奥秩父エリアの特徴
奥秩父は、奥多摩との境目にある雲取山から西へ、飛竜山や甲武信ヶ岳、国師ヶ岳、金峰山へと続く主脈を中心とした山域です。山梨県、埼玉県、長野県の県境付近にまたがっています。
山頂付近まで樹林帯に覆われた山が多く、深い森の雰囲気を味わえます。標高2,000~2,500メートルの中級山岳が多く、登りごたえのある山が揃っています。
奥秩父エリア レベル別おすすめの山
私がこれまでに登ってきた奥秩父の山から、レベル別におすすめの山を紹介します。
初心者向けのおすすめの山
奥秩父の主脈からは外れていますが、お手軽に登れて、山頂付近からの絶景や見事な稜線歩きを楽しめるのが大菩薩嶺です。標高は2,057メートルと2,000メートルを超えていますが、登山口の上日川峠の標高が1,500メートルを超えているため、標高差は500メートルほど。やや急な登りはあるものの、初心者でも登れる日本百名山です。
大菩薩嶺~大菩薩峠を結ぶ稜線は、短いながらも素晴らしい眺望があります。上日川峠を起点に周回するコースのコースタイムはわずか3時間半程度です。
中級者向けのおすすめの山
奥秩父の主脈にある金峰山のお隣の山が瑞牆山です。山体すべてが花崗岩でできている岩峰です。その姿はきわめて特徴的で、一度見たら絶対に忘れられないでしょう。
韮崎駅から路線バスでアクセスできる瑞牆山荘からのピストンがおすすめです。コースタイムは往復で約5時間。途中から大きな岩がゴロゴロとした急登が続き、鎖場もいくつかあります。
山頂からの景色はまさに絶景! 八ヶ岳から南アルプス、富士山まで、まさ大展望です。
日帰りで登ってもいいですし、テント泊デビューにもおすすめです。途中にある富士見平小屋のテント場は、登山口からわずか50分。しかも、瑞牆山へのルートの途中にあります。私も、この富士見平小屋でテント泊デビューしました。
瑞牆山のお隣にある金峰山は、標高2,599メートルの山です。瑞牆山と同じく日本百名山の一つです。山頂からの眺望は見事で、まさに360度の大展望。関東甲信越のメジャーな山が全て見えるのではないかと思えるほどの絶景です。
瑞牆山荘からのルートでは、この稜線を登っていくことになります。危険なところはありませんが、ハイマツの岩稜帯が続き、まるでアルプスのような雰囲気。いくつかの岩峰の超えていきますが、次第に山頂付近にある金峰山のシンボル「五丈岩」が近づいてきます。
瑞牆山荘から金峰山山頂までの登山道や眺望については、以下の記事をご覧ください。
金峰山に登るなら、山頂下にある金峰山小屋泊もおすすめです。こじんまりとした山小屋ですが、食事がおいしく、空いていればゆったりとくつろげる、居心地の良い山小屋です。
奥秩父主脈上にある山の一つ甲武信ヶ岳は、初夏のシャクナゲと山頂からの展望が素晴らしい日本百名山です。登山ルートが多くあり、西沢渓谷から徳ちゃん新道で登るルートは、急登が続いてキツいですが、中腹からのシャクナゲは見事です。
また、長野県側からのルートである千曲川源流ルートは、千曲川の源流から流れる沢沿いの涼やかな道が続きます。距離は長めですが、傾斜は緩やかで歩きやすいルートです。
コースタイムが長いので、山頂直下にある甲武信小屋に宿泊するのがおすすめです。
奥秩父エリアへの公共交通機関でのアクセス
奥秩父の主要な山の登山口へは、主に中央本線の駅から路線バスでアクセスできます。一部は予約制のツアーバスとなっています。
鉄道駅から奥秩父の主要な登山口への路線バスでのアクセスについては、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
また、路線バスの最新情報については、登山口への路線バスの情報を素早く検索できるWebアプリ「登山口バスナビ」もご利用ください。