都心から八ヶ岳や南アルプス、上高地などの登山口へ鉄道で移動するときによく利用する中央本線特急「あずさ1号」。主要な登山口へのバスは「あずさ1号」と接続しているため、この列車に乗れば登山口に午前中に到着することができます。
この記事では、「あずさ1号」から乗り継ぐことのできる登山口への路線バスのダイヤを含めた「乗り継ぎ時刻表」を紹介します。
新宿午前7時発の中央本線特急「あずさ1号」で登山口へ
都心から中部山岳の主要エリア(八ヶ岳、南アルプス、上高地など)へ鉄道でアクセスする場合には、中央本線の特急「あずさ」「かいじ」を利用することが多いと思います。
その中でも、新宿を午前7時に発車する特急の一番列車「あずさ1号」は、各停車駅で主要な登山口への路線バスに連絡していることもあり、登山者ご用達の列車となっています。「あずさ1号」に乗車すれば、南八ヶ岳の登山口(観音平、美濃戸口)には午前10時前に、北八ヶ岳の登山口(北八ヶ岳ロープウェイ、渋の湯、麦草峠)には午前10時~11時頃、南アルプス北岳の登山口である広河原には午前11時頃、上高地にもお昼前に到着することができます。
以下の表に示す乗り継ぎについて、以降で紹介していきます。
※一部の路線バスは2024年の運行計画が発表されていません。その場合は2023年の情報を掲載しています。ご利用の際は、必ずバス会社のWebサイトで最新情報をご確認ください。
あずさ1号 着時刻 |
行先 | 発時刻 | - | 着時刻 |
運行会社 路線名 |
予約 |
---|---|---|---|---|---|---|
甲府駅 08:27着 |
広河原 (北岳) |
甲府駅 09:05発 |
→ |
広河原 10:58着 |
山梨交通 広河原線 |
不要 |
韮崎駅 08:36着 |
みずがき山荘 (瑞牆山・金峰山) |
JR韮崎駅 08:50発 |
→ |
みずがき山荘 10:09着 |
山梨峡北交通 | 不要 |
小淵沢駅 08:53着 |
観音平 (編笠山・西岳) |
小淵沢駅 09:00発 |
→ |
観音平 09:20頃着 |
マウンテンタクシー 観音平線 |
要予約 |
尾白川渓谷駐車場 (甲斐駒ヶ岳) |
小淵沢駅 09:00発 |
→ |
尾白川渓谷駐車場 09:20頃着 |
マウンテンタクシー 南アルプス尾白線 |
要予約 | |
茅野駅 09:07着 |
美濃戸口 (赤岳・硫黄岳) |
茅野駅 09:20発 |
→ |
美濃戸口 09:58着 |
アルピコ交通 美濃戸口線 |
不要 |
北八ヶ岳RW (北横岳・蓼科山) |
茅野駅 09:20発 |
→ |
北八ヶ岳RW 09:58着 |
アルピコ交通 北八ヶ岳RW線 |
不要 | |
渋の湯 (天狗岳) |
茅野駅 09:25発 |
→ |
渋の湯 10:17着 |
アルピコ交通 奥蓼科渋の湯線 |
不要 | |
麦草峠 (にゅう・縞枯山) |
茅野駅 09:35発 |
→ |
麦草峠 10:46着 |
アルピコ交通 麦草峠線 |
不要 | |
仙流荘 (甲斐駒ヶ岳・ 仙丈ヶ岳) |
茅野駅 10:40発 |
→ |
仙流荘 11:45着 |
JRバス関東 南アルプス ジオライナー |
不要 | |
松本駅 09:38着 |
上高地 (槍・穂高) |
松本BT 10:15発 |
→ |
上高地BT 11:55着 |
アルピコ交通 ナショナル パークライナー |
要予約 |
甲府駅(南アルプス)
甲府駅からは、南アルプスの主峰、北岳の登山口となる広河原へ路線バスでアクセスできます。
広河原(北岳)
甲府駅からは、山梨交通の「広河原線」に乗車して、北岳の登山口となる「広河原」にアクセスできます。所要時間は2時間弱と長いので、なるべく早めに並んで座席を確保することをおすすめします。
- バス路線名: 広河原線
- 運行会社: 山梨交通株式会社
- 運行経路: 甲府駅~夜叉神峠登山口~広河原
- 運行期間: 2024年6月21日(金)~2024年11月4日(月・祝)
- 運賃(最寄駅から): 2400円
- Webサイト: 山梨交通株式会社 広河原線
- 概要: 北岳の登山口「広河原」へは、甲府駅から山梨交通の路線バス「広河原線」に乗車し、約2時間の「広河原」バス停で下車します。運賃は2,400円で、バスの運行期間は2024年6月21日から11月4日までです。
あずさ1号から乗り継ぐと、広河原の到着は午前11時前となります。広河原から2時間ほどのところに建つ白根御池小屋へは余裕をもって到着できます。日の長い時期で健脚の方なら、北岳肩の小屋に到着することもできます。
2023年8月に、あずさ1号からの乗り継ぎで、北岳に登ってきました。1日目は白根御池小屋に、2日目は北岳山荘に宿泊する2泊3日の行程でした。そのときの様子は、以下の記事をご覧ください。
韮崎駅(奥秩父)
韮崎駅からは、奥秩父の名峰にして百名山の瑞牆山・金峰山の登山口となる「みずがき山荘」行きのバスが出ています。
みずがき山荘(瑞牆山・金峰山)
韮崎駅からは、山梨峡北交通の登山バス「韮崎瑞牆線」に乗車して、瑞牆山や金峰山の登山口となる「みずがき山荘」にアクセスできます。
- バス路線名: 韮崎瑞牆線
- 運行会社: 山梨峡北交通株式会社
- 運行経路: 韮崎駅~みずがき山荘
- 運行期間: 2024年4月6日(土)~11月23日(土)
- 運賃(最寄駅から): 2300円
- Webサイト: 山梨峡北交通株式会社 韮崎瑞牆線
- 概要: 韮崎瑞牆線はJR韮崎駅からみずがき山荘までのバス路線です。運行期間は2024年4月6日から11月23日までです。平日、土休日、特定日でダイヤが異なります。JR韮崎駅~みずがき山荘の運賃は2,300円です。終点のみずがき山荘からは瑞牆山、金峰山に、途中の茅ヶ岳・金ヶ岳登山道入口バス停からは茅ヶ岳に登ることができます。
あずさ1号から乗り継ぐと、みずがき山荘には午前10時過ぎに到着します。瑞牆山であれば日帰りが可能です。金峰山にも登るのであれば、みずがき山荘から1時間弱のところにある富士見平小屋に宿泊するとよいでしょう。森の中のテント場もあるので、テント泊デビューにもおすすめです。
以下の記事は、あずさ1号からの乗り継ぎで、瑞牆山にテント泊で登ってきたときの記録です。
また、同じくあずさ1号からの乗り継ぎで、金峰山に登り、金峰山小屋に宿泊したこともあります。その時の山行の様子は、以下の記事をご覧ください。
小淵沢駅(南八ヶ岳・南アルプス)
小淵沢駅からは、マウンテンタクシーが運行する予約制の乗合タクシーが、観音平と尾白川渓谷駐車場へと運行されています。いずれもあずさ1号から乗り継げるダイヤでの運行です。
観音平(編笠山・権現岳・西岳)
小淵沢駅からは、南八ヶ岳の編笠山や権現岳、西岳の登山口となる「観音平」まで、マウンテンタクシーが予約制の乗合タクシーを運行しています。
- バス路線名: 観音平線
- 運行会社: マウンテンタクシー
- 運行経路: 小淵沢駅~観音平
- 運行期間: 2024年6月15日(土)~11月15日(金) の毎日
- 運賃(最寄駅から): 1500円
- Webサイト: マウンテンタクシー 観音平線
- 概要: マウンテンタクシー 八ヶ岳観音平線は、中央本線の小淵沢駅から観音平登山口までの予約制乗合タクシーです。運行期間は2024年6月15日から11月15日までで、平日の片道運賃は1500円、土日祝日は1800円です。行き便は小淵沢駅を午前9時に出発、帰り便は観音平登山口を16時に出発します。前日までの予約が必要です。
マウンテンタクシーは、通常のタクシーよりも安価な運賃で登山口までアクセスできるサービスです。マウンテンタクシーは予約制です。定員が少ないので、早めに予約をしておきましょう。
運行期間は例年6月中旬~11月中旬です。期間中は平日も含めて毎日運行となっています。
マウンテンタクシーが予約できない場合や、運行期間外の場合には、通常のタクシーを予約しておきましょう。観音平までは3,500円程度です。
以下の記事は、あずさ1号から事前に予約した(通常の)タクシーで観音平にアクセスし、日帰りで編笠山に登った時の記録です。
尾白川渓谷駐車場(甲斐駒ヶ岳)
小淵沢駅から尾白川渓谷駐車場まで、同じくマウンテンタクシーが乗合タクシーを運行しています。尾白川渓谷駐車場は、甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根)の登山口です。
- バス路線名: 南アルプス尾白線
- 運行会社: マウンテンタクシー
- 運行経路: 小淵沢駅~尾白川渓谷駐車場
- 運行期間: 2024年6月15日(土)~11月15日(金) の毎日
- 運賃(最寄駅から): 1500円
- Webサイト: マウンテンタクシー 南アルプス尾白線
- 概要: マウンテンタクシー/MOUNTAIN TAXIは、予約制の乗り合いタクシーです。運行区間は小淵沢駅~尾白川渓谷駐車場です。運行期間は2024年6月15日(木)~11月15日(水)の毎日で、平日の片道運賃は1500円、土日祝日の片道運賃は1800円です。行き便は午前9時に小淵沢駅を出発、帰り便は16時に尾白川渓谷駐車場を出発します。
こちらも予約制となっていますので、早めに予約をしておきましょう。
甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根は、標高差が2,200メートルにもなり、途中、ハシゴや鎖場が連続する上級者向けのコースです。山頂までのコースタイムは10時間以上にもなりますので、あずさ1号~マウンテンタクシーで登山口にアクセスする場合は、途中の七丈小屋に宿泊する行程がよいでしょう。
茅野駅(南八ヶ岳・北八ヶ岳・南アルプス)
茅野駅からは、南八ヶ岳の登山口となる美濃戸口、北八ヶ岳の登山口となる北八ヶ岳ロープウェイ、渋の湯、麦草峠、南アルプスの登山口となる仙流荘へバスが運行されています。いずれもあずさ1号から乗り継ぐことができます。
美濃戸口(赤岳・横岳・硫黄岳)
茅野駅から美濃戸口へは、アルピコ交通の路線バス「美濃戸口線」が運行しています。赤岳や硫黄岳などの登山口となる美濃戸口までアクセスできます。
- バス路線名: 美濃戸口線
- 運行会社: アルピコ交通株式会社
- 運行経路: 茅野駅~美濃戸口
- 運行期間: 2024年1月1日~12月31日
- 運賃(最寄駅から): 1700円
- Webサイト: アルピコ交通株式会社 美濃戸口線
- 概要: 赤岳など南八ヶ岳の登山口となる「美濃戸口」へは、茅野駅からアルピコ交通の路線バス「美濃戸口線」に乗車し、約40分の美濃戸口バス停で下車します。運賃は1,700円です。バスの運行期間は、夏季ダイヤでの運行は2024年4月27日から10月27日までで、7月下旬~8月下旬は毎日運行、それ以外の時期は土休日のみの運行です。10月下旬~4月下旬の間は冬季ダイヤでの運行となり、土休日と年末年始のみの運行となります。
美濃戸口線は通年運行ですが、年末年始と7月下旬~8月下旬の夏山シーズンを除くと土休日のみの運行となっています。美濃戸口線のバスが運行されていない日は、茅野駅からタクシーを利用する必要があります。タクシーの運賃は6,000円程度です。
あずさ1号から乗り継ぐと、美濃戸口には午前10時頃に到着できます。美濃戸口から赤岳や硫黄岳の麓にある赤岳鉱泉・行者小屋までのコースタイムは約3時間。13時前後には到着できますので、ここで1泊する行程がおすすめです。健脚であれば、さらに1時間半の行程で赤岳山頂下にある赤岳展望荘まで登ることも可能でしょう。
あずさ1号からタクシーに乗車して美濃戸口にアクセスし、赤岳鉱泉でテント泊をしたときの記録です。平日でバスの運行がなかったのでタクシーを利用しましたが、バスでも同じくらいの時間になると思います。
北八ヶ岳ロープウェイ・蓼科山登山口(北横岳・蓼科山)
北横岳の登山口となる「北八ヶ岳ロープウェイ」や、蓼科山の登山口の一つ「蓼科山登山口」へは、茅野駅からアルピコ交通の「北八ヶ岳ロープウェイ線」に乗車します。あずさ1号から乗り継ぐと、北八ヶ岳ロープウェイの山麓駅には午前10時過ぎに到着できます。
- バス路線名: 北八ヶ岳ロープウェイ線
- 運行会社: アルピコ交通株式会社
- 運行経路: 茅野駅~北八ヶ岳ロープウェイ
- 運行期間: 通年
- 運賃(最寄駅から): 1500円
- Webサイト: アルピコ交通株式会社 北八ヶ岳ロープウェイ線
- 概要: 北八ヶ岳ロープウェイ線は、茅野駅から北八ヶ岳ロープウェイを経由して、車山高原までを結ぶバス路線です。通年運行のバス路線ですが、夏季ダイヤでの運行は2024年4月27日〜10月27日です。10月下旬~4月下旬は冬季ダイヤでの運行となります。茅野駅から北八ヶ岳ロープウェイまでの運賃は1,500円、所要時間は45~50分です。
アルピコ交通の「北八ヶ岳ロープウェイ線」で北八ヶ岳ロープウェイの山麓駅までアクセスし、北八ヶ岳ロープウェイに乗車すれば、標高2,237メートルの山頂駅まで簡単に行くことができます。北横岳の山頂までは約1時間です。
また、「蓼科山登山口」バス停で下車すれば、蓼科山に登ることもできます。ただし、蓼科山登山口へのバスは1日1往復(夏季ダイヤ)のみですので、バスの時間に注意しましょう。
渋の湯(天狗岳・にゅう)
北八ヶ岳の天狗岳やにゅうの登山口となる「渋の湯」へは、茅野駅からアルピコ交通の「奥蓼科渋の湯線」に乗車します。
- バス路線名: 奥蓼科渋の湯線
- 運行会社: アルピコ交通株式会社
- 運行経路: 茅野駅~渋の湯
- 運行期間: 通年(土休日、年末年始・夏山シーズン)
- 運賃(最寄駅から): 1600円
- Webサイト: アルピコ交通株式会社 奥蓼科渋の湯線
- 概要: 奥蓼科渋の湯線は、茅野駅からアルピコ交通が運行している路線バスです。天狗岳やにゅうの登山口となる「渋の湯」へは、茅野駅から約50分、運賃は1,600円です。通年の土休日運行(年末年始、夏季登山シーズンは平日も運行)です。2024年の夏季ダイヤの期間は2024年4⽉27⽇〜2024年10⽉27⽇です。
茅野駅から渋の湯までの所要時間は約1時間、あずさ1号から乗り継ぐと午前10時半前に渋の湯に到着できます。
渋の湯から東天狗岳までのコースタイムは約3時間半。あずさ1号から乗り継ぐ場合、日帰りは厳しくても、天狗岳周辺の山小屋(根石岳山荘や黒百合ヒュッテなど)に宿泊すれば、北八ヶ岳の登山を楽しめます。
アルピコ交通「奥蓼科渋の湯線」は通年運行ですが、夏山シーズン(7月下旬~8月下旬)以外は土休日のみの運行です。運行日を間違えないように注意しましょう。
麦草峠(にゅう・白駒池・縞枯山)
麦草峠へは、茅野駅からアルピコ交通の路線バス「麦草峠線」に乗車して約1時間10分で到着します。
- バス路線名: 麦草峠線
- 運行会社: アルピコ交通株式会社
- 運行経路: 茅野駅~麦草峠
- 運行期間: 2024年7月13日~2024年10月20日
- 運賃(最寄駅から): 2000円
- Webサイト: アルピコ交通株式会社 麦草峠線
- 概要: 北八ヶ岳の登山口「麦草峠」へは、茅野駅からアルピコ交通の路線バス「麦草峠線」に乗車し、約1時間10分の終点「麦草峠」バス停で下車します。運賃は2,000円で、バスの運行期間は、2024年7月13日から2024年10月20日までです。
あずさ1号から乗り継ぐと、麦草峠には午前10時45分頃の到着となります。南へ歩けば白駒池や高見石小屋、にゅうなどに行くことができます。また、北へ向かえば、茶臼山・縞枯山を経由して北横岳(北八ヶ岳ロープウェイ)まで歩くこともできます。麦草峠は北八ヶ岳トレッキングの拠点として便利な位置にあります。
アルピコ交通の「麦草峠線」は、運行期間中は平日も含めて毎日運行ですが、運行期間が例年7月中旬~10月中旬と、他の八ヶ岳方面への路線バスに比べて短くなっていますのでご注意ください。
仙流荘(戸台パーク)(甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳)
甲斐駒ヶ岳や仙丈ヶ岳の登山口となる北沢峠へは、茅野駅から仙流荘(戸台パーク)行きのバスに乗車し、仙流荘で北沢峠行きの南アルプス林間バスに乗り換えます。
あずさ1号から茅野駅で乗り継ぐ場合には、ジェイアールバス関東が運行する「南アルプスジオライナー」が便利です。
- バス路線名: 南アルプスジオライナー
- 運行会社: JRバス関東
- 運行経路: 茅野駅~戸台パーク(仙流荘)
- 運行期間: 2024年7月12日~10月14日の金・土・日・祝、8月2日~18日の毎日
- 運賃(最寄駅から): 1780円
- Webサイト: JRバス関東 南アルプスジオライナー
- 概要: 南アルプスジオライナーバスは、茅野駅から戸台パーク(仙流荘)までを結ぶバス路線です。バス運行会社はJRバス関東で、甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳の登山口である北沢峠までの運賃は1780円です。バスの運行期間は2024年7月12日~10月14日で、期間中の金曜・土曜・日曜・祝日に運転されます。8月2日~18日は毎日運転されます。
あずさ1号から「南アルプスジオライナー」に乗り継ぐと、仙流荘には11時45分、南アルプス林間バスに乗り換えて、北沢峠には13時05分に到着します。当日の登山は難しいですが、北沢峠周辺の山小屋やテント場に前泊する行程で利用できます。
松本駅(北アルプス南部)
松本駅からアルピコ交通の上高地線に乗り換えて上高地を目指すことができます。あずさ1号からの乗り継ぎであれば、松本駅から乗り換えなしで上高地まで直通するバス「ナショナルパークライナー」がおすすめです。
上高地(槍・穂高連峰、焼岳)
北アルプス南部、槍・穂高連峰の登山基地となる上高地へは、松本駅からアルピコ交通上高地線の電車とバスを乗り継ぐ方法が一般的です。松本駅から新島々駅までは電車で、新島々駅から上高地まではバスを利用します。
- バス路線名: 上高地線
- 運行会社: アルピコ交通株式会社
- 運行経路: 松本駅~新島々駅~上高地
- 運行期間: 2024年4月17日~11月15日
- 運賃(最寄駅から): 2710円
- Webサイト: アルピコ交通株式会社 上高地線
- 概要: 槍ヶ岳や穂高連峰、蝶ヶ岳などの登山口「上高地」へは、松本駅からアルピコ交通株式会社の上高地線(電車)に乗り、終点の新島々駅で路線バスに乗り継ぎます。松本駅から上高地までの所要時間は2時間弱で、運賃は2,710円です。新島々駅~上高地のバスの運行期間は2024年4月17日から11月15日までです。
ただ、あずさ1号から乗り継ぐ場合には、松本駅前にある松本バスターミナルから上高地に直通する予約制のバス「ナショナルパークライナー」がおすすめです。途中の乗り換えが不要ですし、上高地線の電車とバスを乗り継ぐよりも早く上高地に到着できます。
- バス路線名: ナショナルパークライナー
- 運行会社: アルピコ交通株式会社
- 運行経路: 松本駅~上高地
- 運行期間: 2024年4月17日(水)~11月15日(金)
- 運賃(最寄駅から): 2570円
- Webサイト: アルピコ交通株式会社 ナショナルパークライナー
- 概要: ナショナルパークライナーは、松本駅から上高地までの予約制バスで、松本駅→上高地の片道2本のみの運行です。運行期間は2024年4月17日から11月15日までです。松本駅~上高地の片道運賃は2,570円です。
アルピコ交通が運行する「ナショナルパークライナー」は、松本駅から上高地への直通バスです。早朝の上高地行きと、あずさ1号から乗り継げる上高地行きの2本のみの運行で、逆方向の松本駅行きは運行していません。
あずさ1号から「ナショナルパークライナー」に乗り継ぐと、上高地には11時55分に到着します。お昼過ぎに上高地を出発すれば、徳沢や横尾、岳沢小屋あたりまでは明るいうちに到着することができます。
「あずさ1号」お得なきっぷと荷物置き場の位置
あずさ1号に乗車するときに利用したいお得なきっぷと、車内の荷物置き場の位置を紹介します。
「あずさ」の特急券が35%引きになる「在来線チケットレス特急券(トク割)」
あずさ号は特急列車のため、乗車する区間の乗車券と特急券が必要となります。乗車券としては、東京・新宿~松本の全区間でSuica等の交通系ICカードを利用することができます。
一方、特急券は、スマートフォン等で手軽に購入できるチケットレスの特急券「在来線チケットレス特急券」を利用することができます。「在来線チケットレス特急券」は、通常の紙の特急券に比べると100円引きです。さらに、席数限定ですが、特急料金が35%引きになる「在来線チケットレス特急券(トク割)」もあります。
新宿駅から今回の記事で紹介している各駅への特急料金は、以下のようになっています。
通常料金 |
在来線チケット レス特急券 |
在来線チケットレス 特急券(トク割) |
|
---|---|---|---|
新宿~甲府 | ¥1,580 | ¥1,480 | ¥1,020 |
新宿~韮崎 | ¥1,580 | ¥1,480 | ¥1,020 |
新宿~小淵沢 | ¥2,240 | ¥2,140 | ¥1,450 |
新宿~茅野 | ¥2,240 | ¥2,140 | ¥1,450 |
新宿~松本 | ¥2,550 | ¥2,450 | ¥1,650 |
※上記の特急料金以外に、乗車券(運賃)が必要となります。
交通系ICカードと「在来線チケットレス特急券(トク割)」を併用すれば、駅で紙のきっぷを一切受け取らず、完全にチケットレスでの乗車ができます。テント泊など荷物の多いときにはとても便利です。
「在来線チケットレス特急券」については、以下の記事で詳しく紹介しています。購入方法も紹介していますので、ぜひご覧ください。
「あずさ」の荷物置き場の位置
特急「あずさ」の普通車指定席では、客室内に荷物置き場が設けられています。ただし、すべての車両ではなく、おおむね2両に1ヵ所程度となっています。
テント泊など大型のザックは、網棚に上げるのも大変ですし、足元に置くには大きすぎます。そんなときは、客室の端に設けられている荷物置き場を活用しましょう。荷物置き場の位置は以下のとおりです。
号車 | 席番号 |
---|---|
1号車 | 12C-D |
3号車 | 15C-D |
5号車 | 17C-D |
7号車 | 17C-D |
10号車 | 17C-D |
12号車 | 15C-D |
グリーン車の9号車にも荷物置き場はありますが、客室内ではなくデッキに設置されています。
テント泊などで大型のザックを持ち込むときは、客室内の荷物置き場が便利です。荷物置き場の近くの座席を確保すれば下車するときも安心ですね。
特急「あずさ」の車内の様子やおすすめのきっぷについては、筆者が運営する鉄道関連のブログでも紹介していますので、ぜひご覧ください。
以上、「【あずさ1号】八ヶ岳・南アルプス・上高地への乗り継ぎ時刻表(2024年版)」でした。八ヶ岳や南アルプス、上高地へのアクセスとして便利な「あずさ1号」。各駅で乗り継げるバスの時刻を把握しておけば、当日の山行計画を立てるのにも役立ちますね。
関連記事
八ヶ岳の主要登山口への公共交通機関でのアクセス方法のまとめです。南八ヶ岳と北八ヶ岳で記事を分けています。鉄道駅から登山口へのバスを中心に紹介していますので、ぜひご覧ください。
八ヶ岳の主要登山口への公共交通機関でのアクセス方法のまとめです。本記事で紹介した広河原や仙流荘(北沢峠)へのアクセス方法も紹介していますので、ぜひご覧ください。
各地から上高地へのアクセス方法のまとめです。
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