下山は、峰の茶屋跡避難小屋まで戻り、峠の茶屋を経由してロープウェイ山麓駅まで下りました。峰の茶屋跡避難小屋からの登山道からは、朝日岳の中腹の紅葉が素晴らしかったです。下山後は、お楽しみの温泉へ。那須湯本温泉でバスを下車して、「鹿の湯」に入ってきました。
峰の茶屋跡避難小屋からロープウェイ山麓駅へ下山
峰の茶屋跡避難小屋までは、歩いてきた道を戻ります。下山とはいえ、1900m峰への登り返しがあるなど、下りだけというわけにはいきません。
それでも、この日は夕方まで晴れてくれたので、下山のときもこんな絶景を見ながら歩くことができました。
1900m峰に何とか登り返すと、三倉山方面の景色がとてもきれいでした。
三本槍岳から1時間半弱で、峰の茶屋跡避難小屋まで戻ってきました。今朝は、ロープウェイ山頂駅から茶臼岳の山頂を経由してきましたが、下山は、ここから直接山麓駅まで下ります。
峰の茶屋跡避難小屋から登山道は、茶臼岳の東斜面を下っていきますが、谷の反対側の朝日岳中腹の紅葉が見事でした。茶臼岳や朝日岳の山頂からも眺めた景色ですが、間近で見ると、また美しさが違いますね。
朝日岳と山腹の紅葉です。こちら側は樹林帯が山頂近くまで続いていて、紅葉がとても美しいです。
峰の茶屋跡避難小屋から40分ほどで、登山口まで降りてくることができました。ここからバス停があるロープウェイ山麓駅までは徒歩10分ほど。遊歩道を歩いていきます。
登山口の近くに駐車場があるのですが、そのあたりから眺める紅葉も素晴らしかったです。山腹から山頂まで、全て色づいています。
15時15分ごろ、ロープウェイの山麓駅のバス停まで戻ってきました。ちょうどバスが出るところだったので、急いで飛び乗りました。
那須湯本温泉で途中下車して「鹿の湯」へ
那須塩原駅行きの路線バスは、ほぼ座席が埋まるくらいの状態で発車しました。観光客っぽい人は少なく、登山装備の方が目立ちました。
15分ほどで那須湯本温泉に到着。ここで下車します。多くの人が温泉に向かうのかと思ったら、下車したのは私一人だけでした。
バス停の向かい側にある階段を下り、那須湯本温泉の「鹿の湯」へ向かいます。沢を渡る橋の上から見えるのは、湯の花採取場です。
名湯「鹿の湯」に到着。7世紀に開湯したという歴史のある温泉です。
41℃~48℃の6つの湯舟があり、だんだん熱いお湯に入っていくのだそうです。44℃までは問題なく入れましたが、46℃でギブアップ。浸かることはできたものの、1分も入っていることができませんでした。
硫黄のにおいが強い酸性のお湯で、温泉から出てもぽかぽかでした。
那須塩原駅前のお店で乾杯!
那須湯本温泉から路線バスに乗り、那須塩原駅まで戻ってきました。新幹線の時間まで、駅前で食事をすることにして、バス停のすぐ前にあったお蕎麦屋さん「平成」に入りました。
平日の午後5時過ぎだというのに、店内はかなりお客が入っていました。まずは生ビールで乾杯!
舞茸天ざるを注文。舞茸の天ぷらがたっぷり!もちろん揚げたてでおいしかったです。そして、手打ち蕎麦がすごくおいしい! このお店は大当たりでした。
18時過ぎの東北新幹線「なすの」で帰宅しました。
山頂からの絶景と紅葉を満喫できた那須三山縦走
ということで、紅葉が見ごろになった那須三山を歩いてきました。
10月中旬過ぎで、おおむねロープウェイ山頂駅より下側の中腹あたりが見ごろでした。登山道があるあたりは見ごろを過ぎていたと思いますが、山頂からの眺望とともに紅葉も楽しむことができました。
東京からの公共交通機関利用で那須三山を縦走すると、時間的にタイトかなと思っていましたが、実際はそれほどでもなく、三本槍岳の山頂ではかなりのんびりできました。茶臼岳と朝日岳はすぐ近くですし、三本槍岳は少し離れていますが、急登などはなく、比較的歩きやすいルートでした。
三本槍岳まで足を伸ばしたので、茶臼岳や朝日岳からは見えづらい福島県側の眺望も楽しむことができました。
ロープウェイの山頂駅からスタートしたおかげで、登りの累積標高は800メートル弱、距離は11.3kmと、日帰り登山としては比較的余裕がありました。
今回の主な登山装備
- メリノウールの長袖アンダーシャツ(モンベル)
- 化繊の長袖シャツ(ワークマン)
- トレッキングパンツ(モンベル)
- 登山靴(モンベル アルパインクルーザー2300)
- ザック(グレゴリー ZULU30)
- レインウェア上下 ※利用せず
- ソフトシェル(モンベル)※休憩時に利用
- ウルトラライトコンパクトダウン(ユニクロ)
- 膝サポーター(ザムスト EK-3)
- 飲み物(ナルゲンボトル1L+ペットボトル500ml×2本)
- お昼ご飯(パン1個+おにぎり1個)、行動食
- ファーストエイドキット
- ヘッドライト
行動中は、メリノウールのアンダーと化繊の長袖シャツの2枚で十分でした。これでも暑いくらいで、腕まくりをして歩きました。
風は弱かったですが、休憩中は体が冷えるといけないので、ソフトシェルを羽織りました。強風で寒いかと思ってダウンも持っていきましたが不要でした。ただ、前日は強風だったようで、かなり寒いというレポートもありましたので、この時期に那須岳に登る場合には、防寒具を用意したほうがよさそうです。
以上、「【那須】紅葉した山々を眺めながら茶臼岳・朝日岳・三本槍岳の那須三山を縦走!」でした。秋の那須岳の紅葉を満喫しつつ、お天気に恵まれて眺望も楽しむことができました。それぞれに表情を変える那須三山をつないで歩くのは楽しかったで、ぜひおすすめします。
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