上高地から涸沢に入り、テント泊して奥穂高岳に登ってきました。初の3000メートル峰、そして、初の穂高連峰への挑戦です。不安定なお天気でしたが、奥穂高岳にアタックした日はお天気がもってくれて、無事に登頂できました。
この記事では、上高地~涸沢の登山の様子と、涸沢でのテント泊の様子をお届けします。
涸沢テント泊で奥穂高岳へ挑戦!
奥穂高岳は北アルプスの最高峰で標高3,190メートル。日本の山の中でも、富士山、北岳に続く第3位の標高を誇る山です。そんな奥穂高岳ですが、穂高連峰の中では登りやすく、涸沢から山頂までが(楽ではないですが)比較的近いので、初めての穂高連峰登山におすすめなのです。
今回は、初日に上高地から涸沢に入り、涸沢でテント泊。翌日、朝から奥穂高岳にアタックして、無事に登頂できました。涸沢まで下山後は、テントでもう1泊。翌日、上高地へと下山する2泊3日の行程でした。
今回のコースは以下のとおりです。(一部、ログが飛んでいます)
上高地から、明神、徳澤、横尾を経由して涸沢までは片道15.6kmもありますが、涸沢から奥穂高岳までは片道3km程度。ただ、この3kmの間に、標高を900メートルほど上げないといけないので、なかなか大変です。山頂付近以外は、ずっと急登が続きます。
主な行程は以下のとおりです。
- 1日目
- 07:30 上高地 出発
- 08:55 徳澤園 到着(休憩)
- 09:15 徳澤園 出発
- 10:00 横尾 到着(休憩)
- 10:20 横尾 出発
- 11:20 本谷橋
- 13:00 涸沢 到着
- 2日目
- 05:55 涸沢(テント)出発
- 07:00 ザイテングラート取り付き
- 07:55 穂高岳山荘 到着(休憩)
- 08:05 穂高岳山荘 出発
- 08:45 奥穂高岳山頂 到着
- 09:30 奥穂高岳山頂 出発
- 10:00 穂高岳山荘 到着(休憩)
- 10:15 穂高岳山荘 出発
- 12:00 涸沢(テント)到着
- 3日目
- 07:00 涸沢 出発
- 08:50 横尾
- 10:10 徳澤
- 12:20 上高地 下山
総距離36.6km、累積標高は2,138メートルでした。
2日目の涸沢から奥穂高岳への登山の様子は、以下の記事で紹介しています。この記事とあわせて、ぜひご覧ください。
上高地バスターミナルへの公共交通機関でのアクセス
今回も、東京の自宅から上高地まで、公共交通機関でアクセスしました。ここで、アクセスに利用した列車・バスなどを紹介します。
- 往路
- 新宿 14:00発 → 松本 16:39着(特急あずさ29号) ※松本駅近くに前泊
- 松本バスターミナル 05:30発 → 上高地バスターミナル 07:05着(アルピコ交通 ナショナルパークライナー)
松本駅の近くに前泊し、松本バスターミナルを午前5時30分に出発するアルピコ交通のバス「ナショナルパークライナー」で上高地入りしました。
「ナショナルパークライナー」は、松本駅前にあるバスターミナルから上高地まで、乗り換えなしで直通してくれるバスです。今回利用した午前5時30分の便と、新宿からの特急「あずさ1号」に接続する10時15分発の2便のみです。
松本駅から上高地に朝一で公共交通機関で入るのであれば、午前5時30分のバスが最も早いです。
- 復路
- 上高地バスターミナル 14:40発 → 新島々駅 15:45着(アルピコ交通 路線バス ※要予約)
- 新島々駅 16:04発 → 松本駅 16:34着(アルピコ交通 上高地線)
- 松本駅 17:20発 → 新宿 20:08着(特急あずさ50号)
復路は、新島々駅でバスから電車へと乗り換えが必要になります。上高地には12時過ぎに到着したので、もう少し早いバスに変更してもよかったのですが、お昼ご飯を食べたかったですし、新宿駅からの電車が帰宅ラッシュに重なりそうだったので、もともと予定していた上記の便で帰宅しました。
上高地から新島々駅へのバスは、事前に予約が必要です。高速バスの予約サイト「発車オーライネット」で予約ができます。空席があれば変更もできますので、とりあえず適当な時間の便を予約しておくとよいと思います。
【上高地~横尾】テント泊装備を担いでの遊歩道11km!
上高地から横尾までは、梓川沿いの遊歩道をひたすら歩きます。ほぼ平坦で歩きやすい道ですが、テント泊装備を担いでいるので、それなりに疲れます。あちこちで休憩しながら、ゆっくり歩きました。
松本バスターミナルから「ナショナルパークライナー」で上高地へ
松本バスターミナルを午前5時30分の出発する「ナショナルパークライナー」に乗車。日曜日ということもあってか、バス2台での運行でした。
スマホのメール乗車票を見せて、ザックをトランクに入れてからバスに乗り込みます。座席は自由席です。
午前7時頃、予定より少しだけ早く上高地に到着しました。松本バスターミナルから1時間半の旅でした。
ちなみに、大正池、帝国ホテル前から乗車してくる方もいました。上高地内のシャトルバスも兼ねているようです。
曇天の上高地バスターミナルを出発!
上高地バスターミナルのベンチで支度を整えます。前夜からの雨は上がりましたが、空はどんよりとした曇り空。昼間は晴れ間が出る予報なので、それに期待しましょう。
上高地バスターミナルを午前7時半に出発。河童橋からの景色も、低く垂れこめる雲に遮られてイマイチです。目指す穂高連峰は雲の中。
朝が早いせいか、お天気が良くないせいか、観光客はまばらで、登山者ばかりです。
明神を経由して徳澤へ
小梨平のキャンプ場を過ぎて、曇り空の下、梓川沿いの遊歩道を歩いていきます。しっとりとした森の雰囲気も悪くありませんね。
比較的涼しいのですが、重いザックを背負って歩いていると、だんだん汗をかいてきます。
35分ほどで明神に到着。水分補給をして、トイレをお借りします。しっかり休憩するにはまだ早いので、小休止のみにして、先を急ぎます。
お天気は回復傾向なのか、明神から徳澤へ向かう途中で、わずかに青空が見えてきました。ただ、夕方にはにわか雨がある予報なので、雨が降る前に涸沢に到着して、テントを設営したいところ。
9時15分ごろ、徳澤園に到着。ここでベンチにザックを下ろして少し休憩します。
徳澤は、昨年9月にテント泊をした場所。芝生のテントサイトは快適ですし、徳澤園でお昼や夕飯をとることもできますので、おすすめです。
水分と糖分を補給するため、徳澤園のコーヒーソフト(500円)をいただきます。アイスコーヒーにソフトクリームを入れ、シナモンをふりかけたものです。冷たくてクールダウンできます。
徳澤園の掲示で、穂高岳山荘がこの日から休業していることを知りました。穂高岳山荘は、涸沢から奥穂高岳へ登る途中の稜線にある山小屋ですが、水場・トイレは利用できたので、幸い、今回の山行への影響は大きくありませんでした。休業中も水場とトイレを開放してくれた穂高岳山荘には感謝です。
2時間半で横尾に到着!
徳澤で休憩をとったので、再び横尾に向かって歩き始めます。徳澤園の横の沢は、水が透明でとてもきれいですね。癒されます。
雲が多めも、青空が少し出てきました。この分なら、涸沢までお天気は持ちそうです。
午前10時、上高地から2時間半で横尾に到着しました。テント泊装備を背負っての11km、足が少し疲れました。これからの登りに備えて、行動食を食べて、水分補給をしていきましょう。
【横尾~涸沢】本格的な登山道を登って涸沢へ
横尾からは、これまでの遊歩道とは異なり、本格的な登山道となります。横尾から涸沢まで、標高差700メートルほどを登っていきます。
横尾大橋を渡って登山道へ
10時25分、横尾を出発します。いよいよ横尾大橋を渡るときが来ました。前回、徳澤にテント泊して蝶ヶ岳に登った時は、横尾に下山したので、ここまでは歩いたことがあったのですが、横尾大橋から先へは初めて足を踏み入れることになります。
横尾大橋の上から眺める梓川。水がきれいです。雲が多めですが、奥に見えるのは焼岳かな?
横尾大橋を渡ったところにある注意喚起の看板。「ここから先は、登山エリアです」の言葉に、身が引き締まります。「午後2時以降の入山は控えてください」は、そのとおりですね。ここから涸沢までコースタイムで3時間。午後2時を過ぎると、明るいうちに到着できなくなる可能性が高くなりますので。
しばらく沢沿いの比較的平坦な道を歩いていくと、目の前に屏風岩が見えてきます。間近で眺めると大迫力ですね。本当に断崖絶壁です。ここを登るクライマーがいるというのですから、驚きです。
沢から少し離れると、樹林帯の道になります。まだそれほど登りはないですが、道が細くなってきて、登山道の雰囲気が出てきます。
本谷橋で休憩
視界が開けたところに出ると、先ほどとは別の角度から屏風岩が見えてきます。屏風岩を回り込むように歩いているようですね。実際、この屏風岩を右側から回り込んだ裏側に涸沢カールがあります。
登山道脇には、淡い紫色のきれいなお花。シャジンの仲間でしょうか?
横尾から50分ちょっとで本谷橋に到着です。本谷橋は、横尾谷に架かる吊り橋です。雪害を防ぐために、冬季は撤去されてしまうそうです。
横尾から2.8km。距離的には涸沢までの半分を超えていますが、標高は1,800メートル。横尾からまだ200メートルくらいしか登っていません。涸沢までは、ここからさらに500メートルほど登らないといけません。
本谷橋を渡ります。意外と揺れるので、ゆっくりと……。
本谷橋を渡り切ったところから沢の近くに下りることができます。沢の近くでたくさんの人が休憩していたので、私も休憩することに。
空いている場所を確保して、ザックをおろします。勢いよく流れる沢の水に触れてみると、とても冷たい! 冷たい水で顔を洗って、リフレッシュしました。とてもきれいに見える水ですが、飲用には適さないようです。
ここからの登りに備えて、軽く行動食を食べ、水分補給もしました。
本格的な登りで涸沢カールへ
本谷橋から先は、すぐに本格的な登りになります。大きな石や岩が多めですが、危険箇所は特にありませんでした。浮石にだけ気をつけて、ゆっくりと登っていきます。
しばらく登ると、視界が開けたところに出ました。目の前の谷筋が横尾谷。その上にあるカール地形は、涸沢カールではなく、横尾本谷カールのようです。スプーンですくったようなカールの地形がとてもよくわかりますね。その奥に見える稜線は、中岳~南岳あたりでしょうか。
上の写真は、昨年、蝶ヶ岳の山頂から撮影したものですが、横尾~涸沢カールのルートや位置関係がわかりやすいので掲載します。梓川から横尾本谷に入り、屏風岩を回り込むようにして、涸沢カールへと至ります。横尾本谷カールや大キレットカールを眺められる場所は、横尾本谷と涸沢の谷の分岐あたりでしょうか。
「青ガレ」です。崩落したところに平坦な道を作っているようです。落石の恐れがあるので、立ち止まらずに通過するようにとの注意書きがありました。ささっと通過します。
12時半少し前に「Sガレ」に到着。ここは休憩ポイントになっているようなので、私もザックを下ろして休憩します。
「Sガレ」で登山道の向きが変わり、涸沢沿いを登っていくことになります。正面に見えるのが目指す涸沢カール。よく見ると、少し小高くなった丘の上に涸沢ヒュッテが見えています。この小高くなったところは、氷河が削って押し流した岩がたまっている「モレーン」という地形ですね。
「Sガレ」から先は、涸沢沿いの開けた道になります。急登とまではいかないものの、地味に傾斜が急で、かなり足にきます。涸沢カールは目の前に見えているので、最後のひと踏ん張り!
しばらく登ると、沢から離れて、石が積まれたところを登っていきます。ここは、先ほどSガレから眺めたモレーンの手前を登っているところのようです。
涸沢ヒュッテと涸沢小屋の分岐につきました。テント場へは右の涸沢小屋方面へ行った方が近いようですが、よくわからず、左の涸沢ヒュッテの方へ登ってしまいました。まあ、どちらでもテント場には着くので問題ないです。
13時過ぎ、ようやく涸沢ヒュッテに到着しました。上高地から5時間半、横尾から2時間半かかりました。雲が増えてきてしまいましたが、何とか、にわか雨が降る前に到着できました。
【涸沢】不安定な天気もテント泊を楽しむ
涸沢のテント場に2泊しました。不安定な天気で、初日の夕方と、2日目の夜~3日目の朝は雨に降られました。それでも、穂高連峰の絶景に囲まれた涸沢でのテント泊を楽しむことができました。
設営場所を選び放題! テントを設営して一息
日曜日だったせいか、13時過ぎの到着にもかかわらず、テントは20張にも満たないくらい。テントを張る場所も選び放題です。
中央の通路から分岐した通路沿いに、よさそうな場所を見つけました。
それほど大きな石はなさそうでしたが、テントの下に敷く木の板(コンパネ)がたくさん余っていたので、一つお借りしました。これが結構重くて、先ほど確保した場所まで運んでいくのが大変でした。
無事にテント設営完了! 雨が降る前に2日間お世話になる我が家が完成しました。これで一安心です。
ペグはささらないので、フライシートの張り綱を大きな岩に括りつけて固定しました。風は穏やかな予報だったので、テントの四隅は固定しませんでした。
テントの下に敷いたコンパネのおかげで、快適に過ごすことができました。雨が降っても、グラウンドシートも濡れないので、撤収の時に楽でした。
テント場の眺め。ご覧のとおり、テントはまばら。ガスがかかっていて、穂高の稜線を眺めることはできませんでした。
左側に写っている小屋が、テントの受付です。受付開始は14時以降とのことで、まだ始まっていなかったので、先に涸沢ヒュッテに向かいます。
涸沢ヒュッテのテラスで手作りおでんと生ビール!
涸沢ヒュッテで、名物の手作りおでん(1,000円)と生ビール(1,000円)を購入、テラス席で乾杯! 涸沢にやってきたら、これをやりたかったのですよね(笑)
日曜の午後ということもあってか、涸沢ヒュッテのテラスも人が少なめです。近くのテーブルのソロの方とお話をしながら、涸沢の午後を楽しみました。
ちょうど食べ終わったころ、ついに雨が降ってきました。一気に土砂降りになってしまったので、お皿とジョッキを返して、屋根のある所で小降りになるまで待機。30分くらいで小降りになったので、テントに戻りました。
テントに戻ったあと、テントの受付を済ませます。1泊1人で2,000円+コンパネのレンタル代500円の合計2,500円です。2日分を受付しようとしたら、予定を変更しても返金ができないため、1日ごとの受付をおすすめされました。計画変更の予定は今のところありませんが、万が一の場合も考えて、1日分だけを支払いました。
再び雨が降ってきたので、テントの中でお昼寝。
雨が止んだのでテントの外に出てみると、ガスが晴れて、穂高連峰の稜線までくっきりと見えるようになっていました。明日、登る予定の奥穂高岳もバッチリ見えています。
景色を眺めるために、再び涸沢ヒュッテへ。正面に見えるのは北穂高岳。北穂高岳の直下にもカールがありますね。本当にこのあたりはカールだらけです。
北穂高岳の下、テント場を挟んで涸沢の反対側にある山小屋は涸沢小屋です。テント場はかなり広いですが、テントは20~30張程度と空いています。
涸沢ヒュッテの水場で水を汲んで、テントに戻り、軽い夕食に。アルファ米にフリーズドライのカレーをかけて食べました。アマノフーズのフリーズドライのカレー、結構おいしいので、テント泊の時には重宝しています。
夕暮れ、18時半頃の穂高連峰の眺めです。すっかり晴れてきました。明日は良いお天気が期待できそうです。この日はこれで終了です。
2日目の涸沢、雲が多めもモルゲンロートを眺める!
翌日は午前4時過ぎに起床。モルゲンロートを楽しみにしていましたが、外を見ると、稜線には雲がかかっています。仕方がないので、明るくなるのを待って、テントで朝食にします。
朝食はお湯を入れて3分でできるカルボナーラとオニオンスープ。思ったよりも冷えず、テント内は12~13℃くらい。それでもひんやりとしているので、温かいスープで暖をとります。
シュラフは、モンベルのダウンハガー800 #2を利用しています。夏だけでなく、春秋も利用できそうなのでこれにしたのですが、真夏は暑いですね。ファスナーを開けて、布団をかけるようにして寝ました。
午前5時過ぎの様子です。穂高連峰の稜線には雲がかかっていて、モルゲンロートは絶望的。天気予報では、午前中は「晴れ時々霧」ということなので、奥穂高岳に登る準備をします。
午前5時半頃、稜線にかかっていた雲が少し取れて、モルゲンロートを眺めることができました! 中腹に雲がかかったままでしたが、モルゲンロートを見ることができて良かったです。
このあと、午前6時前に涸沢のテントを出発して、涸沢小屋の裏から登山道に入り、ザイテングラート、穂高岳山荘を経由して、奥穂高岳に無事登頂しました。
ザイテングラート手前からの景色です。中央にある支稜がザイテングラートで、これを登って稜線に出たあと、左端のほうに見える奥穂高岳山頂を目指しました。
奥穂高岳登山の様子は、別の記事で詳しく紹介する予定です。
涸沢小屋の大展望テラスで生ビール!
奥穂高岳から涸沢に下山したのが12時ごろ。テントに戻って少し休憩したあとは、お昼ご飯を求めて涸沢小屋へ。
涸沢小屋で、生ビールと豚スタミナ丼を注文。テラスのテーブルが空いていたので、そこでいただきました。生ビールはマムートのロゴが入ったジョッキですね。
涸沢小屋のテラスからの眺めです。涸沢小屋は、涸沢ヒュッテよりも少し高いところにありますので、涸沢のテント場の全体を見渡すことができます。
涸沢小屋の標高は2,350メートル。「大展望テラス」という名前のとおり、ここからの展望は素晴らしいです。
涸沢小屋の大展望テラスの様子です。先ほどの展望はもちろんのこと、とても開放的で気持ちの良いテラスです。
奥穂高岳に登るときに、途中からご一緒させていただいたソロの方と山談義をしながら、午後のひと時を過ごしました。
テントに戻ってまったりコーヒー&夕食タイム
テントに戻り、お湯を沸かして、まったりコーヒータイム。奥穂高岳に無事に登頂でき、あとは明日下山するだけですので、気持ちも楽になって、のんびりとテントで過ごすことができました。
お昼を食べたばかりなのに、上高地バスターミナルの売店で買ってきたパンでおやつ。登山はカロリーを消費しますから、これくらいなら問題ないでしょう。
テントの受付が始まったようなので、テント場にある小屋へ。昨日よりもテントが倍くらいに増えていますが、それでもまだ十分にゆったりと過ごせるレベルです。
水を汲みに涸沢ヒュッテへ。涸沢ヒュッテのテラスから見ても、だいぶテントが増えてきたことがわかります。
涸沢ヒュッテで缶ビールを購入して、持参したおつまみとともに、テントの横で二度目の乾杯!
このあと、夕飯も食べて、早めに就寝しました。
【涸沢~上高地】小雨が降る上高地へ下山
雨が止んだ隙にテントを撤収して、小雨が降る上高地へと下山します。幸い、レインウェアが必要ないくらいの小雨だったので、特に問題なく上高地まで下山できました。
断続的に雨が降る涸沢で撤収準備
2日目の日中は雨が降らなかったのですが、夜は雨が降ったり止んだり。激しく降ることはなかったですが、3日目の朝もすっきりしないお天気で、モルゲンロートを眺めることはできませんでした。
午前5時頃に起床して、テントの前で朝ごはん。このときは、雨は止んでいたのですが、また降ってきてしまいました。
テントの中でパッキングを始めて、雨が止んだ隙にテントを撤収することにします。
6時過ぎに雨が止んだので、急いでテントを撤収しました。フライシートはびっしょりと濡れてしまったので、ざっと水気をふき取ってビニール袋へ。いつ雨が振り出すかわからない空模様だったので、スピード重視です。
テント撤収とザックへのパッキングが完了したあと、コンパネを返して、午前7時前に下山を開始します。
小雨の遊歩道を歩き上高地に下山
涸沢から本谷橋までは雨が降ることなく下ることができました。本谷橋で休憩して、再び歩き始めると、霧雨のような細かい雨が降ってきました。
午前9時前に横尾まで下ってきました。横尾山荘でパンとジュースを買っておやつタイム。天気予報を見ると、上高地では小雨が降ったり止んだりの模様。念のためザックカバーをつけて、歩き始めます。
帰路の横尾から上高地までは、ひたすら長く感じますね。前日の奥穂高岳登山の疲れが残っているのもありますが、足も疲れてきて、なかなかに大変です。
徳澤園で再び休憩して、往路でもいただいたコーヒーソフトをまた食べました。これ、おいしいですね。休憩中に、ちょっと甘くて冷たいものを食べたいときにおすすめです。
小雨は降り続いていますが、上高地の遊歩道のほとんどは樹林帯なので、弱い雨であれば、ほとんど雨に当たることはありません。レインウェアを着ると暑いので、長袖の化繊シャツだけで歩きました。
12時過ぎに河童橋に到着。涸沢から5時間くらいで歩ききることができました。横尾からが長かった……。
新島々へのバスまで時間があるので、上高地バスターミナル前の食堂へ。山賊焼きカレーとビールで乾杯!
このあと、バスで新島々駅へ。新島々駅から上高地線の電車で松本駅へ出て、特急あずさで帰京しました。
涸沢には初めて行きましたが、お天気が不安定だったとはいえ、さすがに素晴らしい景観ですね。涸沢カールの中にあるテント場は、どちらを向いても絶景! 穂高連峰の稜線はもちろん、反対側には、涸沢の谷筋の向こうに常念山脈を望むことができます。
テントを背負って上高地から15km以上歩くのは大変でしたが、その分、素晴らしいテント泊になりました。
涸沢から奥穂高岳への登山の様子は、以下の記事で紹介しています。ぜひご覧ください。
涸沢でのテント泊Tips
私はテント泊はまだ初心者ですが、今回、涸沢でテント泊をするにあたって、初心者ながらに知っておいた方が良いことをまとめておきます。
- ペグは刺さらないので不要、細引きを持参
涸沢のテント場は岩場になっていて、ペグは基本的に刺さりません。今回は、フライシートの張り綱を大きめの岩に括りつけて固定しました。テントの四隅は固定しなかったのですが、風が強い予報の場合には、固定したほうがよいと思います。その場合には、細引きを数本持参したほうがよさそうです。
- ドコモ・auの電波は微妙、アンテナは立つが通信できないことが多い
テント場では、ドコモとauのアンテナは立つことがありますが、実際には通信できないことが多かったです。テント場の中でも、上の方がauの電波は入りやすかったです。
そこそこ安定して電波が入ったのは、涸沢小屋の大展望テラスです。auがそれなりに安定して入りました。また、涸沢小屋はWiFiがありました。利用する人が多いのか、遅めです。試験的に提供している、とあったので、いつまでサービスがされているかはわかりません。
- 夜はテントを見失う確率高い! 場所を覚えておこう!
テント場が暗くなったあと、自分のテントを見失う可能性が高いです。自分でも一度道を間違えましたし、他の方もテントが見当たらなくてうろうろしていました。
中央の通路からいくつか通路が分岐しているので、どこを曲がるかをしっかり覚えておきましょう。また、テントに目印になるものをつけておいた方がよさそうに思いました。
- 水は豊富、売店営業時間内であれば涸沢ヒュッテ・涸沢小屋の食料もあてにできる
涸沢には、涸沢ヒュッテと涸沢小屋の2つの山小屋があります。いずれも、昼間は売店や食事の営業をしていて、お昼ご飯をあてにすることはできます。また、涸沢ヒュッテも水は比較的豊富で、特に困ることはありませんでした。
ただ、最近は新型コロナの影響で、いつ山小屋が休業になるかわかりません。最低限の食料は持参したほうがよいと思います。
以上、「【北アルプス】涸沢にテント泊して奥穂高岳に挑戦する山旅! ~涸沢テント泊編~」でした。上高地から涸沢までの登山道の様子や、涸沢での滞在の様子などが伝われば幸いです。
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