パノラマ銀座縦走の2日目は、燕山荘から大天井岳を経て常念小屋までを歩きます。パノラマ銀座コースで最も景色が良い稜線歩きを楽しめる区間です。午前中はお天気に恵まれて、槍・穂高連峰を眺めながら稜線歩きを楽しめました。大天井岳山頂からの絶景も最高! 午後は雲が多くなりましたが、雷鳥に多く会うことができ、楽しい一日となりました。
【燕山荘】燕山荘前で御来光を眺めて出発!
1日目は、中房温泉の登山口からスタートして燕岳に登頂。燕山荘に宿泊しました。そのときの様子は前回の記事をご覧ください。
2日目は燕山荘前でご来光を眺めたあと、出発します。
燕山荘前から眺める御来光と槍・穂高のモルゲンロート
2日目は、午前4時過ぎに起床。3時半過ぎくらいから、周りの人たちは起きて支度を始めていたようです。夏山の朝は早いですね。私は、とりあえず簡単に支度を済ませて、4時半頃にカメラを持って外へ出てみます。
夜中に一時的に雨が降ったようですが、この時間は良く晴れています。雨のおかげか、昨日よりも空気が澄んでいるようで、槍ヶ岳がくっきりと見えました。
日の出は午前4時43分頃のはずでしたが、安曇野側は低いところに雲がかかっていたため、その雲から太陽が出てきたのは4時52分頃でした。
燕山荘に泊まった人たちが大勢で眺める御来光。待っている間は風が冷たくて寒かったですが、素晴らしい日の出を眺めることができました。
見事だったのは、槍ヶ岳や穂高連峰、常念山脈のモルゲンロート。うっすらと赤く染まる山並みがとても美しいです。昨年、涸沢カールから眺めた穂高連峰のモルゲンロートも素晴らしかったですが、こちらも負けていませんね。
昨日は雲がかかりがちだった燕岳も、この時間はきれいに見えました。燕岳のすぐ左側に見えるのは立山。富士ノ折立から雄山の稜線のようです。写真右端、小さく見える双耳峰が鹿島槍ヶ岳、その手前にうっすら見えるのが爺ヶ岳のようです。
素晴らしい御来光と景色に感謝して、燕山荘に戻ります。
お弁当を受け取って出発!
朝食をお弁当に変更してもらったので、受付で受け取ります。どこか景色の良さそうなところで食べようという魂胆です。朝食は、持参した無印良品の不揃いバウムで軽く済ませました。
寝床と荷物を片付けてから燕山荘を出発します。
午前5時40分頃、燕山荘前で支度をします。燕山荘のテント場、昨夜はテントがぎっしりでしたが、この時間は撤収してもう出発された方が多いようです。テント泊の朝はさらに早いのですね。
燕岳ともお別れです。ここから、いよいよパノラマ銀座の稜線歩きが始まります!
【燕山荘~大天井岳】パノラマ銀座屈指の絶景稜線歩き! 大天井岳は槍ヶ岳の展望台!
燕山荘を出発し、常念山脈の稜線を南下します。大天井岳近くまでは、多少のアップダウンはあるものの快適な稜線歩き。槍・穂高の絶景を眺めながら歩けます。大天井岳への登りはなかなかしんどいですが、山頂からは槍ヶ岳が目の前に! 素晴らしい眺望に感動です。
槍ヶ岳を目の前に眺めながらの絶景稜線歩き!
午前5時45分頃、燕山荘前を出発します。燕山荘のすぐ下にある「大天井岳・槍ヶ岳・常念岳方面」の標識のある方へ歩いていきます。
ハイマツ帯の道を進んでいきます。目の前に槍ヶ岳と穂高連峰を眺めながらの絶景稜線歩きです。左側の山が最初に目指す大天井岳で、右手前から続く稜線を歩いていきます。
燕山荘からしばらくは、目立ったアップダウンもなく、快適な稜線歩きを楽しめます。どちらを見ても素晴らしい絶景で、まさに「パノラマ銀座」の名にふさわしい道です。
少し目を右側(西側)に向ければ、こんな絶景がどこでも見えるのです。
このあたりから、少しアップダウンが続くようになります。が、相変わらず目の前に槍ヶ岳を望みながらの絶景稜線歩きが続きます。
絶景を眺めながら蛙岩へ
手前の稜線に沿って歩き、写真左奥に見える大天井岳を目指します。手前の稜線は少し凸凹しているので、小刻みなアップダウンがあります。
ハイマツ帯が途切れた砂礫地には、コマクサがたくさん咲いています。この時期、この絶景だけでなく、高山植物も楽しめるのがいいですね。
コマクサだけでなく、登山道脇にはいろいろな高山植物が咲いています。この黄色のお花はミヤマキンバイかキンポウゲかな? 黄色のお花は似ているので見分けるのが難しいです……。
しばらく稜線沿いに歩くと、目の前に大きな岩が見えてきました。これが蛙岩(げえろいわ)のようです。蛙の形に見えるでしょうか…?
蛙岩を過ぎると、だいぶ大天井岳が近くに見えるようになってきました。といっても、ここからはさらにアップダウンが多くなりそうです。
ここまで1時間弱。景色を眺めながら、写真を撮ったりして、ゆっくりと歩いてきました。この絶景ですから、景色を楽しまないと損ですよね。
色とりどりの高山植物を眺めて「大下りノ頭」へ
槍穂の絶景も素晴らしいですが、少し振り返ってみると、北アルプス北部の名峰たちも良く見えます。目の前に見える穂高連峰や槍ヶ岳からずっと続いている飛騨山脈の主稜線です。
パノラマ銀座のルートがある常念山脈は、飛騨山脈の主稜線からは外れていますが、そのおかげで、主稜線の素晴らしい山々を眺めながら歩けるのです。
タカネヤハズハハコかな? このあたりから先は、色とりどりの高山植物が目を楽しませてくれます。
燕岳に登る登山道でも見かけたハクサンフウロ。薄い紫色の花びらがきれいです。たくさん咲いていました。
午前6時45分過ぎ、燕山荘を出発してから約1時間で、「大下りノ頭」に到着しました。目の前に大きな山体の大天井岳がどーんと見え、その背後には槍ヶ岳が見える絶景ポイントです。だいぶ歩いてきた感じがしますが、大天井岳までは3.5km。目の前に見えますが、まだ遠いようです。
「大下りノ頭」の名前のとおり、ここから先は急坂を下っていきます。
急登を超えて大天井岳の目の前へ!
大下りノ頭からは、ややザレ気味の斜面を下ります。といっても、すぐ先にまた稜線の登りが見えています。
ウサギギクの花でしょうか? このコース、絶景と高山植物の両方を楽しめますが、なかなか忙しいです(笑)
白いシャクナゲも少し残っていました。ハクサンシャクナゲ。
再び登りへ。このあたりから、たまに低木の樹林帯があったりして、少し登山道の雰囲気が変わってきます。この登りはかなり急ですが、長くは続きません。
ちょうど森林限界との境界線なのでしょうか。樹林帯の下の斜面には草原が広がっていて、白、薄紫、黄色の色とりどりの花が咲くお花畑が広がっていました。
低木の樹林帯を抜けると、今度は花崗岩の滑りやすい登りへ。
岩陰にはチシマギキョウが咲いていました。この花も色鮮やかできれいですね。
樹林帯を抜けて、再び砂礫地とハイマツ帯が交互に続く縦走路へ。
砂礫地の斜面には、コマクサが一面に咲いています。いろいろな高山植物を見てきましたが、やはりこの時期の主役はコマクサのようです。咲いている花の数が圧倒的に多いです。
シロツメクサ イワツメクサかな? 白色がまぶしいお花です。
午前7時40分、燕山荘から2時間弱で、大天井岳の目の前までやってきました。大天井岳の山腹に斜めに付けられている登山道を登っていくようです。ここから先は、今日一番の登りです。
【大天井岳】槍ヶ岳を目の前で眺める絶景の展望台、大天井岳へ!
2日目は縦走路を歩くのがメインですが、大天井岳のピークもハイライトの一つ。パノラマ銀座最高峰となる標高2,922メートルの山頂からは、目の前に槍ヶ岳を望む大展望!
いったん下り大天井岳の登りへ
大天井岳の登りを目の前に、シャリバテ防止にと行動食を軽く食べることにします。あの登りはかなりキツそうなので……。
大天井岳への登りには、いったんここを下って、木の階段で登り返すことになるようです。地図を見ると「切通岩」というのがありますが、あの木の階段で登るところが切通岩かな? 何となく切通しっぽく見えます。
鞍部への下りには、鎖場とハシゴがあります。パノラマ銀座ではあまり鎖場や岩場はありませんが、ここは注意して下ります。
ハシゴを降りたところから、木の階段ですぐに登り返しです。ここから大天井岳の山頂まで、標高差200メートル以上の登り返しです。
急な木の階段を登りきると、分岐がありました。右へ行くと、大天井岳の山頂を巻いて槍ヶ岳へ向かうようです。ここは写真の奥側へ。写真では見えにくいですが、常念岳と書いてあります。
山腹をひたすら登って大天荘へ
先ほどの分岐から、大天井岳の山腹に付けられた登山道をひたすら登っていきます。今日一番の登り! それでも、「大天荘まで500メートル」の看板に救われます。この看板、100メートル毎にあるので、これを目安にしながら登っていきましょう。幸いにして、標高差ではなく距離を示しているようです(笑)
遠くから見たほど急ではありませんが、大きな岩や石が多めなので、ゆっくりと登っていきます。
息が切れてきたら、立ち止まって休憩。景色を眺めたり、お花を眺めたり。登山道脇の斜面にはチングルマの群生! たくさんの花を咲かせていました。ここの群生はなかなか見事でした。
ここまで歩いてきた稜線も一望! 写真中央やや左が燕岳、その右側に燕山荘がありますが、そこからこの稜線を手前側に向けて歩いてきたわけです。
果てしない登りに見えましたが、実際には分岐から20分ちょっとで大天荘が見えてきました。あと一息!
大天荘に到着しました。ここから山頂へは10分ほど。ザックをデポして、空身で登る方が多いようですが、山頂でお弁当を食べようと思っていたので、ザックを背負ったまま山頂へ向かいます。
大天井岳山頂からの大展望を眺めながらお弁当!
大天荘から大天井岳山頂までは、大きな石や岩が多めですが、比較的緩やかな道を登っていきます。
大天井岳山頂への途中に、チングルマなどの高山植物がたくさん咲いていました。
午前8時半過ぎ、燕山荘を出発してから3時間弱で、大天井岳の山頂に到着! 目の前には槍ヶ岳、そして、穂高連峰へと続く稜線がバッチリ見えています。今回の縦走では、山頂からの眺望は大天井岳がNo.1ですね。
本当に見事というしかない大展望! 日本の屋根、北アルプスの山々がすべて見えるのではないかという眺望です。
どの方向も素晴らしい眺望ですが、やはりすぐ近くに見える穂高連峰~槍ヶ岳の迫力がすごいです。写真左側には涸沢カール、その左上から前穂高岳~吊尾根~奥穂高岳が見えています。
手前の稜線は大天井岳から西岳経由で槍ヶ岳を目指す喜作新道。「表銀座コース」は、この尾根を歩き、西岳から東鎌尾根(写真では左側から槍ヶ岳へと登る尾根)を登って槍ヶ岳を目指します。危険箇所のほとんどないパノラマ銀座コースと比べると一段レベルが上の縦走コースですが、いずれ歩いてみたいと思っています。
まだ雪が多く残る涸沢カールです。カールの下の方に赤い屋根の建物が見えますが、涸沢ヒュッテでしょう。
燕岳から大天井岳までの常念山脈の稜線です。安曇野側(写真では右側)からだいぶガスが上がってきてしまいましたが、先ほどまで歩いてきた稜線はまだ見えていました。
このあと歩く予定の稜線です。東大天井岳~横通岳~常念岳と続きます。奥に見える雲が少しかかっている山が常念岳。その常念岳の手前の鞍部にある常念小屋が、今日の目的地です。
大天井岳山頂からの大展望を動画でも撮ってみました。本当に素晴らしい眺望ですので、ぜひ登ってみてほしいと思います。
大天井岳の山頂横のスペースに腰かけて、ちょっと遅い朝食に、燕山荘のお弁当をいただくことにします。この絶景を眺めながら食べるお弁当は最高ですね! おなかがすいていたので、あっという間に食べ終えてしまいました。
【大天井岳~常念小屋】小ピークも踏んで常念小屋へ、雷鳥の親子とも遭遇!
大天井岳から常念山脈をさらに南下し、今日の宿となる常念小屋を目指します。途中の東大天井岳、横通岳のピークにも登頂。午後はガスが出てきてしまいましたが、そのおかげか、雷鳥の親子に三度も出会うことができました。
高山植物と槍穂を眺めながら続く稜線歩き!
大天荘まで戻ってきました。時刻は午前10時過ぎ。大天荘で水を1リットル(200円)補給し、トイレ(200円)をお借りしました。
昨日、燕山荘で食事のときにお話していた方と大天井岳の山頂でお会いして、一緒に大天荘まで下ってきました。燕山荘にもう一泊して明日下山されるそうで、今日はのんびりするとのこと。この絶景ですから、行程に余裕を持って、ぼんやりと景色を眺める時間があるのもいいですね。
さて、私はもう少し常念山脈の稜線を南へ向けて歩きます。もっとも、今日は予定していたよりも早く燕山荘を出発できたので、行程にはだいぶ余裕があります。急ぐ必要もないので、ゆっくりと常念小屋を目指すことにしましょう。
大天井岳と大天荘。大天荘の手前の広場はテント場のようですが、今日は何度もヘリでの荷揚げがあったので、テントはすでに撤収済みのようです。大天井岳山頂にいるときにも、何度もヘリが飛んできていました。
大天井岳、とても良い山だったので、今度はテント泊もしてみたいですね。まあ、それには中房温泉からテントを担いで登る体力が必要になるわけですが……。
稜線の登山道脇には、たくさんの高山植物が咲いています。チシマギキョウもあちこちで見られました。
タカネツメクサかな? まとまってたくさん咲いていました。
やはりお昼近くになってくると、安曇野側からガスが上がってきますね。まだ稜線はガスに覆われていませんが、そのうち覆われそうな勢いです。
今日はここまで燕山荘から大天井岳までの絶景稜線歩きと、大天井岳山頂からの大展望を楽しむことができたので、もうだいぶ満足しました。あとは雨さえ降らなければいい、という気分です。
黄色の斑点がかわいらしいお花。ミヤマコゴメグサでしょうか? 小さなお花なのに、とても存在感があります。
雷鳥の親子に遭遇!
ガスのかかっていない西側には、ずっと槍ヶ岳と穂高連峰が見えています。やはり、素晴らしい縦走路ですね。
ふと、小さな鳥が登山道を横切ったなぁと思ってよく見てみると、雷鳥のヒナでした。近くには親鳥。周りを見てみると、ヒナも5~6羽いました。親鳥は周囲を警戒しながら、子どもたちを遊ばせているようです。
大天井岳~東大天井岳の間で見かけた雷鳥の親子。 pic.twitter.com/eO1GeElD9i
— ひさ@乗り鉄/登山ブログ (@kz_hisa) August 6, 2023
動画でも撮影してみました。ちょこちょこと動き回る雷鳥のヒナがかわいいですね。ヒナはだいぶ大きくなっているようでした。
その後、雷鳥の母鳥はお立ち台へ。雷鳥の親鳥は高いことろから周囲を警戒するらしいですが、まさにそれをリアルで見ることができたのでした。ヒナたちは、この岩の下の草むらを駆け回っていました。
とても絵になる雷鳥さんです。しばらく眺めていましたが、なかなか逃げないので、ゆっくりと脇を通過して、先へ進むことにします。
ここまでの行程で絶景を満喫できたので、あとは雷鳥を見たいな~、と思っていた矢先でした。ラッキーでした。
東大天井岳に登頂!
そうこうしているうちに、次のピーク、東大天井岳が近づいてきました。縦走路は山腹を巻く形でつけられていますが、この写真からの位置関係でいうと奥のなだらかな斜面から山頂に上がることができます。
ここが縦走路と東大天井岳山頂への分岐となっているところ。雲で覆われていたらスルーしようと思っていましたが、下からは山頂が見えているので、行ってみることにします。ザックをデポし、カメラだけ持っていきます。
先ほどの分岐から東大天井岳山頂への道です。このなだらかな斜面をジグザグに、10分ほど登っていきます。
10分弱で山頂に到着。小さな板切れのような山名版が置かれていました。安曇野側はガスで真っ白でしたが、槍ヶ岳のほうはまだよく見えていました。
ひんやりとした風が心地よい山頂で少し休憩してから、先ほどの分岐まで戻りました。
ハイマツ帯を抜けて横通岳に登頂!
先ほどの分岐まで戻り、デポしたザックを回収して先を目指します。
分岐のすぐ下、ハイマツ帯の登山道に入る手前には、チングルマの群生がありました。きれいに花を咲かせています。だいぶガスが上がってきてしまいましたが、この時期は景色だけでなく、高山植物も楽しめるので、飽きることがありませんね。
横通岳までは、このようななだらかなハイマツ帯の道を歩いていきます。大天井岳から常念小屋の手前までは、全般的になだらかというか、おおらかな道が続きます。歩いていて、とても気持ちの良い道です。
少し雲がかかっていますが、右奥が常念岳、左手前の山が横通岳です。少し下ったあと、横通岳の山腹の緩い坂を登っていくようです。
横通岳の手前、山頂を通る道と巻道の分岐にやってきました。何も目印がないので、山頂を目指したい場合は、通り過ぎないように注意が必要です。
まだ12時半ですので、横通岳にも登ってみることにします。今のところ、ここからは山頂は見えていますし。
山腹のジグザグ道を超えると、その奥にまだ登りが続いていました。この奥に見えるところが山頂のようです。
横通岳の山頂直下までやってきました。ガスで真っ白ですが、人が立っているところが山頂です。
13時少し前に横通岳の山頂に到着! 山頂には何もありません(笑) 到着直後は真っ白で何も見えませんでしたが、少しガスが晴れると、眼下に安曇野の町を見渡すことができました。
山頂にいらっしゃった方と少しお話。今日は常念小屋でテント泊だそうです。横通岳山頂でお昼を食べてから常念小屋へ戻るとのことでした。
再び雷鳥に遭遇! 急坂を下って常念小屋に到着!
横通岳から下ります。先ほど登ってきた道を戻る必要はなく、巻道と合流するところまで下っていくことができます。
横通岳の山腹を巻く道との合流地点で、再び雷鳥に遭遇しました。写真には写っていませんが、やはりヒナを連れていました。今日はよく雷鳥に会いますね。以前、蝶ヶ岳に登った時には全く会えなかったのですが。季節的なものか、天候的なものか、ただの運なのか……。
巻道との合流点から10分ほどで、常念小屋が見えてきました。その奥には常念岳がそびえています。常念岳の大きさにびっくり! 常念小屋は、ここから急坂を下ったところの鞍部に建っています。
少し下ったところで振り返って撮ってみましたが、横通岳から常念小屋までの下りはかなり急。ザレやガレも目立ちます。あと少しというところですが、気を引き締めて、慎重に下っていきます。
だいぶ下ってきて、常念小屋が近くなってきました。手前にはテント場も見えますね。早く到着したら、今日、常念岳に登ってもいいかなと思っていたのですが、雲がかかっていますし、これを登り返すのはしんどそうなので、明日にすることにしました。
最後は樹林帯の中を下って、テント場に出ました。テント場は広々としていますが、この日はテントはまばらでした。
13時半過ぎ、今日の宿、常念小屋に到着しました。比較的ゆっくりと、休憩も多めに取りつつ歩いてきましたが、燕山荘から約8時間の山歩きでした。
パノラマ銀座のハイライト! 絶景稜線歩きと大天井岳山頂からの大展望!
2日目は、パノラマ銀座のハイライトともいうべき山歩きでした。
前半は、槍ヶ岳・穂高連峰の絶景を眺めながらの稜線歩き。大天井岳の手前は小刻みなアップダウンもありましたが、朝早い、清々しい時間帯に歩くことができたので非常に快適でした。
今回のコースでの最高峰、大天井岳の山頂からの大展望は必見! 槍ヶ岳や穂高連峰の迫力のある山並み、ここまで歩いてきた燕岳からの素晴らしい稜線、遠く立山や白馬など北アルプス北部まで続く稜線など、素晴らしい眺望でした。
大天井岳から先は、ややガスが多くなってきてしまいましたが、高山植物を眺めつつ、雷鳥との何度も遭遇することができたので、退屈せずに歩くことができました。
ここ数日の天気の傾向で、午前10時前くらいになるとガスが上がってきてしまうので、その前に景色を眺めたいポイントを通過できるような行程になっていたのが幸いでした。
常念小屋での宿泊の様子と、3日目の常念岳~蝶ヶ岳~上高地の山行の様子は、以下の記事をご覧ください。
以上、「【パノラマ銀座縦走2】燕岳~蝶ヶ岳を2泊3日の山小屋泊で縦走! ~燕岳から大天井岳、常念小屋への絶景稜線歩き!~」でした。パノラマ銀座縦走のハイライトとなる区間でしたが、絶景も、高山植物も、雷鳥も、すべて楽しむことができました。
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北アルプスの登山記録のまとめページです。蝶ヶ岳、涸沢カール~奥穂高岳、白馬岳などの記事があります。
2022年夏に涸沢にテント泊して、奥穂高岳に登った時の記録です。
コメント
シロツメクサではなく、イワツメクサですね。
ご指摘ありがとうございます。
外見が全然違う花でしたね。修正しておきました。
ブログ楽しく拝見しました。
私も7月に全く同じルートで縦走しました。
初日は大天荘まで2日目は蝶ヶ岳ヒュッテで小屋泊しました。
ザックも同じものを使っているので親近感が湧いてコメントさせていただきました。
写真の撮りかたもも参考になりました!
よしさん、コメントありがとうございます。
すごく景色の良い、楽しい縦走ルートでしたね。
また歩いてみたいルートなので、今度は、大天荘、蝶ヶ岳ヒュッテにも泊まってみたいと思います!