秀麗富嶽十二景の一つ、笹子雁ヶ腹摺山に登ってきました。笹子雁ヶ腹摺山だけではつまらないので、甲斐大和駅からお坊山~米沢山~笹子雁ヶ腹摺山を縦走しました。眺望はあまりないものの、新緑を眺めながらの尾根歩きは楽しめました。曇が多めのお天気でしたが、笹子雁ヶ腹摺山山頂の木々の間からわずかに富士山を眺めることができました。
秀麗富嶽十二景4番「笹子雁ヶ腹摺山」
秀麗富嶽十二景は、大月市が選定した、富士山を美しく眺めることができる山です。今回登ってきた笹子雁ヶ腹摺山は、お隣にある滝子山とともに、秀麗富嶽十二景の4番に選定されています。
秀麗富嶽十二景は1番から12番までありますが、一つの番号で、隣接する2つの山が選定されている場合があります。秀麗富嶽十二景の4番もその一つです。
滝子山と笹子雁ヶ腹摺山、お隣の山とはいえ、縦走しようとするとかなりのロングコースになりますし、滝子山は標高が1,620メートルと高いので、なかなか大変です。
滝子山は以前登ったことがありました。
ということで、今回は、秀麗富嶽十二景の4番のもう一座「笹子雁ヶ腹摺山」に登ることにしました。
今回、歩いてきたルートは以下のとおりです。
笹子雁ヶ腹摺山だけであれば、笹子駅からピストンするのが楽ですが、それではつまらないので、甲斐大和駅近くの景徳院からお坊山に登り、米沢山、笹子雁ヶ腹摺山と縦走することにしました。笹子雁ヶ腹摺山からは笹子峠に下り、旧甲州街道を歩いて笹子駅でゴールというコースです。
地図を見るとわかりますが、中央本線、中央自動車道、国道20号線の笹子トンネルの上に連なる山並みを歩くコースです。
今回の主な行程は以下のとおりです。
- 08:10 甲斐大和駅 出発
- 08:35 景徳院
- 09:35 大鹿峠
- 10:15 お坊山 到着
- 10:25 お坊山 出発
- 10:55 米沢山
- 11:50 笹子雁ヶ腹摺山 到着
- 12:30 笹子雁ヶ腹摺山 出発
- 13:20 笹子峠
- 14:55 笹子駅 下山
距離は16.6km、累積標高は上り1,285メートルでした。お坊山~笹子雁ヶ腹摺山の尾根歩きは、小刻みなアップダウンが続くため、数字よりも歩きごたえがありましたね。
笹子雁ヶ腹摺山 登山口への公共交通機関でのアクセス
笹子雁ヶ腹摺山へは、JR中央本線の笹子駅や甲斐大和駅から歩いて登ることができます。
- 笹子雁ヶ腹摺山 登山口: 笹子駅から国道20号線を西に歩いて約40分
一方、笹子雁ヶ腹摺山へ縦走できるお坊山へ上がるコースは、甲斐大和駅から徒歩約30分のところにある景徳院が登山口となります。
- お坊山・大鹿峠 登山口: 甲斐大和駅から徒歩約30分
登山口付近の案内は、お坊山の少し手前にある「大鹿峠」となっています。「大鹿峠」と書かれた道標のとおりに歩いてください。
秀麗富嶽十二景は、JR中央本線の駅から歩いて登れる山が多く、公共交通機関ハイカーにはうれしい山域です。以下の記事では、秀麗富嶽十二景の山へのアクセスをまとめていますので、ぜひご覧ください。
【お坊山】景徳院から大鹿峠を経て本日の最高峰「お坊山」へ
甲斐大和駅から景徳院まで車道を歩き、景徳院の近くにある登山口から山へ。新緑が鮮やかな登山道を登り、大鹿峠を経てお坊山に登頂します。お坊山までほとんど眺望はありませんが、お坊山山頂からは甲府盆地を一望できました。
甲斐大和駅から景徳院へ
午前8時過ぎに甲斐大和駅に到着しました。大菩薩嶺の登山口の上日川峠行きのバスが運転される日は、平日でも登山客でにぎわう時間ですが、今日はバスの運転はなし。閑散としています。
そんな甲斐大和駅で支度を済ませて出発です。
駅前の道から国道20号線に上がり、歩道を歩いていきます。しばらく歩くと、「日川渓谷竜門峡」「大菩薩嶺」「景徳院」などの大きな案内がある道を左へ入ります。
このルートは、前述の上日川峠行きのバスが走るルートと同じです。
途中、車道から、今日の目的地となる笹子雁ヶ腹摺山が見えました。写真中央の三角の山がそれです。雲が多めながらも、青空がのぞくようなお天気です。
車道脇には日川が流れています。川の流れは涼しげですが、日差しが暑くて、車道を歩いているうちに汗をかいてしまいました。
甲斐大和駅から30分弱で景徳院前のバス停に到着。このバス停の広場の横には公衆トイレがあります。この先、下山するまでトイレがないので、ここでお借りしていくことにしましょう。
民家の脇を抜けて登山口へ
バス停の前には景徳院の入口があります。その横の狭い車道を登っていきます。
少し車道を登ると、集落があります。その集落の中に「大鹿峠」という道標があります。前述のとおり、景徳院近くの登山口へは、この「大鹿峠」の案内を頼りにしましょう。大鹿峠というのは、お坊山の少し手前にある峠で、尾根に出るところにあります。
この民家の庭のようなところを通って、登山口へ向かいます。「お邪魔します……」と声をかけたくなるような道ですね。
登山口には鹿除けの柵が設置されています。かなりしっかりとしたつくりの柵ですね。これを開けて中に入ります。登山口のまわりも、同じ高さの柵で囲われています。
先ほどの柵からすぐのところに氷川神社があります。この氷川神社から先が本格的な登山道になります。
新緑の樹林帯を登って大鹿峠に到着
最初はスギ林の中をジグザグに登っていきますが、すぐに自然林が増えてきます。眺望はまったくありませんが、新緑が鮮やかで気持ちがいいですね。
あちこちにYAMAPの地図にはない分岐があります。地図にない道は登山道ではないのですが、同じような方向に分かれているので、どちらが登山道なのかわかりづらいところが多いです。少し進んでみて、YAMAPの登山道と離れていくようならハズレです。2回くらい、これで道を間違えました。作業道のようなものが多いようです。
大鹿峠への登りの後半は、このような階段が整備されています。歩きやすいのですが、かなりの登りになりますのでキツいです。
途中、いくつも鉄塔の脇を通過していきます。鉄塔や送電線のメンテナンスをするための作業道が多いのかもしれませんね……
ひとしきり登り終えると、ようやく尾根に出たようです。ここから大鹿峠まではすぐです。
ベンチが一つだけある大鹿峠に到着しました。標高は1,126メートルで、景徳院からは500メートルくらい標高を上げたことになります。
ずっと登りが続いていて、汗だくになってしまったので、ここで水分補給の小休止。平日とはいえ、ここまで誰とも会いませんでした。人気のルートではないでしょうけど、そこまでマイナールートでもなさそうですが、どうなんでしょうね?
広い尾根道を登ってお坊山に登頂!
大鹿峠からは、右側の急登を登っていきます。
ここまでの道とは明らかに雰囲気の違う尾根道になりました。頭上は新緑に囲まれていて、まるで新緑のトンネルのようです。
少し登ると、今度は広い尾根道へ。落ち葉で道がわかりづらくなっていますが、尾根筋を外さなければ大丈夫でしょう。斜面をジグザグに登っていきます。新緑は気持ちが良いのですが、風がなくて暑いです。
朽ち果てたベンチがある場所に出ました。登山口から初めて眺望が開けている場所に着きました。
かなり雲が増えてきてしまいましたが、大谷ヶ丸~ハマイバ丸と続く小金沢連嶺の稜線のようです。小金沢連嶺にあるピークも、小金沢山をはじめ、秀麗富嶽十二景の2番と3番に選定されています。お天気が良い日には、ずっと富士山を眺めながら稜線を歩けます。個人的に、秀麗富嶽十二景のルートではイチオシです。
それはそうと、先ほどのベンチがあった場所から、5分ほどでお坊山に到着しました。今回のルートでは、もっとも標高の高いピークで、標高1,421メートルです。
お坊山の山頂からは、甲府盆地のほうが開けています。雲が多めで、ややモヤがかかっているようですが、甲府盆地はしっかりと見えています。甲府盆地の左上に少しだけ見える稜線は南アルプスでしょうか? お天気が良ければ、正面には八ヶ岳も見えそうですね。
【笹子雁ヶ腹摺山】お坊山からアップダウンの続く尾根歩き!
お坊山からは、トクモリ、米沢山といった小ピークを越えて笹子雁ヶ腹摺山を目指します。途中、鎖場や痩せ尾根があるなど、なかなか歩きごたえがありました。
ハルゼミが鳴く初夏の尾根歩き!
お坊山からは、尾根を歩いて笹子雁ヶ腹摺山を目指します。尾根歩きといっても眺望はほとんどありませんが……。
眺望がない代わりに、見事な新緑のトンネルが続きます。あちこちでハルゼミも鳴いていて、初夏の山の雰囲気に浸ることができます。これはこれで、この時期にしか味わえないのでいいですね。
お坊山から10分ほどで、小ピークの「トクモリ」に到着。面白い名前の山ですが、小さな広場になっているだけで、山頂を示すようなものは何もありませんでした。
眺望のない小ピーク「米沢山」
トクモリからは一気に下ります。今回のルートで標高1,400メートルを超えるのは、お坊山とトクモリだけで、ここから先は1,300メートル台になります。
少し下ったあとは、気持ちの良い尾根歩きが続きます。相変わらず、ハルゼミがたくさん鳴いています。
登山道の脇や、山腹の斜面には、ところどころにヤマツツジが咲いています。これも、初夏の山ならではの光景ですね。
これはサンザシの花かな? 初夏の花があちこちに咲いていますね。
そうこうしているうちに、次のピーク「米沢山」に到着しました。標高は1,357メートル。眺望はまったくありませんが、山頂を示す白い標柱が建っていました。
笹子雁ヶ腹摺山まで、まだコースタイムで1時間。先は長そうなので、ここで行動食を少し食べて休憩しました。景色はありませんが、ハルゼミの鳴き声に包まれて休憩するのも良いものです。
鎖場・痩せ尾根を超えて富士山ビューポイントへ
米沢山と、次に目指す笹子雁ヶ腹摺山の標高はほぼ同じくらいなのですが、いったん、130メートルくらい標高を落とします。
米沢山からの下りはかなりの急坂で、鎖やロープが張られているところが何か所かあります。地面が湿った土だったり、濡れた岩だったりするので、かなり慎重に下りました。鎖を頼ったほうがよさそうなところもそれなりにありました。
こんな痩せ尾根の道もありました。危険を感じるほどではありませんが、少し崩れかけているところもあるので、慎重に通過します。
今回のルートでは、おそらくこの米沢山からの下りが核心部でしょう。
米沢山からひとしきり下ったところに標識がありますが、この先に富士山を正面に眺められるビューポイントがあります。
そのビューポイントからの眺めです。正面に富士山が見えるはずなのですが、あいにく分厚い雲に阻まれてしまっています。手前のはっきりと見える稜線は、本社ヶ丸や清八山から黒岳など御坂山地へと続く山並みです。
谷間に見える道路は、国道20号線でしょう。笹子トンネルに入る少し手前のようです。
この雲の様子だと、多少待ってもダメそうなので、先に進むことにしましょう。
登り返しの急登をクリアして笹子雁ヶ腹摺山に登頂!
富士山はダメそうなので、先へ進みます。尾根道をしばらく歩くと、木々の間から笹子雁ヶ腹摺山が見えてきました。かなり登り返しがありそうですね…。
笹子雁ヶ腹摺山の登り返しが始まるあたりから、登山道脇の木に「水造」という表示が何か所もありました。これは「水源林造成事業」の略で、以下のような事業のことを指すようです。
ダムの上流域などの水源涵養上重要な奥地水源地域の民有保安林のうち、土地所有者の自助努力では適正な森林整備が見込めない箇所において、公的なセーフティネットとして、水源を涵養するための森林「水源林」を造成する事業です。
尾根道は自然林が続いていましたが、笹子雁ヶ腹摺山の登り返しあたりからは植林に変わりました。このあたりが水源林として整備されたものなのでしょうね。
それはともかく、笹子雁ヶ腹摺山への登り返しはかなりの急登です。九十九折に道が付けられてはいるものの、斜面自体にそれなりの傾斜があります。
登山口に向かうときに見えた笹子雁ヶ腹摺山は、きれいな三角形をしていましたが、あの三角の部分をジグザグに登っているということなのでしょうね。
急登をクリアして、お昼前に笹子雁ヶ腹摺山の山頂に到着!
笹子雁ヶ腹摺山の山頂からわずかに富士山を望む!
笹子雁ヶ腹摺山の山頂は狭めですが、山頂を示す標柱や看板はたくさんありました。秀麗富嶽十二景の看板、山梨百名山の標柱、それに、お坊山や米沢山にもあった白い標柱。さらには、大和十二景なる標柱もありました。
山頂の様子はこんな感じです。ベンチが一つだけあります。全体的に狭いです。そして、肝心の眺望はあまりありません。途中にあったビューポイントのほうが、よほど開けていますね。
とりあえず、おなかが空いたので、ベンチに座って持参したパンを食べます。パンをかじりつつも、富士山が見えるとしたらどこに見えるのだろうと探していると……
ベンチの左上の木々の間から、わずかに富士山の山頂が見えるではないですか! 分厚い雲が、山頂付近だけ途切れてきたようです。
しばらく見ていると、だいぶ見えるようになってきました。これ以上は雲は取れてくれませんでした。なにはともあれ、秀麗富嶽十二景の山頂から、富士山の姿を拝むことができて良かったです。
位置関係としてはこんな感じです。このわずかなすき間から富士山が見えました。この木々の葉は、秋になると落ちると思うので、冬~春先の葉がない時期の方が圧倒的によく見えそうですね。
【笹子峠】笹子峠から旧甲州街道を歩く
笹子雁ヶ腹摺山から笹子峠に下り、笹子峠から車道ができる前の旧甲州街道を歩いて笹子駅に向かいます。途中、笹子隧道や矢立の杉などの見学しつつ、沢沿いの道を下ります。
笹子峠方面へ下る
無事に富士山を見ることができたので、そろそろ下山します。笹子駅に直接下るルートもありますが、せっかくなので笹子峠に下り、旧甲州街道を歩いて笹子駅に向かうことにします。
山頂からは「笹子峠」とあるほうへ下ります。笹子駅に直接下るルートとは、山頂から道が違うのでご注意を。
山頂から一気に下ります。やはり、この山はどこから登っても最後は急登なんでしょうね。階段が整備されているので、歩きづらくはありません。
山頂直下の急坂を下り切ると、巨大な鉄塔がありました。これまでいくつも鉄塔の脇を通過してきましたが、これは群を抜いて巨大な鉄塔です。目の前にするとかなり圧倒されますね。
アップダウンのある尾根道を歩く
鉄塔の先で、「尾根道」と「新道」に分かれます。この先で合流するのでどちらを歩いても良いのですが、YAMAPのフィールドメモで、新道は平坦だが道が狭く斜面への滑落に気を遣う、尾根道はアップダウンはあるが歩きにくくはない、とあったので、尾根道を選択。
尾根道は小刻みなアップダウンが続きます。一つ一つの上りや下りは距離が短いので、そこまで苦にはなりません。まわりは樹木に囲まれているので眺望はありませんが、吹き抜ける風が心地よいです。
鮮やかなツツジも咲いていました。
メモにあったとおり、歩きにくいところや危険なところはないですね。ところどころに倒木があるので、それを超えるときに注意するくらいでしょうか。
しばらくアップダウンを繰り返して、新道と合流しました。ここから笹子峠に下っていきます。
笹子峠と笹子隧道
新道と合流した地点から笹子峠まではわずか10分ほどです。サクッと下っていきます。
笹子峠に到着しました。標高は1,098メートルと高く、笹子雁ヶ腹摺山の山頂から250メートルくらいしか下っていません。
この写真の右側から降りてきたのですが、前後に通る道が昔の甲州街道だったようです。甲斐大和駅まで約2時間半、笹子駅まで約2時間。現在は電車でたった一駅の区間ですが、道路が開通する前は、標高差で500メートルほどを登って、この笹子峠を越えていたのでしょう。甲州街道の難所であったことがよくわかります。
笹子峠のすぐ下には、車道が通っています。このトンネルは「笹子隧道」で、昭和13年に完成しました。現在の国道20号線が通る笹子トンネルが開通する昭和33年まで、東京と山梨・甲府を結ぶ重要な道路として使われてきました。
現在でも車道としては現役で、写真を撮っている間にも、トンネルを車が通過していきました。
笹子隧道の脇にある登録有形文化財を示す碑。昭和初期の完成ですが、洋風の意匠を取り入れているのが面白いですね。
旧甲州街道を歩いて「矢立の杉」へ
笹子峠から笹子駅へは、この車道を下って行ってもよいのですが、昔の徒歩で超えていた頃の甲州街道が遊歩道として整備されているので、そちらを歩くことにします。車道に比べると、ショートカットできる分、距離も短いです。
笹子峠から少し車道を下ったところに入口がありました。ここを入っていきます。
「遊歩道」というと聞こえはいいですが、どちらかというと「歩きやすい登山道」に近いです。私のように登山装備で歩く分には何の問題もないですが、甲州街道を歩くためだけにやってくるのであれば、トレッキングシューズをおすすめします。
矢立の杉の少し手前、杉の木が並ぶところは、道が少しわかりづらくなっていました。地図では真っすぐでしたが、ここを左に入らないといけないようです。踏み跡っぽいところを探しながら進んでいきます。
小さな沢を渡る橋が架けられていますが、今にも朽ち果てそうで怖い……。水量が少なかったので、沢をまたいで渡りました。
見どころの一つ「矢立の杉」の記念碑があるところに到着しました。杉良太郎さんの歌の碑やのぼりがあり、きれいに整備されています。
こんなテラスまで整備されていました。大月市が観光スポットとして力を入れて整備しているようですね。この写真の左側に見える遊歩道は、車道から通じているようです。車道の旧甲州街道を車で上ってきて、矢立の杉を見に来ることもできるようですね。
その「矢立の杉」は、先ほどのテラスから少し下ったところにあります。樹齢1000年ともいわれる巨木で、近くで見ると本当に大きい! 戦国時代に戦場に赴く武士がこの杉に矢を射たてて戦勝を祈願したと伝えられています。
沢沿いの旧道を歩く
引き続き、旧甲州街道を歩きます。この先、沢沿いの道になり、何度か沢を渡っていきます。登山道としてみれば、かなり歩きやすい部類ではありますが、あくまで登山道としては、です(笑)
沢を渡る木の橋が何か所か架けられています。
途中、「明治天皇御野立跡碑」がありました。明治13年の山梨や京都への巡幸の際に、この旧甲州街道を通って行かれたようです。まだ中央本線や笹子隧道が開通する前は、この旧道を通るしかなかったのでしょう。
このあとも、車道と合流したあと、再び沢沿いの遊歩道に入り、ようやく町まで下りてきました。ここからは現在の甲州街道を歩いて笹子駅へ向かいます。
国道20号を歩いて笹子駅へ
すぐに国道20号線に出ます。あとはひたすら国道20号線を東へ歩くだけです。歩道が整備されていますが、大型のトラックがバンバン通るので、ちょっと怖いです。
途中、中央本線の笹子トンネルの入口がありました。今朝は、中央本線の電車でこの笹子トンネルを抜けた先にある甲斐大和駅から出発したのでした。
15時前、無事に笹子駅に到着しました。お疲れさまでした!
笹子駅のホームから、笹子雁ヶ腹摺山が見えました。架線の上に見える三角の山ですね。
このあとは、中央本線の電車と特急「かいじ」を乗り継いで帰宅しました。
ちょっと地味な秀麗富嶽十二景の山、眺望が効く冬のほうが良いかも?
ということで、秀麗富嶽十二景4番の笹子雁ヶ腹摺山に登ってきました。
山頂は樹木に覆われていて、ほとんど眺望がなく、わずかに木々の隙間から富士山が見える程度でした。秀麗富嶽十二景の山の中では、ちょっと地味な感じですね。
ただ、葉が落ちる晩秋~春先であれば、もう少し違った印象になるかも?と思いました。これから登られるのであれば、葉が落ちる季節のほうが良いかもしれません。
お坊山~笹子雁ヶ腹摺山の縦走は、眺望はところどころしかありませんが、尾根歩きの雰囲気を楽しめました。この時期は新緑が鮮やかですし、ハルゼミも鳴いていて、初夏の山の雰囲気を存分に味わうことができました。思っていたよりもアップダウンがあり、それなりに歩きごたえのあるルートでしたね。
今回の主な登山装備
- 長袖の化繊Tシャツ(ワークマン)
- 半袖の化繊ウェア(ワークマン)
- トレッキングパンツ(モンベル)
- 登山靴(モンベル アルパインクルーザー2300)
- ザック(グレゴリー ZULE30)
- レインウェア(モンベル レイントラッカージャケット+サンダーパスパンツ)
- 飲み物(ペットボトルの水500ml×2本、ナルゲンボトルに入れたポカリスエット1リットル)
- 食料(パン+行動食)
- ファーストエイドキット
- ヘッドライト
行動中は長袖Tシャツ+半袖シャツの2枚でしたが、暑かったですね。地上の最高気温が29℃の日でしたので、標高1,300メートル前後の山でも暑かったです。かなり汗をかいてしまったので、下山後はすぐにTシャツに着替えました。
途中で水の補給をできる場所がなかったので2リットル持っていきましたが、1.5リットル消費しました。これからは水も多めに持っていく必要がありそうですね。
以上、「【秀麗富嶽十二景】お坊山~米沢山~笹子雁ヶ腹摺山を縦走、木々の間からわずかに見える富士山!」でした。秀麗富嶽十二景の山の中では地味なほうかもしれません。眺望目当てなら晩秋~春先の葉の落ちる時期がおすすめです。それ以外の時期は、お坊山からの縦走にして、山歩きそのものを楽しむのがよいと思います。
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今回登った笹子雁ヶ腹摺山と同じく秀麗富嶽十二景の4番に選定されている滝子山の登山日記です。
笹子駅から登れる秀麗富嶽十二景の山として、本社ヶ丸と清八丸があります。急登が続き、標高も高いので、秀麗富嶽十二景の中でもキツい部類にはいりますが、山頂からの眺めは絶景です。余裕があれば三ッ峠山まで縦走することもできます。
秀麗富嶽十二景のおすすめの山とアクセスのまとめです。
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