日本百名山「雲取山」に登ってきました。前回の記事では、鴨沢から雲取山山頂を経て、雲取山荘に到着するところまでをお届けしましたが、この記事では、雲取山荘の様子や、雲取山荘から眺める夜景と日の出、早朝の雲取山からの絶景、そして、紅葉に彩られた三峯ルートでの下山の様子を紹介します。
【雲取山荘】東京の夜景と日の出を眺める!
前回は、鴨沢ルートで雲取山に登頂し、雲取山荘に到着するところまでをお届けしました。その様子は、以下の記事をご覧ください。鴨沢ルートの様子や、どんな景色が見られるかも、写真多めで紹介しています。
雲取山荘に到着後、ビールを飲んでくつろぎ、夕食を食べたあと、雲取山荘の前から東京の夜景を楽しみました。翌朝は、山荘前からの素晴らしい日の出を堪能できました。
雲取山荘にチェックイン
15時過ぎに雲取山荘に到着。雲取山荘の入口を入ったところで、受付をします。名前と予約してあることを告げ、宿泊カードに記入。料金を支払って、簡単に説明を受けます。
料金は1泊2食付きで8,500円ですが、jROの会員割引で500円引きの8,000円となりました。
ちなみに、令和4年1月から、宿泊料金が1,000円ほど値上げになるようです。詳しくは、雲取山荘のWebサイトをご確認ください。
私が到着したタイミングではすぐに受付をしてもらえましたが、このあと、到着する人が増えてくると、順番に受付をするため、外にある自炊小屋で待つことになるようです。順番に呼んでもらえるようです。
受付後はお部屋へ。登山靴は、受付時に渡されるビニール袋に入れて、お部屋に持っていきます。部屋の外に靴箱があり、そこに置いておきました。
お部屋は、2階の大きめの部屋。2階の階段を上がってすぐに右側の大部屋でした。ソロの場合は、基本的に男女別の相部屋になるようです。
上の写真のように、コロナ感染対策のために、隣の人との間にビニールのシート(間仕切り)がかけてあります。おかげで、一人一人のスペースがはっきりするので、これはこれでありかなと思いました。
9人部屋でした。私が到着したときは、先客は3名のみでしたが、このあとも続々と到着し、結局、9人部屋はすべて埋まりました。
山小屋の相部屋というと、雑魚寝だったり、混雑時には一組の布団で二人寝る、みたいなことが多いそうですが、今はコロナ感染対策のために、宿泊人数を制限しています。そのため、一人一組の布団がきちんとあります。これは、コロナが終息したあとも続けてもらいたいですね。
ちなみに、雲取山荘は、4人用の小さな部屋と、9~10人用の大きな部屋の2種類があるようです。小さな部屋のほうにはコタツがあるとのことでしたが、残念ながら大部屋にはありませんでした。
ビールを飲んで過ごす夕食までのくつろぎタイム
部屋に入って、荷物を整理したあとは、お楽しみのビール! 売店で缶ビール(500円)を購入、持参したおつまみを持って、小屋前のテーブルで乾杯!
……なんですが、夕方になって急激に冷えてきたようで、とても寒い! あまりに寒かったので、ささっと飲んで、すぐに小屋に戻りました。
受付前の売店には、ペットボトルのドリンクや缶ビール(キリンの一番搾りとアサヒのスーパードライ)などを売っていますが、おつまみ系はたいしたものがなかったので、持参したほうがよさそうです。
部屋に戻ってもやることもないですし、暖房がなくて寒いので、受付前のロビーにあるストーブで温まります。自然とみんなここに集まってくるので、ここで他のソロの方との雑談に。ベテランの方との山談義は楽しいひと時です。
食堂でハンバーグの夕食
夕食は18時から。混雑しているときは、何回かに分けることもあるようですが、私が泊まった日は、1回で全員が夕食をとることができました。全部で40~50人くらいといったところでしょうか。
夕食のメニューはこんな感じ。ご飯だけはおかわり自由ということだったので、少しおかずのハンバーグを残しておいて、おかわりをお願いしました。
コロナ感染対策のため、食堂での飲酒は禁止されていました。小屋の外か部屋であればOKです。
トイレ・水場は山荘の外
雲取山荘のトイレと水場は、小屋の外にあります。小屋の外に出るときは、小屋の下駄箱にあるサンダルを使うことができます。
トイレは、和式でしたが、水洗のきれいなトイレでした。紙も流せるタイプです。
雲取山荘のWebサイトによると、冬場は屋内のトイレを利用することができるようです。
水場は、テーブルや椅子が並んでいるところの奥にありました。この時期は、明け方に氷点下になり、水が出なくなるので、飲み水は就寝前に汲んでおくようにとのことでした。実際、翌朝は、ホースから流れっぱなしの水以外、蛇口が凍って水が出ない状態でした。
東京の夜景と満点の星空を満喫!
夕食後、寝るにはさすがにまだ早いので、持参したダウンを着て山荘の外へ。
山荘の前からは、東京の夜景がきれいに見えました。手持ちで撮ったので少しブレていますが、スカイツリーまで見ることができました。東京都最高峰の山から眺める東京の夜景、素晴らしかったです。
そして、写真を撮ることはできませんでしたが、もう一つ楽しめたのは、満点の星空。空気がとても澄んでいたようで、頭上にはものすごい数の星! ちょうど真上にあった夏の大三角形の中央から南北に天の川が流れているのもわかりました。
夜景と星空を楽しんだあとは、トイレを済ませて就寝。午後8時半に消灯とのことでしたが、部屋の中は寒かったので、午後8時過ぎには布団に入りました。毛布と掛け布団が2枚ずつあったので、布団に入ってしまえば、全く寒くはありませんでした。
4時半に起床し、5時半に朝食
途中、何度か目が覚めましたが、それでも4時半まで良く眠ることができました。4時半に明かりが点いたので起床。トイレに行くために小屋の外に出ましたが、思ったほど寒くありませんでした。昨日の夕方と同じくらい、-1℃くらいとのことでした。
朝食前に1階のストーブのところで暖をとっていたら、外が明るくなってきたので、カメラを持って外へ。昨夜、夜景が見えた東京の街のほうが、徐々に明るくなってきました。
日の出は午前5時56分とのことでしたが、5時半ちょっと前には上の写真のように、かなり明るくなっていました。この時間の空の色は、とても美しいですね。
午前5時半から朝食です。朝食のメニューは、定番の鮭、卵、ノリ、たくわん、味噌汁にご飯。日の出が見たかったので、急いで食べて、また外へ。
雲取山荘前からの素晴らしい日の出に感激!
カメラを持って外に出ると、食事を終えた人たちが次々に出てきました。場所を譲り合いながら、日の出を待ちます。
日の出は午前5時56分のはずでしたが、地平線に雲があったためか、午前6時ちょうどに、太陽が顔を出してきました。
大きな太陽が少しずつ登ってきます。
そういえば、昨夜、お話していた方は、山頂で日の出の写真を撮るとのことで、朝食をお弁当に変えてもらっていました。午前5時前に山荘を出て、山頂に向かわれたようです。この様子なら、素晴らしい写真が撮れたのではないかと思います。
3分ほどで、太陽が完全に出てきました。地平線近くには雲があるようですが、頭上は快晴! 今日も良い天気になりそうです。
日の出を見たあとは、早々に荷物をまとめて、布団を軽く畳んで、チェックアウトしました。
【雲取山】早朝の雲取山山頂から絶景を眺める!
雲取山荘をチェックアウトしたあとは、すぐには下山せず、もう一度、雲取山の山頂へ。山頂からの絶景を眺めに行きました。
ここから先、2日目の主な行程は、以下のとおりです。
- 2日目
- 06:20 雲取山荘 出発
- 06:40 雲取山山頂 到着
- 07:20 雲取山山頂 出発
- 07:50 雲取山荘 出発
- 09:00 芋ノ木ドッケ
- 09:10 白岩山
- 10:30 お清平
- 10:45 霧藻ヶ峰 到着
- 11:00 霧藻ヶ峰 出発
- 12:00 三峯神社 下山
雲取山荘を出て再び雲取山山頂へ
6時20分頃に雲取山荘をチェックアウト。山荘の建物に朝陽が当たり、赤く染まっていました。
雲取山山頂にピストンする場合には、荷物を自炊小屋に置いてもよいとのことでしたが、それほど大荷物でもないので、持っていくことにしました。
朝日に照らされた樹林帯を登っていきます。コースタイムでは30分くらいですが、山頂までは標高差が200メートル近くあります。「ちょっと山頂に寄ってくる」という感じではなく、それなりに登らされます。
昨夜は冷え込んだため、新たな霜柱がたくさんできていました。昨日、ぬかるんでいたところも、凍って硬くなっていました。日中になって気温が上がると再び溶けて、ぬかるみになるのでしょう。
途中で、山頂で日の出の写真を撮りに行かれた方とすれ違いました。朝日はバッチリ撮れたとのこと。
雲取山山頂で早朝の絶景を満喫!
20分ちょっとで山頂に到着。朝イチの登りとしては、結構キツイです……。
昨日の午後は逆光気味だった富士山ですが、今朝はくっきり! 気温の低い朝ということもあって、空気も澄んでいるようです。
富士山をアップで。まだ10月ですが、富士山はすっかり冬の装いです。
南アルプスの山並みもクリアに見渡すことができました。手前には雲海。甲府盆地のあたりでしょうか。しばらく見ていると、雲海が盆地から周囲の山を超えて溢れ出ていました。あの雲海の下では、どんよりとした曇り空なのでしょう。
山頂には雲取山荘から登ってきた人たちが数名いましたが、しばらく写真を撮ったり、景色を眺めたりしていたら、みな下山してしまいました。こんなに良い天気なのに、この絶景を貸し切りなんて、とても贅沢です。
風はほとんどなく、昨日の午後よりもむしろ暖かいくらいです。寒かったら、すぐに下山しようと思っていましたが、結局、40分以上も山頂でくつろいでいました。
【三峯ルート1】紅葉が美しい道を登って白岩山へ
雲取山山頂から三峯ルートで下山します、三峯ルートは、鴨沢ルートに比べると、登山口との標高差は小さいですが、途中のいくつかのピークを超えていくため、アップダウンが多いです。
雲取山荘から雲取ヒュッテ跡を経由して大ダワへ下る
雲取山から15分くらいで雲取山荘まで下ってきました。トイレを済ませ、本格的な下山に備えて支度をして、出発します。いつもはソロの私ですが、下山は、雲取山荘で相部屋になった方とご一緒させていただきます。
雲取山荘を7時50分頃に出発。雲取山荘のすぐ下には、テント場が広がっています。広がっている、というよりは、登山道に沿って長く続いているという感じ。この時間、まだ何張かのテントが残っていましたが、撤収作業をされている方も多かったです。
テント場を過ぎて少し下ったところに、廃屋がありました。かつて営業していた「雲取ヒュッテ」跡だそうです。今にも崩れそうな感じでしたが、山小屋を解体して撤去するのはなかなか難しいのでしょうかね。
雲取山荘から15分ほど下ると「大ダワ」に到着。登山をしていると「ダワ」という地名によく出くわしますが、山と山の間の鞍部のことを言うそうです。「タルミ」というのも同じ意味なんだとか。
この「大ダワ」は、雲取山と、お隣のピーク「白岩山」の間の鞍部なのです。つまり、ここからは登りになるということですね……。YAMAPのログによると、標高1,830メートルくらいの雲取山荘から、130メートルくらい下って、この「大ダワ」は標高1,700メートルくらいのようです。
200メートルの登り返しで「白岩山」山頂へ
大ダワから白岩山の間は、黄色く色づいた紅葉がきれいでした。雲取山山頂や雲取山荘付近は、すでに紅葉が終わっていましたが、ここから下は紅葉が期待できそうです。
黄色く色づいた木が多かったですが、ときおり、鮮やかに赤くなった木も。登りではありますが、最初はごく緩やかな登りで、紅葉を楽しみながら楽しく歩ける道でした。
背の高い白い幹の木々が、少し開けた斜面に群生しています。ダケカンバでしょうか。紅葉が終わって、すでに落葉したあとのようですが、白い幹が青空に映えていて、きれいでした。
しばらくすると本格的な登りに。急登というほどではないですが、「下山」しているはずなのに、かなり登らされます。ところどころに、こんな階段もありました。
雲取山荘から1時間ちょっとで「芋ノ木ドッケ」という場所に到着。「芋ノ木ドッケ」はピークの名称のようです。山頂への道は巻いたはずなのですが、なぜかここに看板がありました。
「芋ノ木」はコシアブラの木のことで、「ドッケ」は「突起」のことだそうです。コシアブラの木が多い尖った山、という意味でしょう。
芋ノ木ドッケからものの数分で、「白岩山」の山頂に到着。山頂は、登山道の横の、木々に囲まれた薄暗い広場にありました。標高は1,921メートル。やけに登らされると思ったら、雲取山荘から100メートルも登っているではありませんか! 大ダワからは200メートルも登り返したことになります。ここまでは「下り」という感じは全くしないですね。
雲取山荘から三峯神社へ下る場合、最初は「登り」から始まると思っていたほうがよさそうです。
白岩山の山頂と反対側には、小さな広場があり、テーブルと椅子がありました。休憩によさそうです。この広場は、伊勢湾台風で森林が被害を受けてできたものだそうです。
【三峯ルート2】いくつかのピークを下って「霧藻ヶ峰」へ
白岩山からは、前白岩山、前白岩山の肩、お清平を経由して、休憩所がある霧藻ヶ峰へと下っていきます。ここから先は、それほど登りはないですが、かなり急な下りが続きます。
白岩小屋裏は絶景ポイント!
白岩山のピークを過ぎると、本格的な下りが始まります。鴨沢ルートでは、急坂はほとんどありませんでしたが、三峯ルートではあちこちにあります。
白岩山からひとしきり下ると、また荒れ果てた廃屋がありました。白岩小屋跡です。壁がひん曲がっていて、今にも潰れてしまいそうです。
そんな白岩小屋ですが、その奥には絶景ポイントがありました。
西側が開けていて、奥武蔵の山々を一望できます。写真右上のギザギザの山頂の山は、日本百名山の一つ「両神山」。その向こうには、うっすらと浅間山まで見えています。
その手前に建物があるところが、今日のゴール地点、三峯神社のようです。眼下には、紅葉が美しい斜面を見下ろします。
ここで景色を眺めながら、水分補給の休憩。あまり眺望のないルートですが、ところどころで、このように開けたところがあります。
少し登り返すと、前白岩山に到着。小さな広場になっていますが、他には特に何もありませんでした。
このあたりまでくると、三峯神社から登ってくる人と頻繁にすれ違うようになりました。テント泊の重装備の方もちらほら。雲取山荘でテント泊でしょうか。
紅葉のきれいなお清平へ
前白岩山から10分ほどで、「前白岩の肩」に到着。「肩」にもご丁寧に標識が建てられています。
前白岩の肩から、かなり急な道を黙々と下ること30分。大きな広場になっている「お清平」に到着しました。
「お清平」の由来としては、炭焼き小屋の娘「お清」の悲恋の伝説に由来するという説と、修験者が小石に経文を書いて埋めた所だとする説(お経平)の2つの説があるそうです。
そんなお清平ですが、広場の周りは紅葉がきれいでした。まだこれから色づきを増していくところなのかもしれませんが、紅葉を眺めながら休憩するにはぴったりの場所です。
真っ赤に紅葉した木もありました。鴨沢ルートでは、カラマツの紅葉が目立ちましたが、こちらは落葉広葉樹の紅葉ですね。
「霧藻ヶ峰」で絶景を眺めながらの休憩
お清平から先は、登山道の周りにも紅葉が目立ちます。紅葉のトンネルのようなところも!
このあたりまで来ると、登ってくる登山者とどんどんすれ違います。お天気の良い土曜日ですから、きっと雲取山の山頂も大賑わいになることでしょう。テント泊装備の方ともたくさんすれ違いましたが、雲取山荘のテント場、それほど広くなかったけど大丈夫かな?と心配になります。
お清平から少し登り返したところが「霧藻ヶ峰」です。ここには休憩所があり、飲み物やカップヌードルなどを販売していました。その休憩所の前のベンチに陣取って、少し休憩します。
ベンチの前は、西側が開けていて、正面に両神山が見えました。白岩小屋から眺めた時よりも、三峯神社がだいぶ近くなってきたようですが、それでも、まだ距離がありそうです。
持ってきたパンを食べ、水分補給をして、ここからの下りに備えます。
【三峯ルート3】緩やかな歩きやすい道を下って三峯神社へ下山
霧藻ヶ峰から三峯神社までは、比較的緩やかで歩きやすい道が続きます。とはいえ、まだ距離で4km弱、標高差では400メートル以上も下らなくてはなりません。
秩父宮殿下のレリーフを見て地蔵峠へ
霧藻ヶ峰から少し下ったところの岩面に、秩父宮殿下のレリーフがあります。思ったより大きくてびっくり! 秩父宮殿下は、先ほど休憩したピーク「霧藻ヶ峰」の名付け親なんだそうです。なかなか風流な名称ですね。
霧藻ヶ峰から10分ほどで「地蔵峠」に到着。太陽寺方面との分岐になっていますが、三峯神社方面へと下っていきます。
地蔵峠には、峠の名前の由来になったと思われる小さなお地蔵さんがありました。
奥宮への分岐を過ぎて、三峯神社へ下山!
ここから先は、非常に歩きやすい登山道が続きます。傾斜も緩やかで、道幅も広いです。森の中のトレイルという感じ。
しばらく下っていくと、三峯神社の奥宮への分岐がありました。特徴的な鳥居が建っています。この形の鳥居は、全国でも珍しいのだそうです。
奥宮へは、この鳥居を入って1.4kmほど登ります。「妙法が岳」という山の山頂に奥宮があるそうです。ちなみに、雲取山、白岩山と、この奥宮がある妙法が岳の三山をあわせて「三峰山」と総称するそうです。
奥宮への分岐から10分ほど下ると、再び鳥居がありました。ここが登山口と言ってもよいでしょう。ということで、ここで下山です!
時刻はちょうど12時。雲取山山頂から、4時間ちょっとの下りでした。
【三峯神社】紅葉が見頃を迎えた三峯神社を巡る
バスの時間まで30分ほどあったので、駆け足で三峯神社を巡ってきました。紅葉が見頃を迎えた週末ということもあり、観光客で賑わっていました。
紅葉真っ盛りの三ツ鳥居
登山口の近くは紅葉が見事! 多くの木々が、黄色から赤色へと色づいていました。トレッキングポールをしまって、三峯神社の参拝に出かけましょう。
三峯神社の「三ツ鳥居」です。先ほど、奥宮への分岐にあった鳥居と同じ形ですが、こちらの方が大きくて立派ですね。
鳥居の両脇には2匹のオオカミが鎮座しています。
先ほどの三ツ鳥居を入って少し登ったところに、随身門があります。立派な門ですね。
拝殿です。参拝客で行列になっていました。拝殿の建物の立派ですが、目を奪われたのは、両脇に建つ杉の木です。ものすごい太さの巨木でした。
拝殿から少し登ったところには、日本武尊の銅像が建っていました。日本武尊は、三峯神社を創祀したと言われているそうです。
満員の路線バスで西武秩父駅へ
駆け足で三峯神社の主だったところを巡ってきました。バスの時間が近づいてきたので、バス停へ急ぎます。
バス停の近くから見上げた山並み。紅葉した木々の向こう、手前の木の右側のピークが雲取山、左側の二つのピークが、前白岩山と白岩山でしょうか。雲取山から、この山々を歩いて下ってきたわけです。
雲取山と白岩山の鞍部は、かなり凹んでいますね。200メートルも登り返さないといけなかったのも、ここから眺めると一目瞭然です。
12時30分の西武秩父駅行きのバスに乗車。バス待ちの列はかなり長かったですが、バスを2台出してくれたので、座ることができました。西武秩父駅までは1時間20分ほどかかりました。
「祭の湯」で温泉&ビール!
西武秩父駅に到着後、下山をご一緒した方とお別れして、駅前の「祭の湯」へ。駅前は観光客で大変賑わっていましたが、温泉に入るにはまだ早い時間なのか、思ったよりも空いていました。
温泉のあとはお楽しみのビール! 「祭の湯」にあるお食事処でいただきました。
もりそばとミニわらじかつ丼を注文。どちらもおいしかったです。
祭の湯で温泉とビールでくつろいだあとは、西武の特急「ラビュー」で帰宅しました。
性格の違う鴨沢ルートと三峯ルートの両方を楽しむ雲取山登山
ということで、雲取山登山の様子をご紹介しました。
ほぼ登り一辺倒で、標高差1,500メートルの鴨沢ルートと、アップダウンのある三峯ルート。今回は、鴨沢から入って、三峯神社へと下るルートを選択したので、両方のルートを楽しむことができました。
鴨沢ルートは、開放的な石尾根縦走路の尾根歩きや、七ツ石山からの絶景を楽しめました。一方、三峯ルートは、いくつものピークを超えながら下るコース。下りのわりには結構疲れましたが、中腹から三峯神社のあたりは紅葉が見頃で楽しめました。
そして、何と言っても、雲取山山頂からの絶景! 初日の午後と2日目の朝の2回、山頂に立ちましたが、いずれもお天気に恵まれて、素晴らしい眺望でした。
また、山に泊まらないと見られない、東京の夜景、満点の星空、そして、美しい日の出も満喫できました。
雲取山を日帰りで登る人が多いようなのですが、個人的には雲取山荘で1泊する行程をおすすめします。日帰りでは、山頂や景色の良いところでゆっくりできないですし、下山前に暗くなってしまうリスクもあります。
鴨沢ルートは、ほとんど危険なところはなかったですが、無理な日帰り登山で暗くなってしまい、滑落して遭難する事故が良くあるそうです。
また、1泊の行程とはいえ、標高差1,500メートルは、それなりに登りなれていないとキツイと思います。奥多摩の山であれば、奥多摩三山(大岳山、御前山、三頭山)、鷹ノ巣山に登ってから、雲取山に挑戦するのが良いと思います。
特に、標高差1,200メートルを登る鷹ノ巣山は、雲取山に登る前のトレーニングに最適だと思います。私も、今年の4月に鷹ノ巣山に登ることができたので、「次は雲取山だ!」と自信を持って望むことができましたので。
今回の登山装備
- メリノウールの長袖シャツ
- 化繊の半袖Tシャツ
- ソフトシェル(モンベル)
- コンパクトダウン(ユニクロ)
- トレッキングパンツ(モンベル)
- 登山用靴下(モンベル)
- 登山靴(AKU)
- ザック(グレゴリー ZULU30)
- レインウェア上下
- 膝サポーター(ザムスト EK-3)
- トレッキングポール(シナノ)
- 飲み物(ナルゲンボトル1L+ペットボトル1本)
- 行動食
- ランチ(総菜パン2個)
- ファーストエイドキット
- ヘッドライト
- インナーシーツ
行動中は、メリノウールの長袖シャツに、化繊の半袖Tシャツが基本で、冷たい風が吹くところでは、ソフトシェルをその上に着ました。ソフトシェルは、着たり脱いだりを何度も繰り返して、体温調節するようにしました。
雲取山荘のトイレや水場は、山荘の外にあるので、防寒着としてユニクロの薄手のダウンを持っていきました。夜間、外に出るときには使いました。
体感温度が一気に変わったのが、雲取山山頂から北斜面に下り始めたところです。山頂では日差しもあって、それほど寒くはなかったのですが、北斜面に入った瞬間、一気に体感気温が下がりました。
10月中であれば、雪の心配はそれほどありませんが、天候によってはかなり冷えるので、防寒対策はしっかりしておいたほうがよさそうです。
以上、「【奥多摩】雲取山荘に泊まり雲取山から絶景と日の出を眺める山旅 ~雲取山荘宿泊&三峯ルートで下山編~」でした。アップダウンが多くて、下りのわりには疲れた三峯ルートでしたが、紅葉を眺めながらの下山は楽しかったですね。
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